「魂の殺人」とも言える愛着対象者との分離
こんにちは、まーやです♪
児童養護施設での話ですが
施設では乳児院からの入所、もしくは家庭からの入所の2種類のルートがメインとなります。
これは肌感覚になってしまう部分もありますが、家庭から入所したお子さんの方が、
愛着、人格としての土台が弱い傾向にあると思います。
これは家庭内で十分な愛情を受けられずに育ち、「大事な時期」を逃した事が考えられます。
では、一方で乳児院から入所したお子さんが愛着形成、人格としての土台があるのか?
答えは、イエスです。
ですが、
また別の問題が生じます。
それは、「乳児院の担当者との分離」です。
今でも思い出すと泣けてくる
これは実際に僕が担当していた子のエピソード
乳児院からの入所が決まっている段階で、その子に会いに行きました。
なるべく丁寧に措置変更を行おうと乳児院への訪問や施設へ遊びに来てもらうので
計7、8回以上の交流で段階を踏んでからの入所でした。
ですが、1~2歳の大切な時期を過ごした場所や人から離れるのは、小さな体にはとても負担でした。
その子は不安を感じやすいタイプという事もあり、
分離の日は、しばらく泣き叫び、乳児院担当者の名前を叫び続けました。
姿が見えなくなってからも1時間は叫んでいました。
まさに愛着対象者との分離による
「魂の殺人」
だったと言えます。
僕には抱っこをする事と背中をさすりつづけること。
そして、疲れ果てて、眠りにつくまで待つ事しかできませんでした。
でも、
「抱っこする事」
に僕は重要性を感じていました。
抱っこについては、この記事を参照してください♪↓↓
その日は抱っこから1秒も離れず、眠りにつき布団に寝かせてもすぐに起きてしまう。
常に覚醒状態にある感じでした。
それはそうですよね。段階を踏んだとはいえ、
知らない場所で知らない人に抱かれ、怯えているのですから・・・
僕は丸々3日間、その子に付きっきりで過ごしました。
本当は1週間と思っていたのですが、一緒に組んでいたチームメイトが気遣って代わりを担ってくれました。(実質2人で1週間専属でその子のケアに当たる)
・2日間は飲まず食わずで、思い出すと涙を浮かべる
・1週間は言葉を発さずに声がけに首で反応する程度
小さな体で無言の抵抗をしていたんだと思います。
きっと言うことを聞かなければ、元の場所に戻してくれると・・・
でも、それだけ乳児院の方々が愛情を注いで養育したという証拠でもある。
ひたすら抱っこをする事で、愛着を取り戻し、顕著に愛着行動をするようになりました。
ようやくリセットする事ができた!
と思えた瞬間でした。
その子は「分離」の場面にトラウマを持ちました。
今でも初めての場や人が多い場所では、手汗MAXで手を繋いで離しません。
乳児院から施設への入所に関しては、これだけの負担が生じます。
だからこそ、愛着について学び、実践する事が重要なんです。
まとめ
僕が施設を辞めてから半年以上。
その子に時々、会いにいくと、とっても嬉しそうに駆け寄ってくれます。
そして、いっつもベタベタです(笑)
分離が苦手だった子が、僕が居なくても元気に過ごし、時々会えば甘える。
これが愛着、そして信頼関係なのだと思います。
最後になりますが、
これから児童養護施設で働く人も
保育園や幼稚園で働く人も
またはママになる人も
「愛着」について少し知識を持っておくと「大切な時期」に何をしてあげれば良いか
その為に自分がどんな姿勢で子どもと向き合えば良いか分かるのではないでしょうか?
その時は、ぜひ、この記事を思い出してもらえたら♪
また愛着形成の一歩先の視点である、「信頼関係」の構築についても書きたいと思います。
書けたら、みなさんに共有いたします。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
この記事の本編は こちら←
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