【美術評】 マヤ・ワタナベ 《Suspended States 滞留》 Part.1 『崩壊』
マヤ・ワタナベ『崩壊』9分ループ(2017)
映像インスタレーション
本作の映像インスタレーションは生と死へと向ける視点への接近なのだが、見ること自体への言及でもある。世界は視線によって分節化され、そのことで世界は意味の存在を現し、視線によって世界は解体される。
“マクロ” と “ミクロ” を同時に見ることはできないということ。
この稿では、本作を、眼・見ることの観点から述べてみたい。
“表/裏” 二面のスクリーン。”表/裏” と言っても、どちらが表なのか裏なのかは意味