SEIKOさん
まずは否定する人がわたしだった。
誰かが何かを言うと、まずは否定から始まる。「でもさぁ、そうじゃない場合もあるよね」とか「そうとは限らないんじゃない。」とか。
とりあえず否定する。何故なのか、否定したことで勝ったつもりでもいたのか。誰にだよ?
子が生死の境を彷徨い、吠えるように泣き狂っていた一時期、その人はうんうんって聞いてくれた。何を言っても、弱音を吐いても、うんうん、そうだねって聞いてくれた。決して否定しなかった。
否定しないということは簡単ではない。特にわたしには。
でも、何でもかんでも否定するのはもう辞めようと思ったのはその人の存在があったからだ。その人はわたしより10も年上の友人である。
ふとそのことを思い出して絵本を作って送った。
手のひらに入るほどの小さな絵本。段ボールで作った拙い絵本。
喜んでくれたその人の存在こそが宝ものなのだ。そして、わたしの否定ぐせもほんの少しは直ってきてはいる。
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