迷ったけど結局転職することにした話
先月、ひとつ答えを出したはずの転職活動、内定先。
「今のところ内定は辞退するつもりです。」
と書きましたが、その後辞退せず継続してました。
普通、内定が出て金額などの条件が書かれた内定通知書、オファーをいただいてから、1週間程度で承諾か辞退か回答をしなければならないところ。
すでに2週間以上悩ませていただいております。
しっかりと考えて判断してほしいという企業の意図なのか、期間もたっぷりあり、且つオファー面談で直接会って条件など話ししたのちに内定受諾か内定辞退か決めてくれればよいとのこと。
お断りするのならお互い時間を無駄にしてしまうし、オファー面談もしない方が良いか、と思っていましたが、決めたつもりの意志が揺らぐ…。
幸い?なのか、オファー面談までの期間も余裕をいただいていたので、改めて考えてしまいました。
今の年収と比較して下がることはないけれど、希望の上げ幅ではない。
残業も増加しそう。
次のキャリアステップはどうか。
いろんなことを考えていたつもりでしたが、自分で決めた金額というわかりやすい基準に引っ張られていたとも感じました。
年収アップが目的の転職でなくても、生活もあるので金銭的な条件も当然大事です。
ただでさえ、転職した最初の年は有給休暇なし、昇給もなし、賞与もなしを覚悟しなければならない。
もちろん、今どきは入社時に特別休暇を付与してくれる企業も見かけます。
入社のタイミング次第ですが、昇給までに評価を経て、賞与も満額ではないものの出るかもしれません。
それでも、初年度は今勤めている会社にいる頃と同じ水準には及ばないはず。
その忍耐の期間があるわけですから、二年目以降は現職より増えていたいと思うのも当然。
でも、あわよくば年収を上げたい、という欲が強すぎたかもしれません。
現職より年間休日が幾日か減ること、残業が増えそうということを、変に細かく考慮して試算してしまったのがまずかったと、今改めて思います。
一度金額でいくらと出してしまうと、白黒付きすぎる。
実際には、すべての面で今より良くなるという転職はない、というのが一般論。
給与は良いがハードな働き方が求められるとか、逆に残業は減るが給与もそれなりとか。
残業はないけど通勤距離が長くなるとか、安定した企業だけど転居を伴うとか。
いろんな側面があるし、入ってみないとわからないところもあるし。
ひとまず選考の過程で、様々な側面、一定のラインをクリアしていると思えるのなら、一番大きな転職動機となっている問題が解消されそうかどうか、そこを一番見なければならない。
金額を明確に思い浮かべてしまうと、そういう様々な側面に目がいかなくなってしまう。
そんなことを、改めて考える中で気づきました。
待てよと、確かに希望金額下回っているものの、年収微増ではあるし、一番の問題は解消されるということを、過小評価していないか?
現職に居続けて、今感じている問題課題が解消することがないということは、はっきりしている。
そもそも希望額の根拠はなんだっけ?と振り返ってみると、今の年収を時給換算し、転職先で想定される労働時間で単純計算したというだけ。
この金額はハードル高いなと思いつつも、逆にもしこの希望額を飲んでいただけたのであれば、なんやかんや後ろ髪惹かれる現職に対する思いも断ち切れる、という思いも。
それは迷いを自動的に断ち切るために設定したハードルであって、それを超えられないなら内定辞退するという下限の意味ではなかったはず。
乖離は大きかったとはいえ、その金額だけで判断すべきではない。
自分で悩んでしっかり判断し、意志をもって迷いを断ち切れたなら、内定諾否はその金額のハードルにはよらなくてよい。
何度も言いますが、どこかで判断基準を違えてしまったようです。
もしかしたらこれも後付けの理由にしか過ぎないのかもしれませんが、何度も考え直した結果、そこに落ち着きました。
そのうえで、満を持してオファー面談の日取りを決め、お会いしてきました。
先方副社長からは、エージェントを通じて伝えていた懸念点等、本当に詳細にご説明いただき、また内定承諾には不利になるのではと思えるような現状課題感もお話しいただきました。
腹を割ってお話しいただいたと思いつつ、また現職不満についても、ここでなら解消するなという思いも強くしました。
当然と言えば当然ですが、迷っているタイミングで募集企業、内定を出した企業側が内定者と会えば、「なんとか来てもらおう」という流れになりますし、それに好印象を抱くのもまた当然。
終末効果で印象を良くしているだけと言えなくもない。
ただ、迷える期間も有限ですし、現職と内定企業とを比較してメリットデメリットも洗い出し、内定承諾するのが合理的という結論に至りました。
一応、期限の利益は最大限に生かしたいので、ぎりぎりまで回答はしないですが、転々とした気持ちも、ここに定まりました。
迷いに迷いましたが、内定承諾、転職します。