KOU始動から1年。「感謝がめぐるカラフルな世界」の実現に向けて、振り返りとこれから。
こんにちは。ツクルバ共同創業者・共同代表 CCOの中村です。
これまで、ワークプレイス領域で「co-ba」「HEYSHA」、リノベーション住宅領域で「cowcamo」といったサービスを展開しています。
そして、新規事業であるコミュニティコインのアプリ「KOU」は、ツクルバとHALの合同プロジェクトとして、2018年の2月2日にキックオフしました。あれから1年。そして、KOUのアプリリリースに寄せて「感謝経済宣言(https://note.mu/maa20xx/n/n0848dd5f20ce)」というnoteを書いてから半年。
「コミュニティの中での助け合いには、既存の経済システムでは捉えにくい価値があり、その価値を価値だと認識することからオルタナティブな社会モデルがつくれるのではないか?」という立ち位置でKOUをつくってきました。
この「資本主義的な経済のものさしでは捉えにくい価値」を、どのように価値として共有された認識にしていくのか?この問いへの僕の答えが、人の心をベースにした「感謝経済」と名付けている考え方です。(詳細が気になる方は、↑リンク先のnoteから読んでいただければ嬉しいです)
そしてKOUは先日、おかげさまで導入コミュニティ数も1,000を超え(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000039305.html)、順調に育ってきています。
KOU始動から1年の節目に、これまでとこれからをnoteにまとめてみようと思います。
改めて、KOUとは何か?
「KOU」はコミュニティコインのアプリです。つくって、つかう、なかまの「おかね」というキャッチコピーをつけています。仲間たちとオンライン上にコミュニティをつくり、そのなかでコミュニケーションをして、ありがとうの気持ちをコインとともに送り合うことができます。(KOUのイメージムービーはこちら)
リリース当初はコインを送る機能のみのシンプルなものでしたが、コミュニケーションツールとしても進化してきました。最新ver.では、上のように画像付きでやり取りできる機能も加わり、コミュニティ運営に寄り添うツールになってきています。このあたりの最新の機能はアップデートしないと使えないので、ぜひアップデートしてくださいね!
「感謝経済」の発見。そしてリリース、改善の日々。
1年前のキックオフから怒涛の開発フェーズへ。KOUメンバー全員でサービスデザインの議論を重ねつつ、ロゴやUIのプロトタイプをつくりながら前に進めるべく、デザイナーの中田(https://twitter.com/jesus_nkt)にむちゃぶりしながら、1ヶ月でロゴとUIの基本設計とサービスデザインを同時並行で固めていった。その後、開発メンバーとタイトなスケジュールでテスト版のアプリをつくり、それを身近な人に配布しながらフィードバックをもらう日々。その一方で、KOUで実現したい世界がなかなかうまく言葉にできなくて、悶々としていた2018年夏。たまたま訪れた屋久島で、冒頭でも少し触れた「感謝経済」という言葉がふと浮かびました。
そして、まずiOS版を2018年9月にリリース。「速く小さくつくって、改善をぐるぐる回す」がサービスづくりの信条なので、最小限でも速くKOUをリリースしたかった。そして色々と削ぎ落としていったら、コミュニティコインをつくって送るだけのアプリになりました。
コインを送ろう!の前段階にあるコミュニケーションは、オフライン or 別のツールでよろしくね、というもの。最低限の機能しかなさすぎて、今思うと初期ユーザーの皆さんにはどう活用したらいいのか困惑させてしまったと思います。リリース後は、TwitterなどにKOUのことを投稿してくれていたユーザーの反応をずっと「観察」していました。「KOUはユーザーと共に育てていくサービスにする」と決めていたので、ネガティブな反応も、ポジティブな反応も、全てが嬉しかった。もちろんTwitter観察だけではなく、ユーザーヒアリングもしました。(この「観察」は今も続けていますし、これからも続けます。皆さんの声を聞いて、KOUを進化させていきます。)
そして、次の一手は「コミュニケーション機能」の充実へ。例えば、オフラインで実際に集まる場があり、オンライン上でその場と場の間をつなぐ交流をしているコミュニティではKOUのやり取りが活性化している。オンライン上での交流とKOUでのコインのやり取りがシームレスであれば、きっともっと盛り上がるはずだ。その仮説をもとに、「投稿機能」でのコミュニケーションを充実させてきました。
※こちらはサービスリリースから積極的に利用してくれている朝渋メンバーの使用例。
5時こーじさん(https://twitter.com/kojijico)、井手さん(https://twitter.com/kei4ide)、朝渋のみなさんへの取材(https://note.mu/kou_community/n/n3cbfb036ba1c)などいつも本当にありがとうございます!
2018年12月には待望のAndroid版もリリース。コミュニティツールなのに、両OS揃っていないのは片手落ち。このリリースでようやくスタートラインに立てました。そこからは、コインを複数人に宛てて一度に送れるようになったり、投稿に画像を付けられるようになったりと、ユーザーの皆さんの要望に答えながら改善が進んでいます。
そして、現在導入コミュニティ数は1,000を超え、様々なコミュニティでKOUを活用していただき始めています。その一部には、だれでも参加可能なコミュニティもあり、それらをnoteで紹介させてもらっています。
コミュニティ×テクノロジーをムーブメントにするために。
何か新しいサービスをつくるときは、自分たちだけで騒ぎを起こすより、会社の枠を超えて一緒にムーブメントになるように仕掛けていくほうがいいと思っています。なのでKOUのサービス開発を進める一方で、こんなアクションもしてきました。
KOUの立ち位置は「コミュニティが生まれ、育っていくところに、もっとテクノロジーの力を活用できないか?」というもの。それならば、コミュニティ×テクノロジー=「コミュニティテック」という造語をつくって、そのような事業領域でアクションしている方々と共にムーブメントを作っていこう!と、声をかけていきました。
地域軸でのコミュニティファンディング「FAAVO by CAMPFIRE」の齋藤さん、会員制ファンコミュニティアプリ「fanicon」を展開するTHECOOの平良さん、プロジェクトの仲間を集めるプラットフォーム「tomoshibi」の田中さんが共同発起人として集まってくれて、2018年12月には発起イベント(https://grasshopper.tokyo/2018/12/community-tech-2019/)を、2019年1月には「コミュニティテックカンファレンス」という4週連続イベントを開催してきました。
このなかの一つは僕がモデレーターになり、クルミドコーヒー/胡桃堂喫茶店 店主で、地域通貨「ぶんじ」の企画運営の中心メンバーでもある影山知明さんをゲストにトークセッションをしました。
多くの気付きがありましたが、ワンフレーズに集約するならば「take/takenではなく、give/givenの関係性を大切にする」ということ。「give/givenの関係」をベースにしたKOUの考え方に通じる素敵な対話になりました。
そして、2019年を「コミュニティテック元年」に。
KOUでの活動に限らず、同時代を生きる皆さんとのアクションで、この先の社会のあり方に一石を投じていきたいと思っています。
これからどこへ向かうのか?
そして、KOUは今後どこへ向かうのか。コミュニティの運営に特化したグループウェア=「コミュニティウェア」を目指していこうと思っています。いま言えることとしては、以下の側面をそれぞれ強化していく予定です。(詳細についてはまた改めて共有します)
①コミュニティオーナー・メンバー・サポーターのための交流ツール
②ありがとうが循環する「感謝経済」における指標の可視化
③「共感経済」のためのプラットフォーム
④「感謝経済」と「共感経済」をつなぐ仕掛けづくり
金銭的な利潤動機で集まったわけでもなく、市場経済にもカウントされにくい活動がコミュニティであり、そこに価値があると思っています。コミュニティが生まれ、育っていくことを、もっとなめらかにしたい。そのためにKOUがあります。
途中でも書きましたが、KOUを使ってくれているユーザーの皆さんとKOUを育てていきたいと思っています。これからユーザーmeet upも定期開催するのでぜひ遊びに来てください。あなたの素敵な使い方を聞かせてください。そして、あなたの不満もぶつけてください。「#KOU」をつけてツイートしてくれたら僕らのもとへ声が届きます。感謝がめぐるカラフルな世界を、一緒に作っていきましょう!
2年目のKOUもどうぞよろしくお願いします。
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