箱根駅伝から学ぶことは多い
もう十数年以上も継続している正月の行事がある。
行事というほど大層なことではないのだが、「1月2日〜3日」に「箱根駅伝」をみることだ。
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もともと父と祖父が興味津々で、僕は最初は横目で「なんかやってるなー」ぐらいな感想だった。
それが変わったのは僕の母校が目立つようになってから。大学入学時からかなりの結果をのこしていたので、応援せざるをえない、あるいは応援しなくても目立つので知らずとも噂で聞くという状況だった。
僕もバスケをやっていたので、「観る」スポーツのおもしろさは知っている。ただ、年々その熱中具合はとどまることをしらずに、案の定ここ5〜6年ぐらいは走っているあいだ(8時から14時頃まで)は一瞬たりともテレビから目が離せなくなっている。
普通これだけ長い時間やっているんだから目が離せないということはないようにおもうのだが、選手たちの白熱した走りからは計らずもピークが次々と巻き起こる。
さらに今年は99回目の開催。歴史ある大会なのでテレビ中継もつねにうまい具合に見どころに切り替わって視聴者としては大変に観やすい。
そのうえ過去に大会が中止となったのは、1941〜42、1944〜46年の戦時中のみ。コロナにも影響されないスタッフと選手のおもいの強さが滲みでている。
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「花の2区」、「5区の山登り」、「ラスト10区のアンカー勝負」。
見どころは最後まで続くのだが、もちろん1位になることだけがすべてではない。最終順位で10位以内に入りさえすれば翌年は「シード権」をもって予選会を抜かして出場できる。
駅伝なのでチーム戦ではあるのだが、走った個人の記録である「区間記録争い」にも目が離せない。毎年のように現れる化け物ランナーたちが区間歴代トップになる「区間新記録」を出したときに鳴る「ピコンピコン」というアナウンスで僕の心はかるく踊る。
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そして、ひときわ僕がおもうことは、苦しい顔で走る選手のこと。
「なんでこんなに苦しそうなのにこのスポーツを選んだんだろう。」
「もっと楽しいことは山ほどあるのに。」
それでも僕のかんがえなんかとうに及ぶ余地がないほどに速い。苦しそうなのにとんでもなく速い。
普通ならこんなに辛くて向いてなさそうなことはさっさとやめてしまうような気がする。とくに最近は「いやなことはやめて、すきなことで生きていく」という言葉でどこも溢れている。
けっきょく何事もやってみなければわからないんだなって。
「石の上にも3年」。3年はさすがに長い気がするけど、楽しいことだけでなく辛いことも知ったうえでないと才能は芽生えてこないのかも。
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ところで、久しぶりにテレビをみているとCMなどで顔も名前も知らない俳優さんなどが出てくる。
僕がテレビをみるのは、CMがないNHK大河ドラマと、M-1グランプリや箱根駅伝など年に何度かの特別番組しかない。
世間に疎いのも今年は改めるべきなのかな。
とりあえずテレビがなくても箱根駅伝はみられます。今年初の興奮をぜひ味わってみてください。
1月2日は往路で、1月3日8時から復路がスタートします。