歩いていたら秋色になる
天気の良さにさそわれて、秋をさがしに散歩へでかけた日のこと。
【Day1】
見た目のかわいさから、思わず母へLINEする。
私「サンザシだって」
母「サンザシ茶をホットで飲んだことあるよ!甘酸っぱくて、おいしいの!」
…お茶になる?まさか。母のLINEに目を疑った。
驚きを隠せないまま、さらに研修期間中の旦那さんにLINEする。
私 「散歩中に実をみつけた!サンザシってお茶になるんだって!」
旦那さん「〇〇ちゃん(私)お茶を作ろうとしてるの?」
私 「そうだね、販売しようかな」
旦那さん「gいくらですか」
と、すぐわたしたち夫婦は妄想が暴走する。こんなに可愛い実をつかまえて、お茶にするなんてけしからん。と思いつつ、甘酸っぱくて、おいしい、サンザシ茶を一度でいいから飲んでみたいと思った。
秋の空は高くて気もちがいいな…。
【Day2】
この季節にまさかのたんぽぽ遭遇。
しかし、しかし、今11月なわけで。
ニュースでよくやっている、異常気象によって、季節をまちがえて咲いてしまった植物。これもそれ?
不安になってGoogleレンズに再びお聞きする。(頼れるの、そこしかないんかい)
そして初めて知る、衝撃的事実。
これは「ブタナ」別名「タンポポモドキ」
本当にいただきたくもない、かわいそうな名前をいただいたものである。
名前に反してかわいいこの子を見つけるたびに、この「ブタのサラダ」のフランス名も一緒に思いだしそうな衝撃。
これって、もしや
わたしは育っているキウイの実を生でみたことがなかった。
秋になる実なんだ…。
1日目につづき、旦那さんに「散歩の途中でキウイみつけた!」と驚きの報告する。
すると休憩時間にこんな返信が
「野生のキウイ?」
旦那さんへ、キウイに野生があるなら、その場でおひとつお持ち帰りしとうございます。
【Day3】
味覚の秋とはいえ。
すっかり【この実、何の実】シリーズになってしまった気がする。
そしてデジャブ化したGoogleレンズの活用頻度と、誰かへ実の報告する行動ふくめて、秋の散歩道はたのしかった。
思いのほか、住んでいるご近所さんはリアルに「垣根の垣根の曲がり角」とばかりに、垣根の多いお家が多い。どれも、立派な垣根。
手入れをされていて、植物が冬を前に最後の花や実をつけている姿にうれしくなる。
わたしはこういう静かに、人の気配を感じる風景がやっぱり好きだ。
秋の澄んだ空気をいっぱい吸い込んで、お腹がすこし空いてくる。
「干し芋食べたい」と思ってからもう2日。
明日は遠回りして、干し芋を買って帰ろうか。
秋の散歩でお腹が空いて、心は秋色になる。