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【読書感想】働く君に贈る25の言葉
先日の読書会で紹介された「働く君に贈る25の言葉」
10年ほど前に購入し、時々手に取られるそうだ。
「働くって何だろう」の本質が書かれているし、仕事術、タイムマネジメントについても書かれていると紹介された。
著者は東レで取締役をつとめられた佐々木常夫さん。
紹介されたときはピンと来なかったけれど、漢字をみて納得。
過去に何回もこの方の記事を拝読したことがあったのだ。
この書籍は働く若手のビジネスマン向けに記載されている。
そう考えるとかなりのオーバーエイジではあるけれど、今読んでも新鮮に映ること、過去を振り返るきっかけになることが記載されている。
今回はこの書籍の一部を通し、過去の自分に思いをはせようと思う。
入社17年目を迎えようとする春。
人事異動を言い渡された。
今振り返ると人生の転機となった人事異動だった。
当時の私は
なぜ私なの?
新卒で入社したのはOA機器販売会社、
当時は総合職という呼称ではなく、営業として採用された。
営業部門内での人事異動は複数回にわたり経験済み。
この時の異動も営業部内ではあった。
が、営業からスタッフへの異動だったのだ。
なんで私?!
逆風の場こそ、君を鍛えてくれる。
誤解を恐れずに書くならば、当時、営業からスタッフへの人事異動は「営業の仕事ができない人、成績が良くない人」というレッテルが貼られていた。これは場の空気、職場内で醸成されていたものだ。私自身も感じていたし空気の醸成に関わっていたのだろう、だからこそ、ショックがあったのだと思う。本当にそうなのかはいまだ不明。
後々推薦してくださった(当時の部門長、後々他販社で社長になった)方からは、
「導入された基幹システムを覚えるのが早かったし、いち早く他者へサポートもしていたので向いていると思った」
と言われたのだが。当時の私としてはそれを知る由もなく、ただただショックで、悲壮な気持ちを持ちながら新たな仕事に取り組んだものだ。
当時のことは以下のリンクからどうぞ。
著者のadviceを読んで思い出したのはこの当時のことだった。
気持ちとしては崖っぷち。
どうやったらこの会社で仕事をやっていけるのか。
もっというと、必要とされるのか、生き残っていけるのか。
adviceにあるように、この経験は私を鍛えてくれた。
営業時代はお客様最優先、自分が担当するお客様なのである意味自分が最優先。スタッフになるとそこに変化が現れる。
当時は150名ほどの企業だったが社長をはじめ全社員がお客様になったのだ。どこからどんな依頼が来るかわからない。依頼を受ける中で優先事項・重要度を見ながら仕事を進めていった。
基幹システムサポート専任として動いたのは最初の半年、それ以降はほかの仕事がどんどん増える。システムサポート業務は縮小したとはいえ、完全に手を離したわけではない。
7年間サポートスタッフとして勤務したが営業期間の半分にも満たないこの時期は、まさに地力をつけた期間だった。仕事に必要な知識はもちろん、全体を俯瞰して仕事を進めていくこと、多くの人を巻き込みながらイベントを企画・運営することなど、スタッフだからこその経験だと思っている。
この7年間については、どこを切り取ってもネタがたくさんある。
それだけ多くの仕事を経験してきた。うまくいかなかったこと、悔し涙を流したこと、注意されたこと、ほめられたこと。
同じadvice23には以下の言葉も記されている。
日陰といわれるような部署を経験したほうが人間として強くなる。他人の苦労もわかるようになる。そういう意味では、それはチャンスなんです。
人間として強くなる。
この言葉を解釈するならば
・苦境に立たされた時に立ち向かえる
・物事をプラスに捉える
・懐の深さ、広さ
人間としての成長。これに繋がっていると思うのだ。
人生は仕事だけで成り立っているわけではない。
だけど、仕事をしている時間が圧倒的に長いのだ。
その時間をどう過ごせば進みたいと思う方向へ近づけるのか。
進みたい方向がわからない時は、目の前のことを一生懸命やる。
愚痴は言わないほうがいいとか、弱音は吐かないほうがいいとか。
そんなの苦しい。
私は必要な愚痴はあると思っているし、弱音だって吐いていいと思う。
愚痴を言って、弱音を吐いたら、かすかにでも光っている方向に進めばいいだけ。
そうやって強くなってきた。強くしなやかに。
読書会で紹介されなければ、もしかしたら手に取ることがなかったかもしれないこの書籍。25のadviceが記載されているので、書籍を手に取る時々で気になるadviceが異なるのかもしれない。それはきっと、今のあなたにはこれが大切だよ、とその時の私に必要なことを書籍が教えてくれる声なのだろう。