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憧れの車とグランツーリスモの思い出
筆者には憧れの車がある。その車こそFTOだ。三菱といえばGTOをイメージする方も多いと思うけれど、FTOでなければならなかった。
記憶が定かではないので雑誌名は分からないのだけれど、車の専門誌でも無い雑誌にピンナップが載っており、このピンナップを部屋に飾って将来は絶対にこの車に乗るんだ。と意気込んでいた少年時代だった。何よりも流線型のボディーに惹かれたんだが、それは我々の世代の性みたいなものだったかもしれない。未来の車といって21世紀に現れれるとされていた車は、必ず流線型であったし、新幹線や飛行機など動体力学など分からないけれどとにかく速そうであり格好よさを感じていたのである。それだけでは無い。カラーリングについては、他にもラインナップはあるのだろうけれど、筆者が憧れたのは青とも紫とも言えない色で輝くメタリックだった。(今回あえて調べないでおこうと思う)
さて、ゲームの世代で言えば、青春はプレイステーションとセガサターンとの戦争の狭間にいた。筆者は双方を売買しながら、決して両方持つことはなく、多くの人がそうであろうプレイステーションへと進む。ここで決定的なゲームにぶち当たった。それは「グランツーリスモ」である。かく言う筆者は、ファミ通の読者で読者クロスレビューを投稿していたのだけれど、無事採用されて掲載されたのが『「カーグラフィックTV」のような』という記述だった。まさにそれくらい当時では圧倒されたグラフィックで再現されたソフトで、筆者が使うのはFTOだった。もちろん、ゲームの進行上において序盤にしか使えなくても、多くの人が魅了されていたであろう高価な車種よりも大事にしてきた。
プレイステーション陣営から離れていた時期がある為、定かではないものの、少なくとも最新作にはFTOがラインナップされていない模様で、徐々に追加されていっている車種にも多分入っていないだろう。
グランツーリスモの他にも当時レースゲームは多くあった。時系列は権利的に前後するかもしれないが、フェラーリやポルシェなどといった、いわゆるスーパーカーや、いわゆる走り屋が乗るような車種しか収録されていないゲームが多かったと記憶している。グランツーリスモブランドは、後に東京モーターショーのコンセプトカーまでが登場するソフトまで発売して驚かされたものだ。
結論として、残念ながらスーパーカーのように高価ではなかったFTOであっても、筆者は手にすることができていない。というよりは今は、もうクラシックカーの部類に入ってきてしまうのではないだろうか。それでも、多くの人が夢見て、これが実際に手に入っても、入らなくても車を所有して運転できる体験ができる点でもグランツーリスモの存在は大きかった。
ソニーの方FTOの配信、お願いできませんかね・・・。と最後に悪あがきしてみる。