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作文教室のお題:「右」を、辞書に書いてあるように説明してください。

たまには、作文教室のことを書こう。

せたがや作文教室では、最初、三行で書く作文から始める。

子どもも、大人も同じで、二種類ある。
もちろん、三行はいわゆる「骨組み」で、もっとどんどん書きたくなった子には、

「うん、どんどん書いてね。わあ書けるね、すごいー!」


と言って、三行にこだわらず、どんどん書いてもらう。
三行だけでも、もちろんハナマルだ。


また、わが教室のハナマルは、茎がついて~、葉っぱがついて~と、
より素晴らしい作文には、より素晴らしいハナマルをつける。


葉っぱのあとは、ハチが飛ぶ。そのあとは……もっと素晴らしいと、

モグラ


が出る。

これは、14年の作文教室生活の中でも、20人くらいしか、出たことがない。


さらに、最高に素晴らしいと、

牛肉



というのがある。


これは、これまで5人くらいにしか出たことがない。


だからみんな、ハチが飛ぶハナマルくらいはそのうち、もらえるようになるのだが、そのあとはなかなか難しい。

だから、みんなまずは「モグラ」を目指す。

「え~、モグラ出ないの~? モグラがいい~、モグラ~。」


などと言われるが、

「うーん、ここがこんなで、あとこのくらい書けたら、モグラの手くらいは出るかな~。」


などと言って、もっとがんばろ! と楽しくうながす。

もう一度書くが、モグラだ、牛肉だというのは、ハナマルの中でも、さらに素晴らしい作品に書かれる、上級、最上級のハナマルの話だ。


さて。
三行作文をもとに、原稿用紙半分くらい書けるようになったら、

「辞書作文」


というのに取り組む。
たとえば、こんな感じ。


「右」とは、辞書でどう書かれているか? 説明してみよう。


さあ。皆さんなら、どのように説明するだろうか?
左の逆、は、なしである。


「たとえば、消しゴムだったら、鉛筆の文字を消すためのゴムのカタマリ、とか書いてあるよね。そんな感じで、誰でもわかりやすいように説明してね。」


こんな感じで、「辞書に書かれているような説明文」を、予想してもらう。

ここで必ず言っているのは、

「予想だから、間違っててもいいんだよ。」


ということだ。だから、思いついたことをどんどん書いてもらう。


実は、いろんな辞書を調べると、5つ以上の様々な説明の仕方がある。おもしろい。

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