【地粉&白神こだま】途中経過、探求メモ/パン作り
おっす、オラ大五郎。今日は、まだ道半ばの【地粉&白神こだま酵母のパン作り】における、現状メモを記す。
たぶん、いずれすべてのコツを掴みきってしまったら、今の悪戦苦闘はすべて忘れ去る気がするので、格闘真っただ中の今をしっかり記録しておこうと思う。
地粉って何よ
ここから記すのは、私がろくに調べず「おそらくこうだと思う」程度の情報なので、どうか皆さん信じないでほしい。「一説によると」とか「~という可能性もある」くらいの感覚で読んでください。すべてはフィクションです。
地粉っていうのは、日本のその土地で採れる小麦粉のことですわ。だいたいは小麦粉のなかでも『中力粉』っていわれるアレで、うどんとかすいとんとか、その辺で使われているイメージ。
私が住むのは、青森県と岩手県をまたがる【南部地方】と呼ばれるゾーン。巷にあふれる『南部せんべい』っていうのは、せんべいという名前だけど、主原料はお米じゃなくて小麦粉。せんべいカルチャーショックは移住初期に味わう。せんべい汁っていうのも有名ね。
この南部エリアは、『ヤマセ』っていう名前の妖怪がいて、強い風と寒さをもたらし、作物を育てるのが難しく、とくにお米がおいしく育てられなかった。そこで、冷害に強い小麦ちゃんや、ひえちゃんとかあわちゃんとかで、先人たちは飢えを凌いでいたそうだ。
なお、ヤマセは今もご健在で、近年ではヤマセちゃんに打ち勝つ強いお米などが品種改良により爆誕している。だから、南部エリアでも、とりあえずお米は育てられるヨ。(おいしいかどうかは知らん)
ということで、何がいいたいかと言うと、「その土地のものを食べる暮らしがしたい」と思って移住してきた大五郎にとっては、この南部小麦でパンが焼けたら最高ですやん、と思っているということ。でも、中力粉でパンをつくるっていうのが、なかなか難易度たかしくん。
酵母って何よ
このあいだ観たYouTuberの人が、『酵母というのは、"哺乳類"という分類くらい広い意味を持つ』的なことを言っていた。"哺乳類"といっても、人間もライオンもうさぎもいる。それと同じくらい、"酵母"といってもその種類や個性はみんなバラバラ。一概に語れるものではないそう。
大五郎は、現在【白神こだま酵母】という酵母さんと向き合いまくっている。秋田県と青森県をまたがる世界遺産の白神山地から発見された酵母菌だ。この白神こだま酵母がゴリゴリにおもしろいので、それについてはいつか別途解説したい。とりあえず、我の住むエリアの酵母さんを使いたいという想いで、毎日その個性を研究中だ。
どんな情報よりも、実体験が一番学べる
最近ドはまりしている白崎茶会様のレシピ本も熟読したし、お友達に借りた白神こだま酵母の本も読んだ&買った。YouTubeのパン系の動画もモリモリ観て、レシピサイトのあらゆる配合を参考にしている。
でも、どんなに情報を仕入れても、私は自分なりに納得しないと先に進めない。「なんとなく成功した~!」とかじゃなく、なぜ、何が理由で、どういう結果が起きたのか。それを検証していく過程が実に楽しい。そして、まじで難易度の高さが愉快。
今ぶつかっている難しさ
具体的にどんな検証や発見をしているかを簡潔に述べる。
白神こだま酵母は、捏ね上げ温度が結構重要(通常より高め)→香りに影響(仮説)
地粉はグルテンの元になるたんぱく質が少ないので、長時間発酵で少しずつグルテン形成を目指す→でも過発酵するとすぐ酸味ある味になってしまうのでまじで見極めが難しい(ここ解消したい)
ということで8~12時間くらいかけて発酵を試み中。15時間までは私が待てない(せっかち
1次発酵がうまくいくと、白神こだま酵母の独特の香りが甘みに代わって大成功!→それによって砂糖を減らしてみたら大失敗。砂糖は酵母のエサであり、甘み付けのためではもはやない(知らんけど
砂糖の量が少し多いだけで爆速で発酵しちゃった!おそらく塩の量が足りなかった。塩は生地を引き締める効果もある。適量が大事。(1.5%程度で現在様子見)
加水率は65%にしてやってみる(食べやすさ重視)
地粉はグルテンの元となるたんぱく質が少ないので、発酵を阻害しないよう塩は後のほうに入れる(塩の方が小麦粉より早く水を吸ってしまうんですって!)
発酵中に生地内の酸素が必要なので、地粉をあらかじめ泡だて器とかでふわっと混ぜておくとよさそう
ベンチタイムがなぜ必要かがやっとわかった、いつか解説する
生地は捏ねない!
ここに書いてあること、意味わかりませんよね、すみません
パン作りも子育ても、大事なのは『安心感と放置』
結局は、酵母という菌の声を聴いて、それに合わせて環境をつくったり、よりイキイキした状態にしたり、暴走しだしたら止めたり、でもとにかく辛抱強くまったり、そんな毎日を過ごしている。
なんとなく、これはお子と接するうえで大事なことと丸かぶりだな、と思った。
通常なら、パンはよく捏ねる。捏ねれば捏ねるほど、おいしくなる気がする。でも、地粉パンは捏ねない。手をかけるほどベタついたりするから、最小限のケアで完成させる。つかず離れずの距離。きっと親と子の関係にも言えるだろう。
一番身近で、誰よりも子の幸せを望んでいる。その一方で、つい過剰な世話や余計な口出しをしてしまう親もある。パン作りを通した菌との関係は、意外にもそんな親子間を想起させた。たのちぃ
まだまだ仮説検証を重ねて、「こうやって作るよ!」とご紹介できるようになったら、きちんと皆さんにオタニッチ(オタク&ニッチ)パンレシピをお伝えします。
その日がくるまで、引き続きよろしくお願いします!