こどもは情熱的な恋
元保育園看護師のもりちゃんです。
今回のテーマは【熱放散】
熱を体外に逃がすメカニズムを知ることで、体温調節や汗についての理解を深めましょう
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本日の内容
・熱放散の2つの経路
・こどもは情熱的な恋
・おとながしてあげられること
・最後に(戯言)
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<熱放散の2つの経路>
簡単簡潔にざっくりと説明します。
①非蒸散性熱放散
身体の表面から伝導や放射などによって、熱が環境中へ移動することです。
もう少しわかりやすく説明すると…
皮膚に接する空気の温度が冷たいときは、空気に身体の熱が伝わる。
逆に皮膚に接する空気の温度が高いと、熱が身体の中に伝わる。
[補足]空気の温度が高いというのは、おおよそ気温が35度以上、輻射熱が多い場合。
例えるなら、哺乳瓶をイメージしてください。
お湯で溶かしたミルクが暑いとき、哺乳瓶を水にさらして冷ましますよね。
それは、ミルクの熱が哺乳瓶を伝わって水に伝わったから。
逆もしかり。
哺乳瓶の温度を変えることによって、中のミルクの温度が変化します。
これが熱の”伝導”です。
蒸散性熱放散で主に働くのは皮膚の血管ですが、詳しく説明するとさらに長くなってややこしくなるので割愛します。
①では上記の内容を押さえてもらえればOKとさせてください(笑)
②蒸散性熱放散
汗の気化熱によって(汗が蒸発するときに)同時に身体の熱を奪うことです。
これは理解しやすいかと思います。
お湯を入れたときに湯気が出ますよね。
その湯気はお湯が蒸発したものであり、同時に熱も奪うため、徐々にお湯は温度は下がっていきます。
身体のそのように気化熱を利用して身体の熱を下げているということです。
だから、もし夏のように外気温が高くて①非蒸散性熱放散が制限されてしまい、なおかつ運動により熱が産生されても、大量の汗をかくことで体温を一定に保つことができるようになっています。
<こどもは情熱的な恋と同じ>
しかし、こどもは放熱(体温を下げる機能)と産熱(熱を生み出す機能)のバランスがとれていません。
一言でいうと、こどもの身体は熱しやすく冷めやすいのです。
そう、だから”情熱的な恋”と一緒(笑)
その仕組みについて説明します。
まず、先ほど説明した放熱は身体サイズが関係します。
体積(身体サイズ)が小さくなるにつれ、表面積(皮膚)は相対的に大きくなります。
要するに、こどもは身体サイズに対して、皮膚の表面積が広いということ。
一方、産熱は体重に比例します。
つまり、こどもは体が小さい分、熱を生み出す力も弱いということ。
大人はこの放熱と産熱のバランスが取れているので、体温を一定に保ちやすくなっています。
しかし、こどもは産熱に対して、相対的に広い放熱面積を持っています。
だから、外気温の影響を受けやすく、”こどもの身体は熱しやすく冷めやすい”のです。
<おとながしてあげられること>
前回、前々回のおさらいになります。
①体温の変化に気づいてあげる
こどもは自分からうまく伝えることができません。
なおかつ、遊びに夢中になると暑さや寒さを忘れてしまうこともあります。
そのため、おとながしっかり体温調節を助けてあげる必要があります。
そのためには、
・汗をかいていないか(暑いサイン)
・唇や指先の色は紫になっていないか(寒いサイン)
を見てあげるようにしましょう。
②体温調節機能を成長させるための環境作り
特に汗を出せる体つくりのための環境を整えてあげましょう。
地球温暖化で年々気温は高くなっています。
これからの夏の猛暑の中、外に出なければならなくなった場合、汗をかけないと致命的です。(上記の熱放散の2つの経路参照)
・冷房の設定温度は低すぎないようにすること
・たまに窓を開けて外気温を取り込むこと
・猛暑でなければ室外に出てすごすこと(熱中症には要注意)
などの配慮をしてあげましょう。
<最後に>
YouTubeの動画を投稿するために、テーマを一つ絞って情報収集をするようになってから感じたことがあります。
『知ってるようで知らないことが山ほどある』
いや、そんなことわかってはいたんです。笑
保健関係は一応専門として仕事もしている。
ただ、ひとつのテーマについてほかの人に伝えようとなったときに、どこまで調べればいいのか、何を伝えればいいのかの取捨選択が本当に難しい。
調べれば調べるほど情報は溢れ出てくる。
そんな、抱えきれない情報から聞き手は何を欲しているのか。
自分の性格上、できる限り情報を調べて、落とし込んで、理解して、納得して、伝えたい。
けど、これだけの情報社会では限界がない。
だから、奥深くに潜りすぎることだって、容易にできてしまう。
そうなると、気軽に発信することも気軽に聞くこともできなくなる。
その線引きがまだまだ自分には難しい。
元々、エモーショナルな思考で生きてきた。
ただ不安が大きいから、その不安を取り去るために調べて、落とし込んで、理解して、納得してから動く。
もっとロジカルになりたい。
きっと、そのためには訓練が必要。だから、今日もこうして伝えてる。
歩けるようになるのも
おむつが外れるようになるのも
お箸を使えるようになるのも
全部全部諦めずに続けるからできるようになる。
こどもに見習って、私も諦めずに発信し続けていきたい。
きっといつか、当たり前に情報の取捨選択と求められる発信ができるようになる日が来ると信じて…
先、なげーーーーー!!!!!!!!!(笑)
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