【vol.11】パリ2日目
パリ2日目の今日。
朝6時台に起きてせっせと支度を済ませる。こんなに早く起きてるのは、もちろんパリのパン屋さんで朝ごはんを食べるためだ。
予定の時間よりも少し早めにホテルを出る。うきうき気分でちょっぴり早く起きれたおかげ。
朝のパリは夜の雰囲気とはまた違った印象だな、なんて思いながら、清々しい気分で大きく息を吸って街を歩く。
しかしあまりにるんるん気分だったせいか、別の駅に入ってしまった。それも改札の中に入って自分が間違っていることに気づいた。ちょっと、浮かれすぎかな、私。
メトロはスリが危険だと聞いていたからヒヤヒヤしていたのだけど、なんてことなく目的地まで着いた。
浮かれながら、ふわふわする足取りで1軒目のパン屋さんへ。
パリに行く前にふと思い出して読み返したかおりさんの本。
そこでかおりさんがオススメしていたのがこの「Blé sucré」だ。
ロッタさんには行けないまま閉店になってしまったのだけど、それでもこの本を読んでかおりさんのことが大好きになってしまった。
かおりさんは、私の憧れの1人。いつまでもお茶目で可愛らしくて、気取らなくて、まっすぐ芯があって。
どんなふうに生きたいかって聞かれたら、こんなふうに歳をとりたいと答えるかもしれない。
会ったことはないけれど、私はこの本ですっかりかおりさんにゾッコンだ。
テラス席でいただくクロワッサンは、そりゃもう格別だ。
日本で食べるクロワッサンと違って、もっと甘い。そしてふんわりしてる。バターの香りも心地良くって。
そして、目に映り込む光景が、もうパリそのもので。「私は今パリにいるんだな」と、まだ実感も湧かないけど、いつもと違った高揚感は昨日と変わらずあって、なんだか不思議な感覚だ。
パリに溶け込んでる、なんていったらパリに失礼だけど。でも、怖いくらいに不安も心配も何もなくて、この空気に自分が馴染んでいるような気がした。
2軒目でもクロワッサン。そう、パリではクロワッサンを食べまくるって決めたんだからね。
こっちのクロワッサンもふんわり甘い系だった。
相変わらず、お世辞にも天気がいいとはいえないのだけど、それでもパリの街は素敵だな。
目に映る何もかもが新鮮で、1分1秒見逃したくなくて、隅々までこの空気を吸いたくて。歩いているだけで、こんなにも心が躍る。
パリの街を歩いていると、「生きてる」と実感する。大袈裟かもしれないけど、本当に。
マッターホルンを登る人も、同じような気持ちだったのかな、なんて見当違いかもしれないけど、ふと思った。死ぬかもしれない賭けにどうして自分から挑むんだろうと、昔は不思議に思っていたけど、今ならその気持ちがわかる気がする。
生きてる実感って、ぶっ飛んだ非日常に飛び込まない限り得られないのかもしれない。歳を重ねていくにつれ、どんどん薄れていく生きてる感覚。それを取り戻す手段には、スリルと表裏一体の興奮が必要なのかもしれない。なんてね。
前回パリに来た時は食べれなかった、このクロワッサン。
パン好き仲間からのオススメってのもあり、めちゃくちゃ美味しかった。私はここのが断トツで好みだったな。
パリパリザクザク、中はしっとりもっちりじゅんわり。バターのコクもぶわっと溢れ出す。たまらん。
このnoteでパンについて語るのも違うか。でもこのクロワッサンはたくさん美味しさを語りたくなってしまうな。
(ちなみに、狂ったようにパンを食べてる私のアカウントはこちらです)
クロワッサン3個食べたら、結構お腹にきたからそのままパリ散策へ向かう。
ここで「エミリーパリへ行く」の聖地巡礼を挟んで。
エミパリ、大好きなんだよね。海外の恋愛ドラマあるあるなぶっ飛んだパワフル感に加え、ファッショナブルな世界観がたまらなく好き。
勝手に、ゴシップガールとプラダを着た悪魔を足して2で割った世界観だと思ってる。どっちも好きだから、そりゃ好きなわけだ。
ガブリエルのレストラン、、、!
本物を見れてしあわせだ。全話見たけど、なんだかんだガブリエルしか勝たんと思ってしまうんだな。アルフィーも好きだけどさ。
写真撮ってたら、「エミパリ聖地巡礼じゃね?」的な話が横から聞こえてきた。さすが、正解だよ。しっかり巡礼してるファンだよ。
エミパリ聖地巡礼ツアーにしてもよかったんだけど、他にもいきたい場所がありすぎて断念。パリは2日間じゃ全然足りないや。
ここでようやく1番の目的地、ルーブル美術館へ。この日はルーブルに費やす日と決めてたから、ウッキウキだ。
満を持してオーディオガイドを借りに行く。
渡されたのがこれ。
「え?私オーディオガイド借りたんだけど??」と聞くと、「これがそれよ」ってさ。
まさかの3DSのオーディオガイドだった。この旅で1番の衝撃だ。3DSはめちゃくちゃ世代で、小学校高学年のころはひたすらやってた。どう森とかトモコレとかマリカーとか。
10年の時を経て、目の前に現れた3DSに戸惑う。しかもinパリ。これは予想してなかった。
3DSの「名画鑑賞ルート」的なやつを選択。しかし現在地がどこかわからない、使い方わからない。ほんとに世代だったんかと落胆するほど使えなかった3DS。
3DSと長らく格闘するも、途中から諦めて自分で巡り始めた。一般的なオーディオガイドとしての使い方もできたから助かったよ。。
⚠️ここからルーブルな写真がしばらく続きます。
絵画と彫刻を大量に見て、もう頭がパンクしそうになりながらたどり着いた「モナリザ」。
モナリザの前には行列が。目の前でその絵を拝むためだ。いや、拝むためというか、モナリザと自撮りたい人たちで溢れかえっていた。それでなかなか列が動かなかったのかもしれない。
この空間にある他の絵よりもはるかに小さい。それなのに存在感は抜群だった。
モナリザがすごい絵画なのだという事前知識のせいでこんなにも凄く見えるのだろうか。それとも、全く知識がない人にも訴えかけるような美的センスがあったのだろうか。
おそらく両者な気がする。
スフマートがどうのとか、遠近法がどうのとか、色々解説を聞いたからその凄さを理解できるんだけど、たとえ聞かなかったとしても自然と目に留めてしまうくらいの存在感がある、と思う。
レオナルドダヴィンチは、モナリザ以外の絵画もすごい。あっという間に絵の中に引き込まれてしまう。卓越した存在感を放っているなぁ。
「シテール島の巡礼」を見るために30分も歩いた。めちゃくちゃ広いな、ルーブル!!!お目当ての絵画を見つけるのにここまで時間かかるとは。
ふー!有名作品はだいぶ見れた気がする!
ぱっと見たときに、もしやこの画家かな、、?と当てられるようになってきた私は、美術史ビギナーは卒業できたんじゃなかろうか。プロには程遠すぎるけどもさ。
いや、もっかい考えたけど、やっぱりまだビギナーかも。
にしても歩いた歩いた。歩き回った。
ベンチがあったから休憩しつつだったけど、だいぶ歩いたなー。
エネルギーがだいぶ枯渇していたので、ごはんを求めてルーブルを後にする。
もう少し厳選してお店に入ろうと思ったけど、疲労MAXすぎて近場のエリックカイザーにした。一度は行ってみたかったから、よかったかも。
悩んで決めたのは、ヤギチーズのサンド。割とさっぱりな惣菜系を求めてたからさ、緑の葉っぱが見えたときにもうこれだと思って。
しかしなんということだ。
あ、甘い、、、、!
しまった、見落としてた。後から写真見返したら、ちゃんとmiel(はちみつ)って書いてあるやん。
塩気というよりは、はちみつの甘さがダイレクトくる感じ。でもヤギチーズってのもあってかなり癖が強いチーズの味がする。攻めてる味。日本では食べられないな、これは。生地はもっちり。飛び抜けてうまいかと言われたら違うけれど、チェーンにしては美味しい気がする。
そして災難はこれだけでは終わらない。
のんびりゆっくり休みつつ食べようと思っていたのに、コバエがめちゃくちゃ飛んできた。7匹くらいが自分の頭の上で周回を繰り広げている。ぶんぶんぶんぶん。
せっかくお店に入って座れたんだから、コバエなんかに負けてたまるものかとしばらく耐えていたのだけど、、、。無理だった。食べてるのもままならないくらいに飛んでやがる。
虫が大の苦手な私は我慢できなくなり、サンドイッチ3分の2くらいでお店を出た。滞在時間10分。
サンドがどうのこうのより、疲労感が全く軽減されなかったのがツラい。もっと休みたかった。足が、、、。
最後の気力を振り絞ってオペラ座へ。
しかし、まさかのチケット発券が終了していた。行くのが遅すぎたらしい。泣きたい。
そのまま気力を失って、子鹿のような足取りでパリを彷徨う。(大袈裟)
休めればもうどこでもよかった。Googleマップとにらめっこしてたどり着いたのはここ。昨日も来たけど、結局もう一回来てしまったギャラリーラファイエット。
デパートにきたんだからと、友人の新居祝いにお皿探しに。それとお世話になった方へのプレゼントもね。
でもピンとくるものがなくてやめてしまった。いいなと思うものはたくさんあったのだけど、友人の雰囲気に合うものがあんまりなくて。プレゼント選びって楽しいけど難しいよねー。
お皿は東京に戻ってから探そうっと。
どこかレストランに入ろうかと思ったけど、そんなにガッツリな気分でもなかったからスーパーな夜ご飯にした。
パスタサラダ的なやつとサンドイッチ。
(まあまあ量あるやん)
なんの考えもなしにパスタサラダ買って、スプーンないことに気づいて。結局スーパーで12個入りのを買う羽目になった。
スーパーのサンドイッチでも美味しかったなー。日本のコンビニのパン生地よりしっかりめなんだけど、パサつきは全くなくてしっとり。思ってたより美味しいじゃないか。
そんなこんなでパリ2日目は終了。
明日でヨーロッパ旅行も最後なのか。そんな実感もなくベッドで爆睡したのでありました。
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