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【vol.12】パリ3日目

いよいよヨーロッパ旅最後の1日。

朝イチに念願の「Du Pain et des Idées」へ。

悩んだのだけど、デジデといえば!なピスタチオのぐるぐるをチョイス。

味の感想はというと、、、、うーん、普通かな、という印象。ピスタチオ感あまりないし、デニッシュはパリパリ感ないし、、、すこしかなしい。

PAIN DES AMIS

でももう1個買ってたんだな。ピスタチオ1個もなんかなぁ、と思って、いつ食べるのか全く考えずに買ったこちら。

ピスタチオでなんだか消化不良だったので、このままちぎっていただく。悪いことなんて何もしてないのに、袋の中でこそこそちぎって食べた。

こーーれがめっちゃくちゃおいしかった!!!衝撃のおいしさ。食感も風味も抜群。フランスのハード系パン、やばうまいな。

止まらなくなりそうな手を押さえて、次のパン屋さんへ。

ガイドブックに異常に登場する「Boulangerie Utopie」。


暫定、テンション上がるラインナップパリ部門第一位

さて、さっきもデニッシュ食べたのにまたデニッシュを食べる。だってさ、こんなに真っ黒いデニッシュなんて他で見たことないしさ。気になっちゃうのは仕方ないよね。よね?

これもめちゃくちゃおいしい!!!!
表面は薄めのサクサクで、中はふわふわ、、日本では食べたことないふわふわ感で感動。なんだこれは。見た目を裏切らない黒ゴマ感も最高に好き。

なんでかわからないけどヴィエノワまで買ってしまった。レジに行ったらさ、「あなた本当にパン1個しか買わないの?後悔ないの?最後のフランスかもしれないのに?」という悪魔の囁きが聞こえてきたんだもの。

まあ言い訳はなんだっていいんだけど、ヴィエノワもめちゃくちゃおいしかったから後悔はないよ。悪魔さん、出てきてくれてありがとね。

ちゃっかりお土産のパンも。黒ゴマバゲット。スーツケースの中に押し込んでお持ち帰り。

なんだよ、結局3個も買ってるじゃないか。


予想以上に買ってしまったことは不慮の事故と捉えて、予定通りに3軒目「Tout Autour du Pain」へ。

クロワッサンを狩る。外はサックサクで中はふんわりしっとり。まさに王道なタイプのクロワッサン。小麦の風味もあっておいしい。

うぷ。さすがにもう腹パンだ。そりゃそうだよって、たぶんみんな思ってるね。


パン巡りを満喫したところで、オランジュリー美術館へ向かう。

最後まで曇天だったけどそれも許すよ


パリミュージアムパスを持っていたんだけど、優先入場レーンなんてものはなく、少し待ったかな。

高確率でいちゃつくカップルが映り込んでしまうパリ

セキュリティ対策もばっちり。パリに限らずイタリアもだけど、美術館の手荷物検査がかなりしっかりある。

しかしだよ。

①セキュリティポーチ ②スマホショルダー ③ショルダーバッグ ④首にぶら下げたカメラ の完全装備の私には手荷物検査がなかなかの試練だった。上着も脱がなきゃいけないから、実質5点分身体から外さないといけない。

もたもたしてると後ろの人はイライラし始めるし、検査員も早くしろオーラを全開にしてくるので、泣きたい。マジでごめんって、、、。


無事検査も終えて、せっせと所持品を定位置に戻す。ようやく入場〜!!

モネの睡蓮。ここまで横長だとは思わなかった。絵によって色のトーンが違っていて、同じように見えても結構違っていたり。

広角で撮ると大きさがよくわからないね

オランジュリー美術館のモネの空間は、作品と空間を通して瞑想ができるような設計になっているのだと。確かにこれまで見てきた美術館とは異質の空気が漂っていた。ずっとここにいたら、邪念もなにもかも悪いものがすぅーっと浄化されそうだ。

モネをじっくり味わったあとは、他の展示へ。

ルネサンス絵画ばかり見ていたから、印象派が優しくってすごく沁みる。そしてセザンヌとルノワールは何回見ても、やっぱり好きだなぁと思ってしまう。

この絵いいなぁと思ったセザンヌの「りんごとビスケット」、ルノワールの「桃」。

でも見たことあるような?と思ってたら、家に帰ったらびっくり。ポストカードを過去に買ってた。笑 東京でやってた印象派の企画展でどうやら私は気に入ったらしい。

惹かれる絵って変わらないんだなぁ。

おもしろ絵画で知られるルソーの作品も見れたし、オランジュリー美術館も大満喫。

美術館をあとにして昨日行けなかったオペラ座へ向かう。

大学1年の2月。フランスのボルドーで2週間ホームステイをしていたときに、パリには1泊2日で旅行して。そのときに初めて来たオペラ座。こんなに感動したのは初めてだ、と思った。パリに惚れてしまったのも、このオペラ座の存在が大きい気がするんだな。

あの感動をどうしてももう一度味わいたかった。

ため息漏れる美しさとはまさにこのこと。

お姫様気分だね、なんて安っぽいセリフは言いたくないのだけれど、なんだかそんな感じだ。

テーマパークみたいなつくられたハリボテの世界じゃなくて、これが実際に現実に存在していたという歴史の重みが自分を高揚させるのかもしれない。

今回は2度目だからさ。初めて見た時の、自分の中から何かが溢れちゃうんじゃないかみたいなキラッキラの感動とはまた違うんだけど。それでも感動する。日本にいる私では見られないだろうなってくらい、目は輝いてたと思う。

いつかここでオペラを見てみたいな。


そのあとは休憩を求めてスタバへ駆け込む。

これがスタバであっていいのかい?ってくらい、パリのスタバを裏切らないスタバ。いや、さすがにここまでは誰も想像しないって。すごすぎ。

店内のテーブル席はいっぱいで、入り口付近の1人席に座った。スタバにマック(マクドナルドの方)を持ち込んでむしゃむしゃ食べる外人の横で、なんだか少し落ち着かなかったのだけど、これはこれでありだよね。海外キターーって感じだよね。


さて、パリの素敵な街並みを抜けて、お次の目的地ポンピドゥーセンターへ。

建物そのものがわくわくの塊だ。これまでイタリアで見たきた芸術とは違った興奮。わからないものを理解しようとする好奇心からくるものなのかな。この感情自体が新鮮で楽しい。


んでびっくりしたのが、オーディオガイドが無いということ。その代わりに、チャットボットが使える!これは革命でしょ。

絵の写真をチャットに送ると、誰の何の絵か教えてくれる。そして、「絵についてもっと知りたい」「画家についてもっと知りたい」とか絵ごとに異なる色々な回答オプションが提示される。だから自分自身で文字を打つ必要がないのだよね。

なんて画期的なんだ!
オーディオガイドって解説がかなり長いのが多くて、でもちょうどよくスキップするのはできないから、仕方なく全部聞くしかなくて。その煩わしさを、チャットボットなら何をどこまで知りたいかを個人でカスタマイズできる。天才か。

言語を英語しか選べなかったのだけ残念。でもシステム自体はめちゃくちゃよくって、今すぐ日本でも導入してほしいくらい。さすが現代アートの美術館だねー。

もふもふ

現代アートもちゃんと勉強したいなー。知識があったらさらに楽しめると思うんだよね。

でもどうなんだろうね、考えるな感じろってやつなのかな。でも知は力なりっていうしね。まあどっちでもいいか。


ポンピドゥセンターを後にして、楽しみにしていた「Shinya Pain」へ。

日本人シェフのお店で、16時半オープンという珍しいパン屋さん。それなのに開店前には行列が。パリっ子が並ぶパン屋さんだなんて、楽しみすぎる〜!

行列やで!(エセ関西弁)

一人一人丁寧にパンの解説をしてくれるから、列の進み具合はゆっくり。私は全然気にしないのだけど、痺れを切らしたマダムが後ろから出てきてお店へ入店。何か文句を言ってるようだった。ひえーこわい!!

いよいよ私の順番が回ってきたのだけど、後ろのマダムがこわすぎたので、オススメのパンを聞いてそれで即決してササっとお店を出た。

でもしんやさん、めちゃくちゃ優しくて素敵な方だったな〜。久しぶりに日本語をしゃべって嬉しくなった瞬間だった。

にしても荷物多すぎな

モンマルトルまで来たからサクレクール寺院も見てきた。大荷物持って階段登るのはなかなかしんどかったけれども、せっかくだし、ね。(宮殿系を見過ぎて感動が薄れていたのは内緒)

サクレクール寺院の前、
みんな幸せになりますように
めっちゃ素敵なアートも発見


本当はどこかレストランに入ってご飯食べようと思ってたのだけど、この時には疲れ切っていた。たくさん歩いたもんなー。

よし、今日もホテルの部屋で食べよっと。

そしてまだ私は重大なミッションを達成していないことに気づく。そう、パリでバゲットを食べていないのだ!!

調べる気力も歩く気力もないので、帰り道にあったブーランジェリーにふらっと入ってバゲットのハーフサイズを購入。

バゲットサンドを買いたかったんだけど、それはなかった。というかパリのパン屋さん、バゲットサンドを置いてないお店が多い!サンドにしちゃうと劣化するからかなー。

てなわけでモノプリでハムとチーズ、さらにオランジーナを買って帰宅。なんでこんなにオランジーナを欲するんでしょうか。オランジーナ症候群か。

早速バゲットをいただこっと、、、と思ったら!!手で割ってる時点でバゲットの美味しさを確信した。

ガタガタの手割りもご愛嬌

下調べなしで入ったお店だったから、正直全然期待してなかったのだけど。これはやばい。めちゃくちゃ美味しい!生地の潤いが半端なくて、驚くほどちゅるっちゅる。

衝撃的な美味しさに出会えた感動とともに、クロワッサン巡りじゃなくてバゲット巡りをすればよかったのでは?という後悔が膨らむ。

いや、後悔じゃないね。やってみなきゃわからないことだったし、後悔はしてないよ。むしろまたパリに行く理由ができちゃったよね。

Shinya Pain で購入した、チョコとオレンジのブリオッシュもつまむ。これもどちゃくそ美味しい。よくあるブリオッシュとは全然違っていい意味で裏切られる。

この子はスーツケースに詰めて帰ります。正直いうと、「やべ、思ったよりでけぇな、、」って感じですが、大丈夫です。入れます。絶対に。

こちらは、キッシュです。

誰がどう見てもそうなんですが、念のため。バゲットサンド食べたじゃん?アホなの?って思う方もいるかと思いますが、言い訳させてください。

もともとはお目当てのレストランがあって、そこでキッシュを食べる予定だったんです。でもホラ、思ったより体力がなくて諦めちゃったじゃないですか。代わりにパン食べることにしたんだからキッシュは諦めなさいって話かと思いますが、だってさ。フランス来たらキッシュ食べたいじゃないですか。ね。そういう使命感があってさ、バゲット買うついでに「あ、すみませんキッシュも追加で」って気づいたら声に出してたんですよ。無意識に。だからこれは不可抗力ってことで、、、

って、誰に言い訳してんだ。
この旅で誰かさんに言い訳するくだり何回やったんだ。どうでもいいよ、ってな。



そんなこんなでパリ最終日も終了。

トータルしてみると、実感なく始まって実感なく終わる感じがした。一瞬一瞬でパリを体感することはあっても、一歩引いて見るとやっぱり実感が湧いてない気がする。

まだ行けてない名所がたくさんあるし、今回はレストランに入って食事をすることもなかったからそれは心残りかな。

でもそれ以上に、パリの街並みを肌で感じることがとにかく幸せで、そのためだけにまたパリに来れる気がした。


明日は朝早くにホテルを出て飛行機で帰国する。飛行機自体が好きな人間だから、今日がパリ最終日とはいえどまだ旅のわくわく感は残っていて、それがとても嬉しかった。

飛行機の楽しみ(というか機内食の楽しみ)を心にしまって、今日はぐっすり寝れそうだ。おやすみ。

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