7.家計簿から分かる利益の必要性
前回、利益を出すための方法をお話しましたが、
▼前回の記事はこちら▼
https://note.com/m_mikamo/n/n623569d787f1
施設長として施設のことを任されているのであれば、
会社や施設のお金の流れを知っておかなければなりません。
ここでは、皆さんがよく知っている家計簿と会社の会計を照らし合わせて、なぜ会社に利益が必要なのかをわかりやすく解説します。
家庭での収入は、あなた自身の給料です。もし、あなたに夫や妻がいる場合は、その方の給料も収入に入ります。
会社の場合はご利用者様からいただく利用料や国からの介護報酬が収入にあたります。
この収入は、なければ家庭も会社も存続できないくらい重要なものです。
家庭での支出は、家庭で生活するために必要となるお金です。食費などがこれにあたります。夫がいる場合は、夫のお小遣いもここに入ります。
会社も同じように運営するために必要となるお金が支出です。この中に皆さんの給料も入ります。
赤字なのに倒産しない訳
収入から支出を引いたものが会社の経常利益になる。この経常利益が決算書でいう利益である。
家庭では、ここに当てはまる言葉がありませんので、「収入から支出を引いたもの」と書いておきます。
この「収入から支出を引いたもの」がプラスになれば、その月はお金が残ったことになります。これを会社では「黒字」と呼びます。逆にマイナスになればその月は使いすぎたということです。これを会社では、「赤字」と呼びます。
家庭の場合、その月がマイナスになったとしても今までの貯金を使えば、すぐに家庭崩壊にはつながりません。
会社も同じように赤字が出たとしても今までの内部留保があればすぐに倒産にはつながりません。
しかし、この赤字を黒字にしなければ内部留保は減ってしまい、なくなった時点で倒産します。
それを阻止するために利益(黒字)は必要不可欠なのです。
夫の小遣いと会社の人件費(給料)の関係
夫の給料が上がらないのに夫から「お小遣いをあげてほしい」と言われたら、世の奥様方はどう思うでしょうか?
「あなたの給料が上がったらお小遣いも上げてあげる」と答えるでしょう。
会社での人件費(給料)も同じです。収入が増えなければ給料は上げれないのです。
経常利益がまるまる残る訳ではない
一般的に勘違いされがちですが、経常利益の金額が全部会社に残るわけではありません。
利益から法人税や借入金の返済額などが引かれ、残ったお金が会社のお金になるのです。
このお金を内部留保と呼びます。
例えば、1,000万円の利益が出た場合、そのうちの約350万円は法人税です。そして、借入金の返済を500万円してたら 残ったお金から引かれるのです。そして、内部留保は、150万円となります。案外残らないのです。
家庭でも貯金しますよね。なぜなら老後のためや、子供の学費など、将来のために使うからです。
会社も同じで残ったお金を将来のためにとっておかなければいけません。
内部留保は、必要なのです。
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今日のまとめ
利益の必要性をしっかり把握しましょう。