三鴨正貴(みかも まさたか)

異業種より介護業に進出し岐阜県内でデイサービスを運営。 平成27年の介護報酬改定をきっ…

三鴨正貴(みかも まさたか)

異業種より介護業に進出し岐阜県内でデイサービスを運営。 平成27年の介護報酬改定をきっかけに債務超過に陥るも社内改革によりV字回復を果たした。 デイサービスに特化した介護ソフト『ラクウェア』開発。 フロンティーク株式会社、フロンティーク・デザイン株式会社 代表取締役。

最近の記事

21.病気から学んだ仕事量の管理

前回、伝わる = 伝える × 言い手の信頼度 × 聞き手のメリット とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 2017年8月、私は仕事のストレスと疲れから「複視(ふくし)※」という病気にかかりました。 本当のことを言うと、特に仕事にストレスや疲れを感じていたわけではありませんが、当時、経営計画書の作成が終わると同時にラクウェア(デイサービス効率ソフト)のトレーナーアプリ(個別機能訓練管理)の作成に取りかかり、気がつくと夜遅くまでパソコンとにらめっこ、休みも取らずに働いて

    • 20.「伝える」と「伝わる」

      前回、ティーチングは決まった方法やルールを教える手法で、コーチングは主体性を尊重しながら導く手法。状況や社員の役職に応じて、適切に使い分けることが重要。 とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 「伝える」とは、言葉を使って相手に知らせることを指します。 それに対して「伝わる」とは、伝えたことが相手に理解され、その結果として相手が行動を起こすことを指します。 伝わる = 伝える + 聞き手が行動する 業務の中で「伝えたのに相手が行動してくれない」と感じることはないで

      • 19.ティーチングとコーチング

        前回、重要なのは、与えられた能力や資源をどう活用するか。 人の強みを見出し、最大限に引き出す方法が成功の鍵となる。 とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 人材育成において必要なのは、ティーチングとコーチングです。 どちらも教わる側の成長を促しますが、そのアプローチは異なります。 ティーチングは、会社のマナーやルール、または過去の経験に基づく知識や事例を、考えさせるよりも教える方が効率的だと判断される場面で使用されます。教わる側の主体性は重視されません。 また、教え

        • 18.与えられたものを使う

          前回、施設長は「ものを言うこと」が仕事、言いたいことを伝えるべき とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 北見一郎氏と古賀史健氏の共著である「嫌われる勇気」という本があります。 この本は、四大心理学の一つとされるアドラー心理学について解説されています。 「嫌われる勇気」という題名ですが、本当に「嫌われろ」と言っているわけではありません。 周りの目を気にしすぎて動けなくなるくらいなら、嫌われても自分のなすべきことをしたほうがいい。その勇気を持つべきだと説いているのです

        21.病気から学んだ仕事量の管理

          17.遠慮はしなくてもいい、しかし配慮はしなくてはいけない

          前回、「甘さ」は依存を生み、「優しさ」は自立を促す とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ よく「辞められたくないから、言えない」という声を聞くことがあります。 確かに現在は売り手市場です。 なかなかスタッフを募集しても来ません。 そのような現状で、「今いるスタッフに辞められてしまっては・・・」と思う施設長は多いでしょう。 「辞められるくらいなら、目をつぶろう。」 そんな考え方になるのも無理はありません。 また、なかなか面と向かって言うことも勇気がいります。

          17.遠慮はしなくてもいい、しかし配慮はしなくてはいけない

          16.甘さと優しさの違い

          前回、「原因自分論」とは、すべての出来事の原因は自分にあると考える理論で、次どう動くのかをポジティブに考える とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ ▼番外編の記事はこちら▼ 当社の経営計画書には、「人財育成に関する方針」という項目があります。 そこには、次のような話があります。 フロンティーク・グループはそのような社員の育て方をしません。 上記は、京セラの稲盛和夫氏が米IBM社で見た一節をベンチマークしたものです。 この文章には、甘さと優しさが描かれています

          介護現場の金メダルを目指して~オリンピック選手に学ぶプロ意識~

          パリオリンピックが昨日まで行われていました。 日本を代表して試合を戦う選手たちの姿を見ると、胸が熱くなりました。 前回の東京オリンピックが終わってからの3年間、彼らは様々な苦労を重ねてきたことでしょう。 血の滲むような努力を重ねてきたはずです。 しかし、そんな姿を微塵も見せずに戦う姿を見ると、頭が下がる思いです。 さて、今日はオリンピック選手たちの姿から、介護の仕事について考えてみたいと思います。 オリンピック選手の仕事 オリンピック選手にとって、試合はもちろん重要な仕

          介護現場の金メダルを目指して~オリンピック選手に学ぶプロ意識~

          15.原因自分論

          前回、自分を律し、信頼関係を崩さないように意識して行動することが大切 とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 「原因自分論」とは、「今起こっているすべての出来事の原因は自分にある」という考え方です。 例えば、あなたが介護福祉士になろうと決意したとき、勉強すれば合格しますし、勉強しなければ不合格になります。この結果の原因は自分にあるのです。合格すれば自分が勉強したおかげであり、不合格でも自分が勉強しなかったせいだ、もしくは勉強の仕方が悪かったせいだと納得して「次はどう

          14.自分を律する

          前回、部下が快く指示を受けてもらえるように日々勉強をする。 1.自己啓発 2.施設に関する保険制度 3.施設について とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 私の会社では、4月に辞令を出します。 このとき、一般社員からサブリーダーに初めて昇格する人には、必ず話すことがあります。 それは、「律する」ということです。 3月までは一般社員として働いていたのが、急にみんなより頭ひとつ出る存在になります。 簡単に言えば、お立ち台にひとつ上がる状態になるのです。 それは、今ま

          13.日々勉強する

          前回、スタッフが辞める責任は施設長にある。 部下に会社の方針を伝えて会社との信頼を築かせるのが施設長の仕事。 とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ あなたは、あまり賢くない人から指示を受けて快く引き受けますか? 「なぜ、この人から指示されないといけないの?」と思うでしょう。 誰でも自分より上に立つ人は賢い人が良いと考えるものです。 しかし、上に立っているあなた自身はどうでしょうか? 賢くならなければいけないとはあまり思っていないのではないでしょうか? 自分は今のま

          12.信頼関係(2)

          前回、人は信頼できる相手からのアドバイス・指示は受け入れる とお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 施設長と社員の信頼関係が崩れるとき 「最近やたらスタッフが辞めるなぁ」と感じている施設長のあなた、それはもしかしたら、あなた自身に原因があるかもしれません。 スタッフが会社を辞める原因の第3位は「会社の考えに不満がある」、第2位は「給料に不満がある」だそうです。 そして、圧倒的な第1位は「職場の人間関係」です。 人間関係には同僚、部下、上司などさまざまな関係があり

          11.信頼関係(1)

          前回、指示は100%従う 提案を受け入れるのは30%そして30%保留し、30%拒否するのだとお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ 部下が会社の指示に従わなかった場合は、部下と施設長との信頼関係もしくは会社との信頼関係が崩れていることを意味しています。 もし、施設長との信頼関係が崩れているのであれば、信頼を取り戻すよう努力しなければいけません。 また、会社との信頼関係が崩れているのであれば、それは会社に対して部下が誤解をしてるため、その誤解を解く必要があります。 信頼

          10.部下からの提案、会社への要望

          前回、会社側の考えに同調させるのが施設長の仕事だとお伝えしました。 ▼前回の記事はこちら▼ https://note.com/m_mikamo/n/n665c089992e5 「いやいや、会社の考えが私と違っているから同調させられないよ」という施設長がいるかもしれません。 そんなときは会社に自分の意見を提案するべきです。 別に会社は社員の意見をすべて聞かないと言っているわけではないからです。 しかし、そこには明確なルールがあります。 それは、 ・上司を飛び越えて提案

          10.部下からの提案、会社への要望

          9.会社の意向を部下に聞かせる

          前回、介護とお金の話の深堀りをしました。 ▼前回の記事はこちら▼ https://note.com/m_mikamo/n/n550e4c5202f8 「私は、利用者様からお金をもらっているので利用者様に向いて仕事をしています」と言う施設長がいたとしましょう。 一見すると正しいように思います。 確かに利用者様からお金をもらっているのですから。 そこで簡単に野球に例えてみましょう。 打席に立っているのが部下とするとコーチが施設長、監督は会社や社長、観客は利用者様と言えるで

          9.会社の意向を部下に聞かせる

          8.勘違いされている介護とお金の話

          前回、利益の必要性のお話をしました。 ▼前回の記事はこちら▼ https://note.com/m_mikamo/n/n9a2a10acc461 福祉業界では、お金の話を嫌う方が多いように思います。 たぶん、それは介護を慈善活動のように捉えているのでしょう。 その気持ちも分かります。 目の前の利用者様を助けている行為がお金で計算されるのはなんだか複雑な気持ちになりますからね。 介護にお金の話はだめなのでしょうか? お金の管理① https://note.com/m_m

          8.勘違いされている介護とお金の話

          7.家計簿から分かる利益の必要性

          前回、利益を出すための方法をお話しましたが、 ▼前回の記事はこちら▼ https://note.com/m_mikamo/n/n623569d787f1 施設長として施設のことを任されているのであれば、 会社や施設のお金の流れを知っておかなければなりません。 ここでは、皆さんがよく知っている家計簿と会社の会計を照らし合わせて、なぜ会社に利益が必要なのかをわかりやすく解説します。 家庭での収入は、あなた自身の給料です。もし、あなたに夫や妻がいる場合は、その方の給料も収入

          7.家計簿から分かる利益の必要性