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【読書感想】 『コーチングが人を活かす』 - セルフ・コーチングの入門として
セルフ・コーチングに興味を持った。
昔シェアハウスの友人(若くしてプロのコーチの資格を持っているエリート)に何度かコーチングをしてもらったことがあるのだが、それから色々と状況が変わった今、自分で自分のことを良い方向に導いてみたいという思いが強くなったためだ。
その一助としてコーチングの基本を書籍から学んでみることにした。今回はその一冊目『コーチングが人を活かす』(鈴木義幸著)の自分なりのまとめである。
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コーチングの基本原則
まず、基本として "コーチングの公式" があるらしい。
『望んでいる状態(目標)=現在の状態+行動』
それをブレイクダウンするとこんな感じ。
✅「一言にまとめると、どういう状態を達成したいと言うことなんだろう?」—— 目標を達成したら、それはどんな "いいこと" を自分にもたらしてくれるのか考える
✅「やることが3つ決まったけど、その3つを確実に実行に移すために、いつも持ち歩ける、支えになるような言葉はないかな?」
"望んでいる状態" を熟考し、短い言葉でまとめることをチャンク・アップ(かたまりにする)というらしい。
そのあとに "現在の状態" を掘り下げる。
現在の状態がわかったら、 "望んでいる状態" にするために何をすればいいのかを明確にイメージできるように言語化してみる。このことをチャンク・ダウン(かたまりをほぐす)といい、いつでも "望んでいる状態" を心の中に持ち歩けるようにするということなのだそうだ。
そして、これを行うために必要な "コーチングの哲学" がある。
✅ コーチとは "人の主体的な行動をうながせる人" "相手の中にある情報を一緒に探索、発見し、未来に向けた原動力に昇華することのできる人"
✅ コーチングの基本的な哲学は "安心感で人を動かす" というもの
安心感をコーチとクライアントの関係につくり、その安心感を、クライアントが行動を起こすための基盤とする。
あくまで "コーチとクライアント" という二者関係を例に出したけど、これは "わたしとわたし" というセルフ・コーチングのやり方にも応用すべき考え方なのだと思う。
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『いやなこと』への対処法
いざ具体的に行動指針が定まっても、「なんだかやりたくないな」と寝転がってしまうこともあるだろう。そんなときは以下の方法が役に立つ。
✅ 不満を提案に変える
たとえば誰かがやっている仕事が非効率だと感じたら、「じゃあどうしたら効率が良くなるかな」を考える。そうすると工夫点が見えて、「こう工夫してみようよ」という提案になる。
当たり前にやっていることでも、不満を溜め込んで悶々としていることは少なくないと思う。だからこそ意識して「じゃあどう工夫するか?」を考え、提案に変えていく。これはセルフ・コーチングでも大いに役立つ発想だ。
✅ いやなことを30分間話す
「何をしたくないか」「いやなことは何か」「欲しくないものは何か」そういういやなことを30分間、ひたすら話させる。そうすると、おのずと「わたしがやりたいこと(Want)はこれだ」と浮かび上がってくるという。
また、"対象" についていやな思いがあるときもひたすら話すことが有効。「この人のこんなところが嫌だ」「この部屋のここが気に入らない」そういう場合でも、30分間も話すと自然と "いやな思いを持っている自分" を客観視することができ、冷静に対処法を考えることができるのだ。
✅ 行動のプロセスではなく、行動の先の "いいこと" をイメージする
「なんとなくこれをしたくない」という「なんとなく嫌」な感情を乗り越え、行動を起こすにはどうしたらいいか。
それは、行動の結果をイメージすることが得策であるという。
例えばわたしは早起きが苦手なのだが、早起きができたときの爽快感を知っている。一日が長くなってやりたいことがたくさんできるし、寝過ぎによる頭痛の心配もない。朝になって布団から出たくないときは、この好ましい結果を強くイメージすれば良いということだ。
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まとめ:コーチングは行動がすべてである
コーチングの価値を決めるのは、クライアントが気持ちよくなったか否かではなく "クライアントが実際に行動を起こしたかどうか" である。
もし行動が起きなかったのであれば、何が妨げとなったのかをはっきりさせることが大切。そして、その失敗を責めないこと。
成功するためにはその前提として失敗が不可欠である、そう思っています。
「で、どうしたらいいと思う?」
この問いに対し、すぐに意見・提案ができない場面もあると思う。
それでもクライアントを信じ、頭の中で「きみは答えを見つけ出すことができる!」と絶叫できるのが良いコーチなのだという。
相手の中に答えがあると信じて最後まで問い続ける。
これはセルフ・コーチングでも同じで、本書で最も大切な部分のひとつなのではないかと感じた。
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