【健忘録23?】ICUでモニターを付け替えた事件🤣

当時、毎日ICUにお見舞いに来てくれていた友人とのワン・エピソード。


私はICUのベッドサイドの大画面の心電図、血圧、SpO2(酸素)、体温モニターが装着されていた。心電図モニターのケーブルは私の浴衣のような膝下くらいまでの長さの病衣の足元から、服の下を通って胸元に貼った心電図電極シールにボタンのように装着されていた。


彼女がお見舞いに来てくれたある日、なんでだったかな? いつものように話しに花が咲き、盛り上がり、彼女の心拍数や心電図、血圧等を見たいねってことになった。🤣 


友人「でも、あなたにとって危険なことはしたくないわ。本当に大丈夫?」


私「今は体調も良いし、何も起こらないから大丈夫だよ。直ぐにまた貼り替えるからさ、一瞬だったらきっとスタッフ気が付かないよ。😉」と……((その一瞬のうちに何かが起きてしまわないように、しっかりとみていてくれているのにね……🙇ごめんね🙇))


私は続けた。「酸素のモニターでも、心拍数は測定しているから、万が一何かあったら、そっちで気が付いてくれるよ。大丈夫😉」


当時の私の脈は平時で120〜130と結構高く、喋ったり笑ったりすると約180でアラームが鳴り響いていた。


ベッドの頭上左側の大きなモニターの下には、引き出しを抜き取ったような収納スペースがあり、そこに心電図が外れた際に直ぐに再装着できるように、貼り替え用の心電図用電極シールなどが用意されていた。なので、それを友人に貼り、私の胸元の電極を付け替える作戦。


心電図電極シールにボタンのようにはめられた電極を外し、私の胸元の隙間から引き出し、彼女のちょっと胸元が開いたタイトなトップの胸元からケーブルを中に入れて、先に貼っておいた胸電極シールに取り付けた。


普段は私のモニターにも、外部のモニターにも120~130台と高い脈拍が写っているのに、電極を貼り替えた瞬間にストンと80台に落ちた。


わー😍 凄い


そして、キレイな心電図🎶


感動と楽しさで私たちがお互いを見た。


彼女は初めてリアルタイムで自身の心電図を見たし、私は生まれて初めて自分のモニターで他者の心電図を見た。


心電図の話に花を咲かせ始めたその瞬間……!


看護師さんが険しい表情で部屋に入ってきてしまった。(むしろ、みてくれていることに感謝なのだが、その瞬間はバレそうで冷や汗もの……)


私の体調を聞いてくれた。そして、モニターを素早くモニターをチェックし始めた。


ヤバい💦


私達はお互い胸元が見えないように看護師さんが入室した瞬間にそっとお互いの胸元を自然な範囲内の距離で結構近づけた。そして、友人は体を気が付きづらいスムーズで小さい動作で少しだけ私側にひねり、ちょっとだけ肩の後ろが死角で看護師さんから胸元が見えづらいようにそっと動いた。

お互い、表情に出すまいと必死だっただろうなぁ。不自然にクールな二人。


いつものようには和気あいあいとした会話の雰囲気ではなく、素早くモニターの画面を切り替えていく看護師さん。モニターを解体するくらいの真剣さで現状把握をする中で、モニターを操作する手はスーパーマンのように速く、表情は真剣そのもの。


急に心電図の波形が変化し、落ちた脈は正常極まりない…… だが、元々の脈拍数からの急な変化は注視が必要だ。


(ごめんなさーい!!! すごく反省しています。
ガキの軽率な行動を許してちょ)


現状把握とモニターの点検?で色々と画面を操作する看護師の表情は、平静を装いながらも内心は若干慌ており、普段は楕円形の目が三角に近い形をしている、眉間が少しだけ寄っていた。


SpO2(酸素)のモニターの脈拍と心電図モニターの脈拍数に乖離があることにも気が付いたのかもしれない。モニターの点検が終わると、子供をこれから叱る母親のような表情が垣間見える。


彼女の視線が私達の方向へと向かい始めた瞬間。最大限自然な形で、もう少しお互いの胸元を寄せた。必死にケーブルを隠そうという最後の足掻きだ……


モニターの脈拍は80台前半から、80台後半~90台前半へと若干上がった。(←あ(笑)緊張している。)かく言う私も、緊張感が高まる中で、思考を巡らす。


視線の先がモニターから私の方に向かう瞬間、私は咄嗟に足元の心電図ケーブルをクックッと引っ張る。胸元に向かい始めた看護師の視線は、スッと私の手元(足元)のケーブルに移り、それが私の服の中に入る様子を確認した。


この間は、私は看護師さんと雑談を混ぜながら、体調が良いことや何も問題はないことを伝える。内心、緊張と警戒、必死さが混ざる感情ではあるものの、ポーカーフェイスで愉快に口数少なく会話する。


さっきまでの看護師さんの険しい表情が若干和らいだかのように見える。いまだに不思議そうな表情はしているものの、目は三角から四角へと険しさが和らいでいるようだった。眉間の力の入り具合も、平時が10段階中の1,入室時とモニター操作時が6程度ならば、今は3程度に落ち着いている。


この場の状況に納得しきってはいなそう。でも、危険な状況でなく、私たちのいたずらでもないと判断してくれたようだ。その場を離れてもよさそうだと感じてくれたようだ。(もし、私達の行動に気が付いていたら、確実に指摘してくれただろう。そうしなかったということは、私達の冒険は隠ぺいに成功したことになる。ホッ)


看護師さんは何か温かい言葉をかけてくれて、私のICU個室を後にした。


この看護師さんが立ち去った瞬間、私達は爆笑を堪えられずその場で笑い崩れた。同時に、二人とも冷や汗を拭い、瞬時にモニターの電極を私の胸元に装着しなおした。


その直後、バレそうではらはらしたこと、バレないようにあーした、こーした、どんなにドキドキしたか、心電図で心情が見えたこと等をテンション高く語り合いワッと盛り上がった。(心電図モニターもこの一部始終を見物していたかのように、高々と鳴り響く。)


今思い返せば、私がいたのが一番ナースステーション兼医師作業場所(詰め所)に近い部屋だったのだので、急変リスクが高かったのだろう…… そして、私が気が付いている以上にICU全体のスタッフさん達は私のことをかなり注意深くみていてくれたのだ。モニターも、見ていない瞬間が有まれないシステムがあったのかもしれない。(本当にありがたい)


同日のシフト交代時、申し送り後の雑談?で看護師が私のモニターが「急に変な表示になったけど、その後すぐに戻って、その後何も不備が起きていない。整備士に連絡はしておいた。ICUモニターなんだから、こういうことがあったら困るわよね~。ドキッとしたわよー!!」という声が聞こえてきた。(本当にごめんなさーい💦)


ただ、今となっては、良い思い出だ😄


入院期間はかなり長いけど、なんだかんだ言って、私は結構子供としても、思春期も、若年成人としても結構色々楽しんでいるよね。


好奇心が抑えられず、危険な橋を渡ってしまった。


確かに、友人のバイタルを測ってみるのは、楽しかった。


ICUで心電図を別人に貼り替えてみるのも、スリルが凄かった……


この時は大丈夫でしたし、特になにも起きませんでした。しかし、もし万が一にもこの瞬間に急変していたら一大事でした。今思うと、もしも私の想定外に私がこの瞬間に急変してしまっていたら、友人に一生消えない心の傷を残してしまったかもしれません。


当時は、軽率に冒険してしまいましたが、読者の皆さんは絶対に真似しないでくださいね。そして、このようなネジがぶっ飛んだようなことを言い出す友人がいたら、説得して阻止してくださいね。


今を大切に生きよう!

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