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アートナビゲーター ・金融マンの週末美術館巡り雑感の記

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過去30年ほど国内外での仕事に刺激と癒しを与えてくれたアートを巡る出会いをベースに、最近の美術館巡りの雑感を掲載します(コロナ禍が収まるまでしばらくは国内ですが、、、)。
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2020年7月の記事一覧

珠玉のコレクション SOMPO美術館

珠玉のコレクション SOMPO美術館

夏はひまわり。今年の夏は東京でゴッホの≪ひまわり≫を2点見ることが出来る。

ロンドンナショナルギャラリー展に続いて、7月10日に新装開館したSOMPO 美術館でゴッホの≪ひまわり≫を見てきた。背景を含めた色使いの違いから、こちらの方が少し大人しい、落ち着いたひまわり。

生憎のコロナ禍で遠出が憚られる今年の夏、上野と新宿でゴッホの≪ひまわり≫を楽しむのはどうだろう。

西新宿のSOMPO美術館「

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古典X現代2020

古典X現代2020

「古典X現代2020」展。現代美術と古の美術を組み合せ、日本のアートの魅力を新たな視点で見つめなおすと銘打たれた企画展。

江戸時代の円空の仏像と、現代の木彫家、棚田康司の少女像が同部屋に混在し、同じ空間を支配する妙。そんな中に身を置くと、仕事で疲れた脳みそがふわっと浮遊する。

それ以外の組み合わせの中には、やや企画の力不足を感じる展示室もあり。尤も単品でinspirationを感じる作品が多々

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アーティゾン美術館

アーティゾン美術館

コロナ禍で閉館していた東京京橋のアーティゾン美術館が再オープン。注目は現代アーティスト鴻池朋子のちゅうがえり展。動物をモチーフにした作品に、自然の狂気やら、野生動物の気を感じる。そんな感じ方がコロナの経験によって増幅されていることはないだろうかと、ふと自問。

その他同時開催のヴェネチア・ビエンナーレ帰国展「宇宙の卵」、印象派コレクション展「パウル・クレー、印象派の女性画家たち」も楽しい。

さて

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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展

三ヶ月遅れで国立西洋美術館で始まったロンドン・ナショナル・ギャラリー展は何とも贅沢な展覧会。

日時指定制となって入場者数が制限される中、フェルメールの≪ヴァージナルの前に座る若い女性≫や、ゴッホの≪ひまわり≫などの名品を、時に独り占め出来るぐらいの距離で楽しむことが出来る。

個人的には、好きなセザンヌ(構図に絶妙のバランスを感じる≪プロヴァンスの丘≫と≪ロザリオを持つ老女≫の2点)や、初めて見

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