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~これって邪道??~ 漫画で名著を学んでみました

皆さん、こんにちは。神村です。

前回は最近話題になった大坂なおみ選手等に触れながら、スポーツとメディアの関係性や外国人枠などについて触れてきました。
今回は、過去放送でもお馴染みの『オススメ本紹介』シリーズです。ただし、これまでとは大きく異なり、難しい本・必須本のマンガ版を中心にご紹介します。普段なかなか読書ができない方もいるかもしれませんが、いつも以上に気軽に読んでもらえたら嬉しいです。
(本稿は「Off the pitch talk 」第108~110回の放送内容のまとめです。今回はインタビュー&文責:神田さんでお届けします)

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#108 : https://stand.fm/episodes/60d060d9efc85e00068612b1
#109 : https://stand.fm/episodes/60d2fd6fefc85e000686423d
#110 : https://stand.fm/episodes/60d5b79d5e71700006911d4d

①:『7つの習慣』

(神村):今週はこれまでの本紹介に比べ、グッとハードルを下げて行きたいと思います。これまで様々な本を紹介してきましたが、「あまりにも難しいです…」とか「そうは言っても肩苦しくて読めない…」という方も多いでしょう。ですから、今回は漫画で学ぶシリーズ等も紹介しようと思います。実は最近観たNHKの朝ドラの中で、主人公が気象予報士を目指すシーンがあるんですが、まず試験の問題集を買ったんです。けれど、問題が難解すぎるので分からないという主人公に対し、それを見ていたお医者さんの先生が、「気象予報士を目指すなら、あなたは選ぶ本が間違っている。まずは絵本くらいから始めたほうががいいよ」というアドバイスをしたんです。その結果、勉強がどんどん捗っていくという展開でした。この発想は面白いと思って取り上げたのが背景です。
(神田):たしかに最初に読書を始めるハードルを下げてみることは大事かもしれないですね。
(神村):以前にも神田君と話しながら紹介した『7つの習慣』ですが、わかりやすく書かれたシリーズが2つあるんですね。1つ目は、『13歳から分かる!七つの習慣』です。”13歳から分かる”というのがキャッチーですよね。本の分厚さも原書は500ページ超の大作ですが、本書は100ページ程度なので非常に読みやすくなっています。2つ目が、『漫画でわかる7つの習慣』という本です。こちらは完全に漫画仕立てになっています。この本は前職在籍時に、社員の皆が忙しいと言っていたので漫画で学ぶのもありかなと思い買ってみたんです。実際に私も読んでみると、原作よりもストーリーがスッと入る部分もあったりして、人に説明しやすくなったという実感がありました。
(神田):この本が様々なシリーズで出てくるのも、難しい本を多くの人に読んで欲しいという意味合いがあることの裏返しだと思います。また、”13歳から~”のキャッチーな言葉から中学生の年代も対象であることが見て取れます。つまり、中高生が読んでも学びが多いということは、ビジネスの域に留まらず、もはや人生の哲学書と言えるのではないでしょうか。
(神村):まさにその通りだね。漫画シリーズの大きなメリットは、長い本を一気に読み進められる点じゃないかな。きっと誰しも、長い本を読んでいくうちに、段々と最初のパートの内容を忘れたりしちゃうけど、漫画なら完読までの所要時間が少ないからね。あとは、難しいことを難しく説明する人っているんだけど、”伝える技術”って、難しいことをいかにやさしく(簡潔に)伝えるかが重要だと思うんです。この本を通じて、そんなことに気付けました。
(神田):僕も原作だと読み返すにも結構骨が折れるので、本の内容の復習がてら13歳からわかるシリーズも買って読んでみようと思います!

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②:『プロフェッショナルの条件』

(神田):さて次は、どんな本をご紹介いただけますか?
(神村):今回ご紹介したいのは、ドラッカーの『プロフェッショナルの条件』という本です。これも世界的なベストセラーですが、原作はとても分厚いので、中々ハードルが高い方もいると思います。本書については、かつて、『もしも高校野球の女子マネージャーがドラッカーを読んだら』という本で大ベストセラーになりました。その内容を更に分かりやすく書いたのが『13歳でもわかるプロフェッショナルの条件』という本です。本書では、成果を出すために大切な要素について語られているんだけど、神田君は読んだことある?
(神田):あります。たしか、時間管理する能力(タイムマネジメント)等が重要って書いてあったような記憶があります。
(神村):その通り!時間管理も含め、計5つのスキルについて語られています。具体的には、貢献について考える、自身の強みを活かす、時間をコントロールする、重要なことに集中する、そして正しく意思決定して実行するです。一見どれも当たり前なんですが、ある時ふと気づいたんです。例えば3つ目の観点は、緊急性 / 重要性の問題と似た内容が書いてあるので、『七つの習慣』の第3の習慣「最優先事項を優先する」にも非常に通ずる内容だなと。物事の本質は様々な人によって、前提言葉が違っていても、同じことが語られているんです。優先順位を決める話でも、ドラッカーの場合は”劣後順位”(=やらなくていいこと)を決める重要性を説いています。やるべきことを決めるとは、やらなくていいことを決めるのと同義なんです。むしろ、やらないことを決めない限り、何か新しいことは始められません。
(神田):それは面白いですね。ひょっとすると、仕事などにおける成功法則や本質的な解は既に過去の偉人たちによって導き出されているのかもしれません。他に具体例はありますか?
(神村):あとは、満場一致になった時は、決定をいったん先延ばしする方が良いと書いています(読んでいて内心ドキッとする内容も含まれます)。ビジネスに限った話ではありませんが、皆が賛成している時って、意外なところで重要な落とし穴があったりするものです。リーダー論にも通じますが、自分以外の皆が自分と真逆の意見だったとしても、自分の意思を主張することは全体の議論を深める意味でも非常に大切です。
(神田):とても勉強になります。こうして改めて振り返ると、本当にどれも本質を突いていることだなと、つくづく実感します。

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③:『三国志』

(神村):前述の2冊は西洋で書かれた本ですが、最後は長い歴史を持つ中国を代表する作品『三国志』を紹介します。元々はビジネス書ではなくて超大作の小説ですけれども神田君もちろん知ってるよね?
(神田):はい、一応知ってはいるんですか、実は中身をちゃんと読んだことは一度もないんです。知っているのは魏・呉・蜀が舞台であるとか、諸葛孔明や関羽など有名人物くらいで、それぞれの人物がどんな戦いで、どこの国を支配していたかまでは全く知りません。
(神村):実は僕も三国志を本で読んだことはなくて、神田くんと同程度の前提知識しかなかったんです。そんな中、僕が初めて三国志を全部通して知ったのは本ではなくDVDからでした。1980年代の後半によくテレビなんかで人形劇をやってたんですよ。それで、たまたま妹が持っていたDVDを借りて全話見たのが三国志を学ぶきっかけでした(DVDも全17巻あり、かなりの大作です)。漫画でも出ていますが、全60巻あるので、どれもしっかり学ぶには少しハードルが高いかもしれません…(苦笑)
(神田):僕も60巻を読むには心理的なハードルを感じてしまいます。
(神村):でも、今回これを取り上げた理由は、上・下たった2巻でまとめられた本を見つけたんですよ。これは絶対に買わなきゃと思いましたね。
(神田):それは凄いですね!2巻なら僕でも読んでみたいと素直に思います!
(神村):ここで面白かったのは、劉備玄徳・張飛・関羽と諸葛孔明の基本的な人物描写や武将たちの知略・戦略と人間性の両面において、書き手によって色が異なる点です。よくヒーロー役と悪役に分かれるストーリーが歴史小説の常套手段として用いられますが、絵で見ると善人/悪人という様子・表情がDVDや漫画で違うんです。上・下2冊の本はホリエモンなんかも帯に出てたから、最近ビジネスマンの間でも注目されてるのかもしれないね。
(神田):もしかすると、上司と仕事をしていて、三国志を例え話に使う場面があるかもしれないですよね。そういう時に相槌を打つだけではなくて、少し名場面について触れたりできると、コミュニケーションの幅が広がりますよね。
(神村):そういう時は率直に「実は漫画でしか読んだことないんですよね」と上司に話してみるといいですよ。先輩達だって小説を読破した人は少ないかもしれないし、逆に漫画や文庫本があるって事を伝えてあげれば、その先輩にも新しい気づきが生まれる機会を提供できるかもしれないですからね。

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まとめ:スタイルは自由、自分に合った読書法を見つけよう

(神田):今回ご紹介いただいた本は、どれも名著中の名著でした。僕自身、こんな多様なシリーズがあるのは知りませんでした。漫画、小説、原作どれが一番しっくりくるかは個々人によって違いがあると思います。なので、それぞれに合った読み方・スタイルを模索していくのが大切だと思います。
(神村):全くその通りだね。原作はいつか気が向いたら読んでみようくらいの気持ちで手に取ってみることも大事だと思います。ちなみに、”13歳からわかる”シリーズは1冊たったの1,300円ですからね。1,300円でこれだけのコンテンツが分かりやすく学べるというのは、僕は宣伝目的抜きにして買う価値があると思います。
(神田):はい。僕もドラッカーの本の内容が断片的にしか覚えてないということに今回気づけたので、改めて学び直すという意味でも”13歳からわかる”シリーズを買って読んでみます。神村さん、今週もありがとうございました!
(神村):また読んだら是非感想を聞かせてね。次回も楽しみにしてるよ!

(文責:神田)




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