【まったり経営学35】『世界標準の経営理論』31〜エコロジーベースの進化〜溺れる者は藁をも掴むが、もがいた者だけが次の時代で生き残る
さてと、2年前の感想から
ある意味、コロナって世界史上に残る歴史的大事件が、
この国の政治家や経営者、国民が目覚める最後のチャンス
だったし、
そこで気づいた人たちが、すでに次の時代に適応してるんだけどね💦
で書いた氷河期世代の人達みたいに、
自分たちはいつまでも変わらなくていいのかしら?
って、
で書いたフィッシャーの基本定理どおり、
次の環境の変化に適応できない生物は、次の環境では淘汰される
が経済どころか
自然界の摂理
なのに、、、👀ってことで、
企業とか組織自体の勃興の歴史=メカニズム
を、この章では説明してく〜〜〜〜〜🕺
見出しとしては、
変化に関する4つの類型
認知心理学ベースの進化理論(16章)との相違点
エコロジーベースの進化理論の基盤
VSRSメカニズム
VSRSメカニズム1多様化(variation)
VSRSメカニズム2選択(selection)
VSRSメカニズム3維持(retention)
VSRSメカニズム4苦闘(struggle)
マイマイガと産業革命
VSRSの視点を産業・企業のダイナミックな変化プロセスに応用
組織エコロジー理論の前提
エコロジーベースの進化理論の基本主張
エコロジーベースの進化理論の実証研究例
企業内人材のVSRSメカニズム
一般に
選抜の基準
人にも存在するホモフィリー・プレッシャー
企業の人材採用に、ホモフィリー効果が大きく影響する。
ホモフィリーによる人材選択
組織の同質化
企業内戦略形成のVSRSメカニズム
ロバート・バーゲルマン
「組織内のルールや組織構造が決定的な役割を果たす」
「経営層には、現場の悪い情報が届かない」プロセス
チャンドラーの主張とは逆になりがち=VSRSメカニズムの介在
インテルはなぜ大胆な移行に成功したのか
インテルはなぜ大胆な移行に成功後に凋落したのか
企業は生まれた瞬間から進化が起こせなくなる
ラマルク説「生物は、生まれた後でも突然変異が起こりうる」
VSRSが示唆するもの
共進化(co-evolution)のVSRSメカニズム
オーストラリア ニューサウスウェールズ大ヨハン・マーマン
オーストラリア ニューサウスウェールズ大ヨハン・マーマンの論理
共進化のダイナミズムのイメージ:マーマンの主張
他の生態系のダイナミズムを取り込め
て感じかな💦本当は、
の最後に書いてたとおり、前章で説明しようかなって思ったんだけど、前章では、
VSRSのVSRまでしか出てきてなかった=一番肝心な、最後のSが抜けてた
し、
メガトレンド単体でもすっげえ大事な考え方だよねえ
と思ったので、まとめて本章で説明することにした🕺
ポイントとしては、
参考文献
コロ助が出てきたところで、このVSRSメカニズムの真っ只中にいた渦中の飲食業界がどう生き残りをかけてきたか、その半年後まできちんと取材してまとめてる本。結局、
自分の経営スタイルを貫くことがいかに大事か
ってことがわかる本
上の本とは対照的に、
自分の経営スタイルなく、レジティマシーとか自分の思い込みの正体を知らずに、危機に直面すると人はどういう行動を経営者でも取ってしまうのか
が対比が出来て面白い本。
今回の感想
端的に、言って仕舞えば、
いつの時代も、
人間の営み=産業は同じ歴史=VSRSメカニズムを繰り返しているだけ
手始めに、この3年間をVSRSモデルで簡単に書くと、
0 コロナ前:〜2020年1月1日
アベノミクスによる見せかけの好景気で、日本中が湧いていた=たった7年半の好景気をレジティマシーと勘違いした人が続出。アベノミクスで推進した、観光業や外食産業などがこの世の春と思った。
黒田バズーカに代表される異次元の金融緩和=金融政策的には、禁じ手と言われた金融緩和政策をコロナ禍までの10年間で全世界で5000回以上繰り返すくらい金融緩和政策が常態化=レジティマシー
=世界的に見てもいかに人が空気に弱いかがよく分かる
(VSRSのRetention=それまでの既存組織の寡占まで進んでいた)
↓
⒈新型コロナ発生:2020年1月1日〜2020年7月
外に出られない=新しい生活様式の提唱。
一気に行動自粛ムードへ。世界中が生き残りをかけてもがき始める(VSRSの2つ目のS=Struggleの段階へ。)
テイクアウトを始める飲食店やゴーストレストラン、ケータリングなどを取り入れて、営業時間を日中の時間に変更したり、昼飲みを開始するなどの様々な取り組みも始まる。
↓
⒉コロナ第1波収束:2020年7月〜2020年11月
世界中で、既存のビジネスモデルが一度リセットされ、在宅や人の移動を前提としない産業やサービスが注目を集める。
テイクアウトやケータリング、日中に営業時間を変更、昼飲みを開始するなどの様々な取り組みも始めていた飲食店と、持続化給付金だけでこの世の春を味わうだけの飲食店で取り組みに差が出始める。
(多様化:VSRSのVariationに世界中がシフト)
👉エッセンシャルワーカーの解雇など経済モデル自体が根底から覆る
インフレ政策に転換が始まる。
K字化経済などの言葉も生まれ始める。
アメリカを皮切りに世界で金融引き締めに世界が動き始める
↓
⒊コロナが一時的に落ち着く:2020年11月〜2023年5月
持続化給付金バブルを謳歌し、新しい何も取り組みをしていなかった飲食店など、エッセンシャルワーカーを解雇した業種や外食産業や観光業などが、コロナ前に戻れるように、営業を再開し、人を募集し始めるが、人がすでに集まらない。経営原理や資本主義では当たり前とされていた行動をとっただけだが、
「どうせまた解雇されるかもしれない」で、同じ産業自体に戻ろうとしない人が続出。
賃金をそれまでの3倍以上提示しても人が集まらない
自分たちの目先の都合で解雇をした結果、新しいレジティマシー=就業しやすいエッセンシャルワークは、社会の都合で解雇されやすい=割に合わないという意識が世界的に定着
+
移動できないし、感染を広めるかもしれない産業でいつまた感染が拡大するかわからない
👉サービスどころか産業自体に、人々の職場としての選択が始まる
(選択:VSRSの1つ目のS=Selection段階へ)
デジタル産業やデジタルを介した自宅での配送サービスなどを取り扱う産業に注目が集まり、転職する人が続出。
飲食店、観光業、スーパーやコンビニなど世界的に一気に人手不足に。
ディマンドプルインフレがアメリカや欧州で発生。
異次元の金融緩和政策を継続する国も世界の潮流を受けてコストプッシュインフレで結局、物価高、原材料高、値上げ、賃上げの議論開始
↓
⒋ワクチンの開発や変異による弱毒化、感染力の低下もあり、3年かけてコロナが一旦、世界的に終息:2023年5月〜
アフターコロナで生き残りをかけ、コロナ禍時に増え過ぎたデジタル産業などでは大幅にリストラを開始。
一方、飲食業や観光業などでは、人手が徐々に戻りつつあるが、それでもさまざまな移動制限などが段階的に解除のため、売上なども戻らないまま。
コロナ禍で隆盛を極めた、デジタル動画配信サービス、通販サービス、サブスクリプションなどは、次の時代の生き残りをかけ、月額料金の値上げやコンテンツの充実などを繰り返す(生き残り:VSRSのR=Retentionの段階に)。
まあ、いろんな反論とか異論はあるだろうけど、
コロナ禍ひとつの世界全体の動きを見ても大体こんな感じ
で、VSRSモデルの
Variation
↓
Selection
↓
Retention
↓
Struggle
↓
Variation
↓
…
って段階をずーっとループしてるだけ。
イノベーションで技術革新=ゲームチェンジが起こると、
新しい価値観とか生活様式の変化が起きて、
Retention→Struggleが引き起こされて、
その産業がもがく中で、新しい価値観による会社が起こって、一気に増えて=Variation
消費者がその会社の中でより良いサービスを選択し、=Selection
選択が繰り返されて、いくつかの寡占または独占企業が、産業を独占し、=Retention👉次の時代のレジティマシーが一時的に発生するだけ
の繰り返し。既存の常識=レジティマシーとか願望、認知バイアス=思い込みから
そうなるとは限らない=プロスペクト理論
でいくら否定したところで、それが
自然界の摂理=真理
で有史以前から、人間が生活を営む中で繰り返してきた
産業どころか国家、文明の勃興衰亡の歴史
産業革命云々関係なく
だからね。まさに
生態系=エコロジー
でしょ🕺コロナ発生からアフターコロナまでの世界が辿ってる歴史がそれを証明しちゃってる👀
いくらそうではないと否定したり、理論なんか役に立たないなんて肩肘張ってみたところで、
コロナ禍で世界中の人が多かれ少なかれ、
VSRSメカニズムって産業の勃興の大きな流れの影響を受けて経済活動を続けてきたし、アフターコロナでその後も影響を受け続けながら、社会生活を営み続けてる。
人が社会で生きる生き物である以上、社会学は切っても切れないし、
だったら利用してうまく取り入れたほうが得でしょ👀?
まとめ
「そうではない」、「そうなるとは限らない」、「自分はこう思う」と現象ドリブンで否定して、自分なりに世界を見るか
「そうかもしれない」、「そうなんだ」、「そんな考え方や見方もあるんだ」と素直に理論も取り入れて、今、組織エコロジーのどの段階に自分の産業はいて、次に自分の組織が打つ手は何かをメガトレンドも意識しながら、理論ドリブンで演繹的に考察するか
もちろんそれは、
その人次第
なんだけど、
理論を無視して、経験とかコネクションだけで乗り切ろうとするのと
理論も経験も駆使して、知の往復を図りながら経営するか
どちらの方が
不安定な(=ボラティリティ)
時代の変化(=ケイパビリティ)
というリスクを吸収しながら、
持続安定した(=サステナビリティ)経営につながるだろうね🤔
所詮、経営学の存在意義なんて、
最小限のコストで収益を最大化させる組織運営を持続可能で安定させるため
であって、それは企業であれ、自治体であれ、国家であれ、
人が集まって、何かを運営してる=組織
である以上、
マネジメント=経営
が必要なことは変わらない。ね、結局、ここまでに書いてきた理論全てが、
で書いたことに繋がっちゃうでしょ👀
見出しのポイントで他の生態系とか、産学連携なんかで書いたけど、
日本は社会的に本当に、
他の生態系=産業であったり、政治、学会といった異分野の連携が弱い
し、リアルオプションとかイントラパーソナルダイバシティーみたいな発想が乏しいからか、いざ、他分野とか他の産業とかと
近いところで連携させて、共進化を図ればいい
ことを、
大袈裟な話とか言葉あそびに飛躍させるプロパガンダ政治ばかり
だからか、近場で出来そうなところをすっ飛ばしてなぜかいきなり
越境=海外とか
グローバルな開発研究みたいなところにいきなりお金をかけようとか
促進しようとしすぎ
そもそも、
共進化って、近場で隣接してないと
情報が入ってこなさすぎたり、刺激が届きにくい
👉相乗効果が得られず、行き来する意味がない
からね👀例えば、
同じ市内にある大学の違う分野の研究室同士で、研究者を行き来させる
同じ県内の大学と企業の研究室とか開発グループで行き来して、製品開発をする
くらいで始めた方が良いものをわざわざいきなり、
同じ研究で研究も似通ってる海外の大学に行かせる
元々、その大学の研究室から毎年何人も就職させてる企業と連携する
とか、
果たして、共進化の刺激になるのか?程度の越境交流をしようとするんだけど、
そもそもイントラパーソナルダイバシティ的にも、
国境を越えただけで、越境にすらなっていないのでは?
ってような施策を大きな取り組みとかで大々的に発表するのを見たりして、うすら寒さすら感じる始末。しかもよくわかってないマスコミがそれを提灯記事レベルで、日本の未来はこれで明るいみたいに書いてるのを見ると
目も当てられない😓
まあ、越境に関しては、
でも書いてるとおり。
越境自体を否定する気はないが、越境するに足るだけの、
共進化
なんかをきちんと成果として見込める取り組みでないとね。お金だけかけて、予算だけ毎年設けて、結局、インターネットとかSNSが発展してる時代に、
別に国境は越えたけど、やってることとか得られた知見は、国内の研究室でやってることと変わらず何もありませんでした
では意味ないと思うし、それを推進してる大学とか国のプロジェクトチームが、
インターネットかSNSだけで
どこまで知の交流ができるかをちゃんと理解してるのか
とは思うけどね👀
実際ワーキングホリデーとかで留学好きな海外被れが帰ってきて話聞いても、
あっちの国のパンは大きかった
コーヒーは日本の方がうまい
て話ばかりで。
で?仕事とか勉強の方ではどうやったん?
え?日本とやってること一緒だなって思ったくらいだし、語学も日本人とだけつるんでいたから、あんまり上達しなかったですよ
って人ばかり見かけるしね👀
東京観光で東京バナナ買って帰るお上りさんと何が違うのかしら?
パンが大きいとかコーヒーの味を現地で味わうだけでも
イントラパーソナルダイバシティなの?
別に、エンジニアとか介護士とかで働きながら、経営学とかプログラミングとか法律とか興味のある学問を学ぶ方が
よほど、越境してると思うけどね👀
さてと、次回は
ここで、VSRSメカニズムに絡めて、
共進化
が出てきたところで、共進化を促進させ続ける社会学ディシプリンの最後
について説明してく〜〜〜〜〜🕺
いやあ、5月くらいから始めた【まったり経営学】も、単体編はいよいよ次回でラストだねえ〜〜〜〜
32個の理論
全てが繋がってるし、重要だあねえ🤔