【日記】街中で高校生とすれ違うとか
買い物のついでに、近所の百円均一のお店に行く。時刻は夕方、ちょうど下校の時間と被ったくらいだろうか。
高校生たちが、わらわらといた。
その会話を、聞こうとしなくても聞こえてくるほどの、声のボリュームで話しをするのが、彼らの特性の一つである。
もはや、そこから可愛くて、にこにこしてしまうのを懸命に堪える。
その昔は、その騒がしさに振り回されたものだけれど、喉元過ぎれば何とやら、である。
自分が求めているものを、うろうろ探しながらちょっとだけ様子を伺うと、文化祭に必要なものを買い出しにきているようだった。
「それは絶対違う」
「何でよ、こうしたら使えるかもしんないじゃん」
「予算っていくらだっけ」
「ちょっと待って、こんなのあった」
「見てこれかわいい」
まーーーーー、騒がしい!
そして、まーーーーーーー懐かしい。
あーでもないこーでもない、好き勝手言い合って、真剣に考えているのは実のところ二人ほどで、あとの子たちは賑やかしで。
どこにでもあるような、その光景が過去の記憶とオーバーレイするような感覚がして、クラクラした。
ふと横を見ると、ハロウィングッズが所狭しと並んでいる。なるほど、もうそんな時期か。
高校生、イベントごと好きよね。
こういうところで調達した、イベント用の被りものとか季節毎のグッズとかを、教室で何度見かけたことか。
「授業に関係のないものを持ってくるんじゃなーい!」と、彼らを追いかけ回した日々も一気に思い出される。
間違いなく、あのときにしかできない日々の楽しみ方だよなあ。
街中にあるただの百均で、一人勝手に感傷的になる。毎度お馴染み、厄介な大人である。
「高校生をちらちら見ながら、ちょっと泣きそうになっている不審者」になる前に、その場を離れた。
本当に、どこまで行っても私にとって「高校生」とは特別な存在なのだ。
そのまま諸々の用事を済ませて、休憩によく行くコーヒーチェーン店に入る。
注文をして受け取って、空いている席についてから横をふと見ると、「人間とは何か」というタイトルの本を読んでいる学生さんがいた。
人間とは何か。
何でしょうね、ほんとに。
不勉強ゆえ、私はそれを読んだことはない。
そのため全く内容に想像がつかないわけだが、そのタイトルからまた私の脳内連想ゲームが始まる。
人間とは、何か。
何ともまあ難しい問題だなあ…。
マークトゥエイン、という名前を反芻して覚えながら考える。
機会があれば、読んでみようかな。