【映画記録】バッドランド・ハンターズ
2024年1月26日からNetflixで配信されている
#バッドランド・ハンターズ 観ました!
やっぱりマブリーが人間離れした活躍を見せる!
韓国語タイトルは황야=ズバリ「荒野」です!
スタッフ・キャスト
スタッフ
監督 #ホ・ミョンヘン
キャスト
#マ・ドンソク
#イ・ヒジュン
#イ・ジュニョン
#ノ・ジョンウィ
#アン・ジヘ
短評
#マブリー ことマ・ドンソクがあいかわらず強すぎる!
敵が重力を無視した吹っ飛び方をするので
リアリティーラインをそこに合わせれば
どんなことが起こっても納得。楽しい。
サラッとアクションとしても観られるし
深読みしようと思えばできる作りになっています。
所感
長く入れる湯加減
そこまで複雑でもなく、荒すぎず
ちょうどいい湯加減の映画です。
冒頭いかにもマッドサイエンティストなヤン・ギス(イ・ヒジュン)が
病気の娘になにやら投薬するという
ありがちなシチュエーションではじまりますが
映画開始4分で大地震発生。
これはえらいことになった。
ジャンルのごった煮で大味かと思えば
ワニの倒し方が後々の敵の倒し方を示唆していたり
ヤン・ギスや敵役の思想が(途中まで)それっぽいことを言っているので
荒唐無稽になりすぎないバランス感です。
さすがのアクション
ホ・ミョンヘンはもともと武術監督で
本作が監督デビュー作のようです。
武術で関わっている作品はアシュラや
マブリー主演の犯罪都市シリーズ。
筆者大好物です。
なるほどアクションはみどころたっぷり。
前半はステゴロのみで戦うナムサン(マブリー)
セリフが少ないキャラなので
戦闘スペックについては元ボクサーくらいしか情報がないのですが、
え?兵役行くとそんなに銃器に強くなるの?
という命中率で銃を使っても無双します。安心です。
特殊部隊に所属するウノ(アン・ジヘ)は
ナムサンとは対照的に
体重の乗った回転メインのアクション。
ベイビーわるきゅーれ、パーフェクト・ドライバーあたりを
彷彿とさせます。
マンションまでの一本道
大筋はさらわれた女の子を救出する
いたってシンプルなもの。
複雑なストーリー展開ではないので
頭をからっぽにして観られます。
話は逸れますが敵本拠地のマンション、
#コンクリート・ユートピア と同じところで撮影しています。
どういった経緯でこのマンションが使えたのか定かではありませんが
各キャラの位置関係もわかりやすく、うまいこと使ってます。
以下2024/2/18追記
コンクリート・ユートピアとは原作が共通しているそうです!
どうりで同じアパートなわけでした。
ただ、世界観は共有しているものの
コンクリート・ユートピアとの関係を匂わせる描写はないので
本作のみで楽しめます!
https://www.cinematoday.jp/page/A0009075
ディザスタームービー流行か?
前述のコンクリート・ユートピアや
#白頭山大噴火 (2021年日本公開)、
#奈落のマイホーム (2022年日本公開)など
近年韓国のディザスタームービーが目立ちます。
(白頭山大噴火は学者マブリーが見られてオススメ)
韓国では地震はそこまで多くないようですが、
奈落のマイホームで取り上げられたシンクホールが
問題になっていたそうです。
記事は少し古いものですが、
この作品の世界観も世相を反映したものに思えます。
老人・子供・格差
ナムサンとサイドキックのジワン(イ・ジュニョン)は
徹頭徹尾、目上の方を敬い、
子供を大切にするキャラクターであるのに対し
敵役のマンションの住人は
老人・子供を切り捨て、利用するキャラクターです。
ここは意識的に描き分けています。
ソースを失念してしまいましたが、
(ラジオかどこかで聞いたような…)
2014年のセウォル号沈没事件以降、
韓国では子供を大切にする機運が高まったそうです。
セウォル号沈没事件や梨泰院の雑踏事故(2022年)は
若者が犠牲になる痛ましい事件でしたが
同時に体制側の不誠実な対応も取り沙汰されました。
体制と若者の関係はこの作品にも反映されていると深読みできます。
子供に関しては、「無気力症」というワードを
ちょくちょく目にしました。
マンションの高校生たちが虚な目をしているのは
ヤン・ギス(大人たち)の「調整」が元凶です。
ヤン・ギスが地下に降りる際、
露骨に鼻をおさえるシーンがあります。
パラサイト 半地下の家族でも描かれた
格差や半地下のにおいをここにも感じ取れます。
とはいえ筋肉
色々書いてしまいましたが
そうは言ってもマブリー映画!
筋肉邪魔ギャグもちゃんと観られますよ!
気だるそうな声もやっぱり良い。
ナムサンの味付けが濃くないのも
マブリー自身の強烈な個性あってのことかもしれません。
後半、マンション地下の一本道でのマブリー無双アクションは
カメラもぐわんぐわん動いて楽しく観られます。
ここは、ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3の
終盤のアクションシーンを思い出しました。
まとめ
アクションも楽しめて深読みもできるので
射程範囲が広い一本です。
まさに素手もショットガンも使えるナムサンそのもの。
犯罪都市の次回作も既に決まっているので
こちらも楽しみに待ちたいと思います。
※写真はオフィシャルキービジュアルより引用