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【映画記録】マン・オン・ザ・ラン

#Netflix で配信が始まった #マン・オン・ザ・ラン
早速観ました!
軽い気持ちで観てみたら全く軽い話なんかじゃなかった。

スタッフ

監督・脚本
#カシアス・マイケル・キム

短評

ウルフ・オブ・ウォールストリートの
副読本的なものとして見始めたら
そういう規模の物語ではなかった。
詐欺師の映画に出資したのは
とんでもない詐欺師でした、
という映画のような実話。

所感

事実は両方とも奇なり

マレーシアで起こった汚職事件を追う本作。
1MBDというファンドを軸に
#ジョー・ロウ という実業家と
#ナジブ・ラザク 元マレーシア首相をめぐるストーリー。
ルポを読むのが好きな筆者はドキュメンタリーも好物で、
本作も、どんな手口で大金を手にしたのか程度のノリで観てみれば
マレーシアという国を揺るがす大事件でした。
ウルフ・オブ・ウォールストリートの映像も使われていますが
こんなことが世界の至るところで起きているのか。
起こっていいのか。

本作、なんと渦中のナジブ元首相にもインタビューしており
こんな記事も見つけました。

金と命

筆者も生活するのに金は必要ですし、
あった方が楽なのはたしかです。
ただ、有り余る金で人間がどこまで気持ちよくなれるのかは
持った者にしか分からないのでしょう。

想像も及ばない金額ばかり出てくるので
映画前半はどこか遠い世界の話に思えます。
しかし後半、明らかに不審な死者が出てから
温度感が変わってきます。
この辺りから急に身近な話に思えてくると同時に
そんな自分が不謹慎だとも感じました。

他人事では済まされない

この後半の展開、
いま日本で起きていることと同じです。
ナジブ元首相のインタビューは必見。
(残念ながら日本でも同じようなセリフを聞きます)
終盤は政治に無関心な市井の人々が映されますが
これが痛烈に刺さる。

あくまで筆者の感覚でしかないのですが、
近年政治的なドキュメンタリーを観られる機会が
増えた気がします。
(はりぼて、パンケーキを毒見する、センキョナンデス等)
ウルフ・オブ・ウォールストリートでも触れられた
「需要と供給」ですね。
悲しいかな、
今まさに需要が生まれてしまっています。

まとめ

いい意味で裏切られた本作。
マレーシアと日本を比較した時に顔を出した
自分の不勉強さとイヤな部分。
予想外の角度から内省を促されるから
映画を観るのは止められません。

※写真はIMDbより引用


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