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引き足どれくらい使うのか問題~ニュートラルペダリングという考え方~

足の重さでペダリング

足の重さは何Kgぐらいでしょうか?

上記ページによると片足の重さは体重の15%程のようです。


ペダリングで上下する足の重さを考えると、膝より下はそのまま上下すると考えても差し支えありません。大腿部に関してはペダルストローク分上下するわけではありません。

そこで、ざっくりペダリングで上下する片足の重さを体重の10%と仮定します。

体重60kgの人で考えると、片足6kgの重さを上下させてペダリングを行っています。

引き足を上手く使って、踏み足側の邪魔をせずに足を持ち上げたとします。
クランク長さを170mmとすると下死点から上死点まで340mm。

6kgの片足を340mm持ち上げる仕事は重力加速度9.8m/s^2として

6×0.34×9.8=20J(J:ジュール※仕事の単位)

ケイデンスを90rpmだとすると、1秒間に1回転半。
1秒間に左足上げる→右足上げる→左足上げる と3回片足持ち上げをしています。

1秒間にする足持ち上げの仕事は
20×3=60J
W:ワットは1秒間にする仕事なので

足持ち上げによる仕事は60Wになります

この60Wはこのままでは出力にならず、持ち上げた足の重さをそのままペダルに載せることでその位置エネルギーを出力に変える事ができます。

4分割ペダリング理論

4分割ペダリング

ペダリングを 前/下/後/上 の4ゾーン組み合わせて円運動をしていると捉えます。

ここで 後/上/前 の3ゾーンは反対側のペダリングを邪魔する事なく、トルクを発生させるわけでもない状態をイメージします。

トルク=出力を発生しているのは、あくまで下に踏み込むゾーンが主体です。

上ゾーンはトルクは発生していませんが、前述のように足の重さを持ち上げて位置エネルギーを貯めているの実質的には仕事をしている事になります。

90回転なら足の重さの持ち上げで60Wを発生しています。
下に踏み込む際には、足の重さに加えて引き足と同じ程度の頑張りで荷重を加える事が自然なので、さらに60Wを足して120Wの出力を出す状態が自然といえます。

■ニュートラルペダリング
ペダリングでの出力
後:0W /上:0W /前0W /下120W
人間の出力
後:0W /上:60W※足持ち上げで /前0W /下60W

上記はあくまでイメージの話なので厳密にこのようにはなりません。
前後0Wでもったいないと思うかもしれませんが、本当に0Wで反対の足の邪魔をせずに通過できたらペダリング効率は100%なので非常に上手いペダリングになります。

実際には後ろ方向には多少トルクをかけることはできると思いますし、上と前をロスなく通過させるのはかなり難しいと思います。

この120W以下でペダリングする場合は、踏み足側をわざとセーブするような調整をしないとペダリング効率は上がらなくります。ペダリング効率を上げる事にもあまり意味はなく、ある程度は踏み足側で足を持ち上げれば良い事になります。

60kg、片足6kg、90rpm

※”上”の60Wはペダルへのトルクは0だが足の持ち上げの出力の意味

この4分割ペダリング理論をグラフに表すと上記のようになる。

総出力120W以上で”上”方向のペダリングで60Wが常に生じているのは、上方向のペダリングは足の自重持ち上げという仕事をし続けるいう意味。
ベースペダリングのようなもので、出力の調整は下方向の踏み込みで行う。

120W以下では踏み足側で反対側の足を持ち上げつつ、リラックスして漕げば良いというもの。120W以下でペダリング効率を上げようとか考えるとそもそもおかしな話になります。

上以上、記のようなイメージを持ってペダリングしてみては?といった一つの提案と捉えてもらえればと思います。

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