
日比野克彦 丸い時間と四角い時間
文・日比野克彦(東京藝術大学長)
1000年後の未来の生活の過ごし方は、きっとアート感覚時間という時空間が日常の基本になるだろう。
そこは自分の感覚で時間が長くなったり、短くなったりする時空間で、一人一人の感覚で自分の好きなように時を過ごすことができる。現在の世界共通、人類共通の誰しもが同じ時間のフレームに収められるのが基本ではない時間。しかし、他者と時間を共有することを選択することもできるし、はたまた、ひとりでずっといることも選択できる。それでいて社会が成立している世界。今でもそんなアート感覚時間は私たちの中に見え隠れしている。
ここから先は
1,530字

noteで展開する「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。同じ記事は、新サービス「文藝春秋 電子版」でお読みいただけます。新規登録なら「月あたり450円」から。詳しくはこちら→ https://bunshun.jp/bungeishunju
文藝春秋digital
¥900 / 月
月刊誌『文藝春秋』の特集記事を中心に配信。月額900円。(「文藝春秋digital」は2023年5月末に終了します。今後は、新規登録なら「…