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LIBRARIAN|高田怜央の小部屋

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モーヴ・アブサン・ブック・クラブの司書、高田怜央の小部屋。詩人・翻訳家。「詩のある生活」を通して、ともに「言葉とはなにか?」という謎を探りませんか。
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#DuVertauViolet

ニコラス・カルペパーの窓|Shirakaba lab × 高田怜央 × Du Vert au Violet|『ラーヘンデル薬草香譜〜Lの巻』

 はじまりは、一杯の清洌なハーブティでした。  透明な空間に端正に佇むハーブたち、封を切った時の鼻腔をやさしく通り抜ける乾いた香り、湯を注げばガラスポットの中で広がる色彩のアレンジメント、馥郁とした香りと共に口中を満たす美しい味わい——  「白樺」という土地で丹精されたハーブティの一杯に憧れを抱き続けて幾年——光栄にも、「菫色の小部屋(霧とリボン実店舗)」閉廊の年となった2023年、企画展にご参加頂くことが叶いました。  ハーバリスト・Shirakaba lab様が纏う、

ニコラス・カルペパーの窓|高田怜央|メイキング・エッセイ|ラーヘンデル薬草香譜 ー紫水晶の瞳ー

 こんにちは。詩人・翻訳家の高田怜央です。このたび、「霧とリボン」さまよりコラボレーション・コフレ・シリーズ『ラーヘンデル薬草香譜』を発表する運びとなりました。  かねてより季節ごとの展覧会へのエッセイ寄稿にお声がけいただいていたり、詩と短編小説『黎明通信』(川野芽生 共著)にデザイナーとしてご参加いただいたりと、さまざまな機会でご一緒しているOnline Art Galley「霧とリボン」主催者、ミストレス・ノールのお誘いで実現したコラボレーションです。  「コフレ」と