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「ぼくはうみがみたくなりました」感想

「ぼくはうみがみたくなりました」という映画がYouTubeで15日まで無料公開中。
https://bokuumi.com/

Twitterで話題にあがっていたので早速観た。

自閉症の青年が主人公のフィクション作品。
作者の山下さんのご長男が自閉症だったそう。

作者が親、、これ、正直いやな予感しかしなかった。

でも実際は中立な視点で話が進む。
父親の存在が全くないところ、母親は悪意なく都合よく解釈しがちなところも妙にリアル。
医療、福祉にすすみがちっていうのもきょうだいあるある。

自閉症のきょうだい児としては、感情移入しかけたら登場しなくなるきょうだい達に物足りなく感じたけど、自閉症を知ってもらう、きっかけになればいいかな。
優生思想についても、答えがない問題を、一つの視点として描いていた。
議論のきっかけになれば。

以下、ちょっとネタバレ。

1番印象に残っているのは、母親と弟のシーン。
散歩に出たきり行方不明になっていた自閉症の主人公が昔の園長と一緒にいることがわかった母親が弟に情報共有。
でも弟は園長をよく覚えていないと答えると
そんなものかなーと母。

お母さん、そうゆうとこだよ!

弟にとって、兄と同じ幼稚園ってまぁ地獄じゃない?
重なっていなかったとしても。
子供って残酷だから友達にからかわれたり、他の親に色々言われてるのも察すると思う。
消したい記憶だろうし、話広げないな、覚えていたとしても。
重度、私からしたら中等度だけど、の自閉症児も普通園が受け入れるべきっていう主張は少し違和感。

私、兄のおまけで養護学校の幼稚部に入り浸ってたけど、悪くないよ。
先生も特性理解してるし少人数だし、本人も今後の練習になる。

最後に。
山下さんのご長男は散歩中に電車に接触し亡くなられたそう。
これ、母親の自閉症ママ友の息子さんと全く同じエピソード。
普段は大丈夫でも、何かに夢中になると危険が理解しきれないことがあるから。
街中で見かけたら、ちょこっとだけでも注意してほしい。

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