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計画なんてそっちのけで本を読んでしまう私を誰も止められない件について
今年は色々と叶えたい欲望があるのにタイトル買いした小説が面白すぎて止められない。人生とは得てしてそういうものだ。これについては、私の意志が弱いとかそういう話では断じて無い。全てにおいてタイミングという物はあるのだ。出会ったのがそういうタイミングだったというだけの話である。
私は基本的に小説はタイトル買いの人だ。タイトルが何を想像させるか、いかにスタイリッシュにテーマを伝えられるタイトルかが、私にはとても重要だ。
昨日出会った一冊はこちら。
「イヴリン嬢は七回殺される」
これは面白くない訳が無いよ!!帯にも惹かれたけど、まずこのタイトルを見た私は瞠目してそれを手に取り、そのままレジに連れて行った。この間実に1秒37(適当に言ってます)。
緑のカバーが美しく、一見幾何学模様かと見まがえたそれは、タイトル通りイヴリン嬢が七回殺される舞台となる館とその敷地を現す地図となっており、館で開催されるパーティに招待されたのは一癖も二癖もある招待客たち。
ただの館殺人事件のミステリではなく、タイトルが現す通り同じ一日をタイムループし、しかも主人公は毎回違う招待客の視点で事件を調べていく事となる。
これだけ情報を並べ立てれば、私が今日一日何もせずに読書に耽っていた理由は、読者諸君―特に読書好きの諸兄にはご理解いただけるであろう。そうです、面白いのである。寝食くそくらえってくらいにページを手繰る手が止まらない。
こんなにタイトルで当たった小説は、四、五年前の「窓から逃げた百歳老人」以来だ。なんで海外小説って、こんなにタイトルで引き付けてくるんだろう。そんで大体裏切らないんだろう。
この二つの共通点から、私は「馬鹿でも一見して何が起こるかが理解できるタイトル」に惹かれるらしい。しかしこれには昨今流行のなろう系や、ライトノベルの長ったらしい説明的なタイトルは含まれない。何故かって、長ったらしすぎて逆に何が起こるかわかりにくいからだ。あと単純に、スタイリッシュでない。これに尽きる。
見ろ、この↓
「イヴリン嬢は七回殺される」
「窓から逃げた百歳老人」
タイトルの潔さ!後者をなろう風にすると、
「ひょんなことから大金を手に入れて大陸を横断することになったんだが~窓から逃げ出した百歳のわし~」
になるわけだが、こう比較してみると私の目を引くタイトルの要素は、
『タイトルに盛り込む情報は三つまで』
だとわかる。限られた三つの情報が表紙の上で化学反応を起こして、私の目に留まろうとするのだ。
それを自作にも応用できればいいんだけどねぇ
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