太陽が眩しい季節
ここ数試合、何人が彼におちただろう。
元々ファンは多いけど、最近の彼はなんだかすごい。
今シーズンの最多連勝記録を打ち立てリーグトップをひた走る宇都宮ブレックス、好調の裏にはきっとこの男の存在が大きい。
わたしはブレックスを応援してるだけのただのファンなだけだが、彼は人一倍他人の感情に敏感であると感じる。ふざけているように見えて周りをものすごく見て動ける人、そして何より自分のことよりも他人のことに感情を熱くする人間な気がする。ファウルを取られた時も自分のことのように抗議してくれたり、上手く行った時は本人より感情を爆発させてくれたりする。このチームは静かなやつが多いからってよくHCも口にする、だから彼はブレックスの太陽なんだと思う。チームためを最も体現してくれている選手。
そんな彼もシーズン序盤はあまりプレイタイムが伸びず、コートでは悔しさを滲ませている姿をよく見た。交代がかかると一瞬グッと悔しい、もっとやれよ俺って言ってるみたいだった。きっといろんな気持ちがあったと思う。自分に対してすごくストイックな選手だから。
話は戻ってここ数試合、この男の活躍に助けられている。彼のスリーほどファンが沸く瞬間はない。ナベタイム、ブレックスファンが大好きな言葉。
屈辱の天皇杯のリベンジの千葉戦、誰もがあのトラウマ蘇りかけたとき、スリーをねじ込んでくれた。田臥勇太からのアシストのスリーまで見せてくれたし。天皇杯は出れずに悔しかったと語る表情は本当に苦しかった、出て欲しかったのがファンの本音、それでもリベンジマッチでこうやって活躍してくれるとこが最高にかっこいいところ。
三河戦、でてきてすぐにスリーを沈めてきた、その後も沈め続けた、ファウルアウトしたもののやり切った顔でベンチに戻ってきた。約10分で18点5ファウル、本人はおしゃれなスタッツと評した、そんな嵐のような活躍が三河戦の勝利をもたらしたと思う。
東京戦の終盤の一本もそうだった。
ここ最近、流れを持っていかれそうな時流れ手放さねえよって言ってるように決めてくる。ルーズボールもリバウンドも、不穏な空気が流れた時に空気を変えてくれる。
そしてプレーもさることながら、コート上では審判と積極的にコミュニケーションを取り仲間には喝を入れる。わたしが思わずかっこいいと呟いてしまった場面がある。それは、仙台戦でのワンシーン、ポゼッションは仙台ハーフコートからのスローイン、その時なべはチームメイトにここ一本止めるぞと声をかけた。(ちゃんと聞こえなかったので文言は正しいか不明)ディフェンスポジションに入りながら、強く仲間を鼓舞する一言、それにスイッチが入ったかのようにブレックスのディフェンスがカチッとしまったように見えた。
わたしもわたしの周りのファンも飲み込まれるような気迫だった。
佐々さんは東京戦後の会見で彼がいることでコート上のコミュニケーションが増える、外国籍とも言い合えるキャラだからって。よくファンが全身で喋ってるって形容するけど、チームのために最善を尽くしてるその姿がわたしにはとっても輝いて見える。かっこいい、この人がブレックスのヴァイスキャプテンで私たちの太陽。
ベンチで仲間と喜ぶ姿、苦しい時に声を掛け仲間を送り出す姿、そしてコート上での姿勢、シーズン終盤により一層の輝きを放つ太陽から目が離せない。
そんな彼が油断したら足元掬われる、目指すのは優勝だからと強い言葉で言っている。昨シーズンの悔しさ、天皇杯の悔しさ、全てを背負ってチームのために戦ってくれている。
だから今シーズンの最後、チームメイトと私たちを常に照らし続けてくれている俺たちの太陽は、みんなの笑顔に照らされて1番輝く場所で笑っていてほしい。
いつも通りふざけたことを言いながらね。