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奈良公園 伝説の鹿

奈良公園には、かつて人気者の牡鹿『鹿之丞(ろくのじょう)』がいました。
多くの人に『ロクさん』と呼ばれ、SNSでは「貫禄がすごい」「見ると幸せになれる」と話題になりましたが、2022年12月に衰弱したところを鹿苑(ろくえん)に保護され、10日に息を引き取りました。

『鹿之丞』という名前は、とあるアマチュアカメラマンが名付け親です。その方とは、よく一緒に撮影させていただきました。

その後、一緒に撮影するカメラマンが増え、各々がSNSで投稿することにより、多くの方の目に触れ人気を集めることとなりました。

なお、上記の新聞記事では、「耳が垂れているのは生まれつきか、けがによる可能性が考えられるという。」と記載がありますが、生まれつきではありません。ただ、原因はよくわかりません…

さて、そんな『鹿之丞』ですが、今年の12月10日で三回忌を迎えました。
本当に立派かつ格好の良い鹿で、何度もモデルになってもらった思い出のある鹿です。

これまで撮影させてもらった思い出を振り返るとともに、あらためて感謝したいと思います。

2015年

変わった木の下で、光芒に照らされる『鹿之丞』。
現在、この木は切られてしまい、もう見ることはできません。

木の枝を身に着け、格好よく歩いています。
見ての通り、この頃、耳は垂れ下がっておらず、右目の下に傷があるのが特徴でした。
それにしても立派な角ですね。

2016年

まだまだ若くて王者の風格が漂っています。

2017年

前年同様、なんだか左耳だけ垂れていますね。
でも、まだまだ耳の形は普通ですし、常に垂れているわけではありませんよ。

2018年

こまだまだ耳の形は普通です。角が光っていていいですね。

2019年

2019年には、もう両耳垂れ下がっていました。
この写真でも左耳が垂れているのがわかると思います。
そして少し角の形がこれまでと比べると変ですね。

2020年

フォトコンで入賞した思い出深い写真です。
この写真では右耳も垂れているのがわかると思います。
体も少し小さくなり、角も細くなった気がします。

2021年

両耳が垂れているのがよくわかる写真ですね。
角と耳でXの形になっています笑
角も迫力がなくなってきました。

2022年

春先の写真なので、角が伸び始めたころです。
以前と比べると体も小さくなってきました。

夏の写真です。角もちょっと変な形していますし、完全におじいちゃんですね。
このころは性格も穏やかになり、人懐こい鹿になっていました。目つきも優しいです。
そして、この年の12月に息を引き取ります。


たくさん撮らせてもらった『鹿之丞』。奈良公園に行けたびに会うのが楽しみでした。晩年、少し撮影回数が減ってしまったのが悔やまれます。

あらためてですが、写真っていいですね。
亡くなってしまったのはとても悲しいのですが、こうやって雄姿を振り返ることができるのですから。

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