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伊弉諾おじいちゃんの子育て~暴れん坊息子~
暴れん坊の弟
なんかこの前、アンジェラス(アマテラスの愛称)さんの話を聞いて思ったんだけどさ、神様って言ってもすごい悩んでたんだね。
おじいちゃんは子育てに悩んでたみたいだし。
『そりゃあのう。
長女は引きこもり、暴れん坊の息子に不思議系でよく分からん息子?…加えて父子家庭でな。』
確かにそうだったわ…。
『まぁ、自分のやらかしたことで相手とお互いに引くに引けなくなって離縁したようなもんじゃからの。
なんちゅーか、その影響をもろに受けたのがスサノオじゃと思っとるわい。』
あー、あの暴れん坊の。
『確かに…やつは盛大に暴れて、多くの者を傷つけ、困らせた。
じゃがのう、あいつ、寂しかったんじゃ。
母親がいなかったからの。
わしもアマテラスもそれを言わずとも察しておった。
だからこそ、寄り添おうとしたのじゃ。』
ま、まるで非行少年とその家族を見ているようだ…。
『現代風に言えばそんなもんじゃろうな。』
神にも人にも多くの側面がある
『スサノオは確かに寂しくて拗ねておった。
母親が恋しいのに、わしにもどうすることも出来んかった。
その…別れ方がほぼ売り言葉に買い言葉みたいな感じじゃったもんで。』
あ、あー…うん。
(おじいちゃんが遠い目をしている…。)
『あやつは確かに乱暴者じゃった。
自分の気持ちや感情をもて余しておったからの。
悲しさや寂しさが怒りになり、発散させる為に横暴を働きおった。』
それだけお母さんへの想いが強かったんだね。
『情に厚い男じゃ。
困っているものを見るとほってはおけん。
だがのう、若い頃はその熱い魂にどう向き合うか、あやつ自身が苦心しておった。
その上での抑えられぬ気持ちと蛮行。
あやつが他のものにどう見られようと、その気持ちはわしとアマテラスには痛い程に伝わってきておったゆえ。』
大きなエネルギーを持てば持つ程に、それをどう表現したり、自分で折り合いをつけるかにみんな手を焼くんだね。
『自分自身のエネルギーに潰されることは神でも人でもあり得ることじゃ。
スサノオは周りを傷付けながらも、自分自身をも傷付け、呪っておった。
だが、これもまた自分自身で乗り越えるしかないのじゃ。
自分がしてしまったことも決して消えはしない。
それも全て背負っていくのじゃ。』
スサノオさんは最後の最後まで自分のしたことに向き合ったんだね。
『その通りじゃ。
どんな事情があろうとな。
自分したことは自分が背負わねばならん。』
今の2人は?
えっと、今はどんな感じなの?
アンジェラスさんとスサノオさんは。
『気になるか?(笑)』
そ、そりゃあ…色んなことがあったんでしょ?
『まぁな。
伝説にも残る通りじゃよ。
スサノオは今でもアマテラスには頭が上がらんじゃろ。
あの暴れん坊がじゃ。
アマテラスは最後にクシナダちゃんと添い遂げた弟の和やかな様子を見て、もう全て許しておる。』
うーん、懐が深い。
『お前さんだって立場を同じくすればそうじゃろ(笑)
それにスサノオはスサノオなりに自分のしたことは最後まで背負って生きとったからな。
それもこみこみでじゃ。
スサノオはアマテラスが自分自身に向き合うきっかけを作ったとも言えるからの。』
そっか。
2人にしか分からないことなのかもしれないね。
『そうかもしれんなぁ。
この前アマテラスが苦手な男性は?と聞かれたときに乱暴な男性はちょっと…と答えた時のスサノオの何とも言えない表情はわしも忘れられんな。』
え、もしかしてちょっとした意趣返しなんじゃ?
『そうかもしれんな。
アマテラスは引っ込み思案だが芯が通っておるからの。
そうでなければあの弟の味方ではおれん。
スサノオもそれを重々承知しているじゃろうて。』
なんか、家族とか兄弟って神様でも奥が深いねぇ。
『そうじゃのう。
みな、愚かしいところも愛しいところもある。
わしによう似てのう。』
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