「ビジョンの大きさで人生が決まる」

Mustの考え方を止める


人を行動に駆り立てるモチベーションには、「◯◯したい」と「ねばならない」の2種類ある。

後者の「ねばならない」という態度でいると「抵抗」したくなるんです。

「ねばならない」と考えると、どうしても誰かに「やらされてる感」や何かに「強制されてる感」が出てしまうからです。

このようなときに自然と「抵抗」してしまうのは、生物として仕方がないことです。

人から体を押されると、反射的にそれとは逆方向に力を入れてしまうのと同じです。

これは、石ころやコンクリートなどの、無機物でも言えることです。

「外部」から力がかかると、作用反作用の法則で、それとは反対方向の力が生まれてしまいます。

つまり、「外部からの力」、これがミソです。

「ねばならない」と考えてしまうと、「外部からの力」によって「強制」されてる状態になってしまい、だから、「抵抗」を生んでしまうのです。

「ねばならない」と考えてしまうと、「積極的に物事に向かわせるパワー」が自分の中に生まれず、むしろ、向かうべき方向とは「逆方向のパワー」が生まれてしまういます。

「外部からの力には抵抗する」ように万物は創られている、これは「自然界の法則」なので、これから逃れることはできません。

よって何かをする時は、「外部」から強制される「ねばならない」ではなく、「自発的」な「◯◯したい」で考えることが大切です。

言い換えると、ネガティブな「ねばならない」ではなく、建設的な「◯◯したい」の態度でのぞまなければならないんです。

「◯◯したい」の態度でいる時に、初めて人は、素晴らしい「創造性」を発揮するんです。

「クリエイティブ」になるためにも、「生きる力」を発揮するためにも、「ねばならない」ではなく、「◯◯したい」を行動の動機として、毎日を生きる必要があるんです。

例えば、仕事なら次のように頭の中で考えるのがコツです。

「仕事なんか、本当は、"しなくてもいい"んだ」

「このまま遊びに行っていいんだ。だったら仕事なんかするな。」

「する必要なんてないんだ。刑務所にいるわけでもないから、"完全に自由"だ。やりたくないなら、嫌々やる"必要はない"」

「でも、元々は自分で、"なりたい"からなった職業で、"したい"からやっている仕事ではないのか?この仕事をするために、いろいろ頑張ってきたんじゃないのか?」


「だから、本当は、"する必要がない"じゃなくて、"やりたい"が正しい言い方だ。どうせ誰かにこの仕事を取り上げられそうになったら、必死でそれを守るはずだ。なら、黙って仕事をしろ!」

「"自分自身で"、この仕事を選んだんだ。無限にある選択肢の中で、これがベストだと思ったから自分で"選んだんだ"」

このように考えることでプレッシャーもなくなり、ネガティブな気分になることも減り、パワーがみなぎってくるはずです。

「ねばならない」のような、「外部から強制」されている状況だと考えると、パワーを失うだけです。

「コントロール」を、自分の「内」に戻さなければなりません。

「自分がすべてを選択している」という、「自己コントロール感」です。

色々考えた上で、「自分がベストだと思ったから、今日も朝起きて出勤しているし、何十年も夫・妻と一緒に暮らしているんです」

全て自分の自由意志で「選んで」、「決断」してきたことです。

「やらされた」わけではなく、「自分でいいと思った」からそうしたんです。

このように考えることを癖にすることにより、どんな局面でも効果的に行動することができ、自分の行動を「流れに乗せる」ことができるようになります。

この「ねばならない」のようなネガティブなモチベーションと、「◯◯したい」のようなポジティブなモチベーションの、どっちで人生を生きているのかを、これからチェックしていきます。


そこで次のポイント。


建設的な動機と制限的な動機


先ほど説明したように、モチベーションには、「ポジティブなもの」と「ネガティブなもの」があります。

ポジティブなものを「建設的なモチベーション」、ネガティブなものを「制限的なモチベーション」と呼びます。

「建設的なモチベーション」は「◯◯したい」「◯◯することを選ぶ」「◯◯が好きだ」という気持ちに基づいたもので、「制限的なモチベーション」は「ねばならない」という気持ちに基づいたものです。


自分のモチベーションがどちらから来ているかは、自分に次のようなことを問いかけてみると、よくわかります。

「自分が今の生き方をしているのは、それを選んだからなのか、それとも別の生き方をするのが怖いからなのか?」


「自分の人生を、自分の自由意思でクリエイティブに過ごしているか、それとも制約や恐れを感じながら過ごしているかどうか?」

「自分の人生の結果に全ての責任を持つ覚悟はできているのかどうか、それとも自分ではない、誰かのせいにしているのかどうか?」

このような質問を自分自身にしてみて、「全ては自分のせい」という考え方で生きていなかったり、「不安」や「恐れ」の感情から行動をしているなら、「ねばならない」で生きている可能性が高いです。


また、目標に向かっている時の、自分の「感情」をチェックしてみることでもよく分かります。


「建設的なモチベーション」だと、一瞬一瞬が「喜び」にあふれ、問題解決への「創造的エネルギー」を引き出してくれます。


それに対し、「制限的なモチベーション」だと、結果を「楽しむ」ために行動を起こすことがないので、もちろん、そこに「喜び」はありません。

生活のために「働かなければならない」、もう歳だしそろそろ「結婚しなければならない」、変な奴だと思われないように「きちんとした大人にならなければならない」など、どの考え方も、人生に対して、「楽しさ」や「喜び」を求めていません。

「もっと楽しみたい」という、「生に対するパワー」が足りないんです。

行動のモチベーションが「不安」や「恐れ」だと、とうしてもエネルギッシュにはなれず、また、人生が面白くもならないんです。


だから、自分のモチベーションがどっちから来ているかを見定めなければなりません。


何か行動を起こす時、自分の感情は「愛か恐れか」のどちらかです。


「◯◯したい」という「愛」の感情からくる「建設的モチベーション」は、「喜ばしい達成」をもたらします。

その逆に、「恐れ」の感情からくる「制限的モチベーション」は「不幸な失敗」につながります。

超簡単に言うと、「ねばならない」から行動するのを止めて、「~したい」で行動しないと、人生の「喜び」は得られないということです。

では、どうすれば「建設的モチベーション」を創り上げることができるのか?

そこで次のポイント。

~したいで生きる

建設的モチベーション」は人生に「求めるもの」を思い描くことと同じです。

自分の「願望」や「ビジョン」がハッキリと定まれば自然と「建設的なモチベーション」が生まれてきます。

つまり、「やりたいこと」さえ、ハッキリしていれば、自然と「ねばならない」の思考が減っていき、「◯◯したい」を考える時間が多くなるんです。

「やりたいことをハッキリさせる」には、

「なぜ仕事をするのか」

「なぜお金が欲しいのか」

「なぜ友達を作るのか」

「なぜ休みの日に遊びに行くのか」

「なぜ恋愛をするのか」

「なぜ生きているのか」、

これらをよく考えてみることです。

自分の中で「なぜ」を突き詰めていくと、自分の「人生のビジョン」が見えてくるんです。

そして、ビジョンさえ定まれば

「◯◯したい」

「◯◯を選ぶ」

「◯◯が好きだ」

の気持ちから、行動することが多くなります。


これらの気持ちから行動を起こしている人は、結果に対しても、常に「いい結果をイメージする」傾向にあります。

彼らの、最終的な結果の「イメージ」は、「喜び」の感情で溢れており、毎日の生活で目標達成を楽しみにしているんです。

目標達成を楽しみにしているということは、"人生を楽しみにしている"ということです。

これにより、「アファメーション」の効果を発揮して、"ポジティブ"なイメージが、どんどん潜在意識に刷り込まれていくんです。


簡単に言うと、「建設的なモチベーション」で行動している人は、どんどん「ポジティブ」な性格になっていくんです。

ということは、「やりたいこと」さえ見つかれば、「人格もいい感じに成長する」ということです。

「建設的なモチベーション」が人間にどのくらい「パワーをもたらすか」をイマイチ理解できない人は、思春期の男女のお泊まりパーティーを観察してみると分かりやすいです。

消灯時間を過ぎての男女の部屋の行き来を禁止しても、何とかして一緒に過ごそうと、素晴らしい「創造性」を発揮します。

木をよじ登って窓から忍び込んだり、通気孔から忍び込んだりして、先生に見つからずになんとか一緒に過ごそうとします。

「◯◯したい」という強い気持ちが、普段は眠っている「創造力」を引き出すのです。

「何も自分を止めることはできない」というような、エネルギッシュな感覚になるんです。


この「◯◯したい」という「意志の力」と、「創造力」が合わさると、達成できないことは何一つない状態になります。

「◯◯したい」「◯◯が好きだ」という「愛」の感情によって、初めて人は、本来の力を発揮するんです。

だから、人間の持って生まれた「創造力」をMAX発揮するためには、常に「◯◯したい」をベースに、毎日生活しなければならないんです。


これが「建設的モチベーション」の力です。

では、「◯◯したい」ではなく、「◯◯しないとヤバい」のような「制限的モチベーション」だと、どのような効果を人間にもたらすのか?

そこで次のポイント。


動機が恐れだと力を失う


制限的なモチベーションは、「失敗への恐れ」「拒絶」「罰」などが、行動のモチベーションとなっている場合です。

「制限的モチベーション」が、人体に与える影響は、「建設的モチベーション」とは真逆です。

「建設的モチベーション」の場合は、それをすることで得られるメリットをイメージするので、"ポジティブ"になることが多いですが、「制限的モチベーション」は、恐ろしい結果をイメージするので、"ネガティブ"になることが多いんです。

次のようなことを誰もが1度は考えたことがあるはずです。


「もし、デートに誘って断られたら、恥ずかしい」

「その仕事に応募して、不採用になったらどうしよう。落ち込んで立ち直れない。」

「やってみたいことがあるけど、みんなにどう思われるかが心配だ。」


「行ってみたい国があるけど、とても危険な目に遭うかもしれない。」


「起業したいけど、失敗したら人生終わりだ」


このように「制限的モチベーション」の場合は、必ず「ネガティブ」な感情を発生させるので、人からパワーを奪っていくんです。

制限的なモチベーションが癖になると、「ネガティブ」になり、どんどん「行動」ができなくなっていきます。

望みが叶うことを「楽しみ」にする代わりに、結果を「恐れる」ようになると、自分の「コンフォートゾーンから出なくなる」からです。


「恐怖」がモチベーションになると、もはや人生の「冒険」を受け入れることができなくなります。

こうして、世界がどんどん「狭く」なっていき、人生がどんどん「つまらない」ものになっていきます。

また、「競争意識」をモチベーションにすることも良くありません。

「建設的なモチベーション」のような、その「行為」に対する「純粋な喜び」の感情ではないからです。

「行為」に対する「純粋な喜び」ではないため、ライバルに勝ってしばらく経った時や、ライバルに負けた時に"不幸"になってしまいます。


つまり、「競争」や、「他者との比較」をモチベーションにしていると、必ず「ネガティブ」になってしまうんです。


よって、ライバルと「比較」するのではなく、「自分の最善」を尽くして、ただ「行為の中に没頭する」ことが、「正しいモチベーション」の在り方なんです。

著者が、プロスポーツ選手のコーチをする時も同じ要領で行います。

「ライバルの選手に勝つこと」を目標にさせることは、決してしません。

それを目標にすると、体がこわばって、本来のパフォーマンスが発揮できなくなるからです。

そうではなく、ただ「そのスポーツへの情熱」や、「より良い人生への意欲」を呼び起こすのが、上手なコーチングのコツです。


このように、「ただやりたいから、やる」という「建設的なモチベーション」で行動することが大切なのは分かったけど、でも生きていればどうしても「しなければならない」ことが出てくる気がする。

それは、どうすればいいのか?

そこで次のポイント。


人生にmustはない


多くの人は、1日の大半を"ねばならない"で行動しています。

あらゆることを、「ねばならない」で考えてしまっているのです。

しかし、そろそろ「それは嘘だ。別にやる必要はないんだ」と気づかなければなりません。

本当は「いつだって止められる」のです。

止めていないのは、「自分でそう選択した」からです。

「何かのせいにする癖」を止めなければなりません。


そのためには、「ねばならない」から「したい」「選ぶ」「好きだ」へと、考え方を変えることが大切です。


この考え方のシフトができると、「成長」のスピードが格段に上がるし、毎日が「ハッピー」にもなります。


「本当の成長」や「本当の幸せ」は、「○○したい」を軸に生きないと、決して手に入らないんです。

だから、毎日の生活を、また、自分の人生を、「◯◯したい」の基準に考えましょう。

自分の仕事も、結婚も、住む場所も、会社の新しい企画も、「◯◯したい」の視点から考えましょう。

「自分が好きなこと」や「自分がやりたいこと」で、毎日をぜ~んぶ埋め尽くすんです。

しかし、どんなに「したいこと」でも、そのうち「ねばならない」になってしまうことは良くあります。

そのように、「ねばならない」ことになってしまったら、一旦冷静になって自分と語り合ってみましょう。


今していることをストップするか、変化させるかが、必要な時期かもしれません。


あくまでも、自分が「完全に自由な世界」に住んでいることを忘れてはなりません。

「何をしてもいいし、何になってもいい」

「全て自分が決めてOK」なんです。

本当は、この世界に「ねばならない」は何一つないんです。

自分の中に、いつも「無限のエネルギー」を感じ取るのが大切です。

この"ねばならないは何一つない"というのを悟ること、これが「人生を楽しく」する秘訣で、「成功」する秘訣です。


そしてこれがこれからの時代の「働き方」でもあり、「上手な生き方」でもあります。

もし、自分がどこかに「行きたくない」のであれば、単純に行かなければいいんです。

また、やりたくないことは、できるだけやらなければいいんです。

自分の「◯◯したい」 「◯◯が好きだ」という、「愛」の感情だけを「人生の指針」にするのが大切です。

それだけで、人間が本来持っている「創造性」を発揮できるようになり、全ての事がうまく流れ出します。

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牧瀬武蔵

はじめまして。警官と経理社員を経験して個人事業家。社長業をしながらブラジリアン柔術の世界王者を目指して生きる。

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