岸田政権の業績とその評価。
2024年10月に退任する岸田首相のこの3年間の業績をどのように評価すべきか?恒例として、首相退任に際してこの類いの話題がメディアを賑わせる。評価はさまざまだが、岸田氏は3代目の世襲議員であり、政治家としての道を歩むことが運命づけられていた。
しかし、何のために政治家になるのか、あるいは何が目的で総理大臣になるのか、その意志も覚悟もなかった。政治家としての意志や総理大臣になる目的が明確でなかったため、彼の能力と実行力には大きな疑問が残った。問題が多かった安倍・菅政権の後始末として、政治資金問題や統一教会問題や物価対策はじめ、やるべき事が多かったが、放置した点も多かった。
世襲議員の小泉元首相や安倍元首相と同様に、庶民の生活から浮き上がった育ちで、自ら発想する才能が低いと評価されている。彼ら3人は他から新自由主義を吹き込まれ、これを実行し、国を破壊したとする見方が有力である。
岸田氏は総理大臣に就任してから、低い内閣支持率にも関わらず、政権を維持しようと努力し、裏金問題を理由に自由民主党の派閥を解消するなどの措置を取った。意図しない結果になったが、まだこの問題の評価は早いが、野党にも影響を及ぼし、将来の政治改革につながる可能性がある。
岸田政権の支持率が低かったのは優柔不断と面従腹背の人柄にあったにほかならないが、直接的な退任の理由はインフレ政策の導入と自民党の裏金問題による政治不信である。岸田政権は多くの提案を行ったが、防衛費の増額は安倍政権の方針を引き継ぐ形で、米国の要請に応じたものである。インフレの導入は増税と同様の影響を持ち、国民を窮地に追い込んだが、これも経済界と財務省の後押しによるもので、裏金問題は避けられないものとして発生した。
安倍政権の金融緩和政策を継承し、この問題に一定の区切りをつけたところで、岸田氏は退陣となった。総裁選挙では9人の候補者が乱立し、活発な選挙戦が行われており、中でも次期総裁の最有力候補とされる小泉氏の発言に注目が集まっている。
同氏は親子揃って新自由主義の推進者として知られており、これらの政策が今後も続く可能性があり、わが国の破壊は進行しそうだ。解雇規制の緩和や厚生年金の年収の壁に関する同氏の発言は、庶民にとって重要な問題で、これらも経団連(経済団体連合会)や財務省の要望に基づいている。
国民の視点からは無駄が多かった政権である。