【イベントレポート】アドベリフィケーション基礎WEBセミナー
2020年5月27日(水)、オンラインにて「アドベリフィケーション基礎WEBセミナー」を開催しました。
本WEBセミナーでは、アドベリフィケーションの基礎知識と広告業務に携わる方々の意識・施策実態を知り、アドベリフィケーションの基礎対策を習得することを目的としました。
このnote記事では、WEBセミナーの内容やお話をまとめました。
<目次エリア>
イベント概要
・開催日
2020年5月27日(水)17:00−18:00
・イベント名
アドベリフィケーション基礎WEBセミナー
・モメンタム社とスピーカーについて
Momentum:
Momentum株式会社は国内No.1のアドベリベンダーです。ブランドセーフティ・アドフラウド対策・ブラックリストダッシュボードに関するサービスを提供しています。無価値な広告をゼロにする、をMissionにインターネット広告の透明性、健全性を追求しています。
スピーカー:モメンタム株式会社 恩田 基輝
大学卒業後、新卒で入社した広告代理店を経て、2019年にMomentum社に入社。同社ではセールスとマーケティングを担当し、オウンドメディアではアドベリフィケーションに関する情報発信も務める。
・本セミナーで聴取したアンケート結果
インターネット広告の歴史
アドベリフィケーションの問題を理解するために、まずはインターネット広告の歴史を簡単に振り返りました。
一番最初に登場したのが純広告で、メディアの特定の広告枠を期間やインプレッション数が保証された条件で購入します。その後も様々なネット広告商品が誕生しますが、アドベリフィケーションの視点から大切なのが、コンテンツマッチ広告/行動ターゲティングです。広告訴求にあいそうな掲載面、商品を購入しそうな行動をしているユーザーを指定して、広告枠を購入できるようになりました。
これまではそれぞれの広告を手動で購入していました。しかし、技術の発展に伴い、広告商材は複雑化していきます。システムを通して複数メディアの広告枠を一括購入できるアドネットワークや、RTBというオークション方式の広告取引が誕生します。広告取引が複雑になった結果、より安く効果の高い広告出稿ができるようになった反面、違法サイトへの広告表示や、人ではなく機会(Bot)が広告の表示をリクエストするなどの不正が入る隙間も増加しました。
現在のインターネット広告では、広告取引がさらに複雑になっており、何の広告が、いつ、誰に、どこで掲載されているかをリアルタイムで管理することはほぼ不可能になってしまいました。これらの不正を排除するために、アドベリフィケーションが誕生しました。
アドベリフィケーションとはなにか?
アドベリフィケーションとは、ad (広告)をverification (検証)する仕組みのことです。日本インタラクティブ広告協会の定義は以下の通りです。
DSPやアドエクスチェンジを通じて配信される広告が、広告主の意図・条件に沿ったサイトや場所に掲載されているかを検証する機能。条件に基づき不適当な掲載先を除外することができる。
出典:日本インタラクティブ広告協会のインターネット広告基礎用語集2019年度版
アドベリフィケーションには、3つのポイントがあります。ブランドセーフティ、アドフラウド、ビューアビリティです。
ブランドセーフティとは、ブランドを毀損する可能性のある広告枠への掲載を防ぐことです。例えば、エロ・グロなどの成人向けコンテンツを扱うサイトに広告が掲載され、ブランドイメージが崩れてしまいます。広告を見たユーザからクレームを受けてしまうこともあります。
アドフラウドは、コンピュータープログラムなどによる無効なインプレッションおよびクリックによって、広告費用を騙し取る広告詐欺です。例えばbotなどの自動化されたブラウザがクリックやインプレッションを引き起こし、広告費用を騙し取ります。広告主側が本来発生しないはずの金額を支払うことになるため、投資効率も悪化します。2018年に弊社が調査した結果、広告表示の内、8.6〜19.2%はアドフラウドが起きています。
ビューアビリティは、配信された広告が視認できる状態にあるかを示す指標です。弊社と提携しているOracle Data Cloud のデータによると、国内におけるWEB上の静止画広告では、5割以上の広告はユーザが視認していない、無駄なインプレッションになってしまっています。
アドベリフィケーション意識調査
2020年2月4日~2月6日に、アドベリフィケーションに関する意識調査を行いました。”アドべリフィケーション”や”ブランドセーフティ””アドフラウド””ビューアビリティ”といったキーワードをの認知状況について、5割以上の方が認知している結果になりました。
次にアドべリフィケーションの対策について。2018年に弊社で行った同様の調査と比べると、対策をとっている方が2倍以上伸びております。推移としては2018年に対策を取りたいと考え、2020年には対策をした結果になっています。また対策をとったきっかけの推移に注目すると、「ブランド毀損の事故が起こった」「アドフラウドの被害にあった」「ビューアビリティが確保できていない状態だった」など、実害を確認したことをきっかけに対策を取った方が多いです。
結果から考察すると、アドベリフィケーションの認識率が上がり、自社の広告を調査した結果、ブランド毀損やアドフラウドの問題が確認され、対策を取った方の増加率が一多いという形になりました。
アドベリフィケーション意識調査の詳細な内容はこちらの記事をご確認ください。
アドベリフィケーション基礎対策
アドベリフィケーションの対策として、基礎的な対策をご紹介します。
純広告
広告を、「掲載枠、掲載期間、配信量、配信単価」を全て指定して購入するため、不正広告が入る隙間がありません。ただ、アドフラウドの中のBotによるアクセスは発生してしまう可能性もあります。
PMP(Private Market Place)
「Deal ID」というパスワードを知らないと広告の取引に参加できないため、悪意のあるメディアや広告主などを排除できます。掲載面や並列で表示される広告なども非常に質が高い特徴があります。ただ、選ばれたメディアにしか掲載されません。
配信許可リスト/配信除外リストの活用
配信許可リストは名の通り、広告を掲載しても良いというメディアリストで、それ以外のメディアには基本的に広告が掲載されません。配信除外リストは広告掲載を除外するメディアリストのことです。質の悪いメディアを排除し、それ以外には掲載される可能性があります。
Pre-bid
ユーザがメディアにアクセスした瞬間にDSPへ入札依頼が発生します。そして、アドベリフィケーションのシステムが、入札依頼元のメディアはブランドセーフティか、トラフィックはアドフラウドではないかを即座に判定します。NG判定の場合は、その広告枠に入札をしません。
Momentumサービス紹介
Momentumが提供する、アドベリフィケーション対策サービスHYTRA DASHBOARDについてもご紹介しました。HYTRA DASHBOARDは広告配信において排除すべきドメインのリストです。ある程度ブランド毀損のおそれのあるサイトもしくはアアドフラウドが多く検知されるサイトへの出稿を防ぐことができます。
HYTRA DASHBOARDについて詳細を知りたい方はこちらより、解説記事をご覧ください。
本セミナーでは、HYTRA DASHBOARDのブラックリスト適用によりスコアが改善した事例もご紹介しました。メーカー様のプロモーションにおいてHYTRA DASHBOARDの配信除外リスト適用前後で、ブランドセーフティやアドフラウド、広告パフォーマンスがどのように比較されたかを比較したものです。
今回のウェビナーについてのレポートは以上となります。ウェビナーの資料のDLや、詳細なお問い合わせについては、下記よりお問い合わせください。
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次回のウェビナーについて
次回は6月24日にGoogle Adsでのアドベリフィケーションをテーマにしたウェビナーを開催いたします。ご興味ある方は下記よりお申し込みください。
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