わるい男に心を捧げたバカな私
「私バカよね。おバカさんよね」
これは私の口癖である。
なぜ私はこうも自嘲するのか。それは一人の男しか見えていなかったから。
「なんであんな男についていこうと思ってんの?」と周りからうしろ指をさされる生活。それでも、彼一人に命をかけて今日まで耐えてきた。
そんな彼はわるい人だった。私は知っている。知っていながら、大切な純情を彼に上げてしまったのだ。それだけ彼のもとから離れたくなかった。私は本当にあきらめが悪い人間だ。
「こんな男に自分を一生を捧げてはいけない」。そう分かっていながらも私は大切なものを捧げようとしていた。だから私はバカなんだ。
ようやく、そんな彼のもとを離れる決心がついた。
もちろん完全に彼を忘れたわけではないが。心のどこかにしこりのようなものは残っている。「心残り」である。いや、「心の凝り」と形容した方が正しいのかもしれない。
明日の朝、秋風が吹く中、泣きながら私はひとりで旅に出る。あてもないままに。
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