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【エッセイ】#10 書くネタがない!と思ったらまずはこれをやれ

 作品や原稿、コラム、投稿などのネタが浮かばないことは誰しもが体験したことではないだろうか? 
 
 特に毎日投稿などを習慣としている場合にはこのような状況に陥りやすい。また、このように書けないことが、自信の喪失、継続を阻害してしまうきっかけとなることは否めない。いや、むしろ書き手、表現者、発信者にとっては、最悪な事態であり、絶対に避けたいものだ。


 今回は、私が書くネタがないと思ったときに取る対策をお教えしよう。正直、私はこれまでXで2年間毎日投稿をしてきたが、ネタが尽きることはなかった。確かにそういった危ういタイミングがあったのは言うまでもないが。
 そんなときに使った手法を全力で開示していきたい。
 あ、同様の投稿が、私のポストの中に発見したら「あ、ネタきれているんだな。コイツ」と生暖かい目で見守ってくださいまし。

 さて、本題である。書くネタがない時には、

 
「まず、飯を食え」

 
である。

 一度落ち着いて、飯を食ってほしい。それは、外食でもいいし、昨日の残り物でもいいし、カップ麺でもイイ。なんだったら、お菓子でもいいのだが、できれば一食になるしっかりとした食事をとってもらいたい。しかもしっかりと時間を取って食事をしてもらいたい。

 食事をすることにより、人間は体温が上がる。これは食誘発性熱上昇(MIT: Meal Induce Temperature)と呼ばれているものだ。

 人間が活動的になるとき、体温が上がる。これは交感神経が優位になっている状態である。食事をすることで、交感神経優位状態に無理やりすることで、体温が上昇し、あたかも活動的に執筆をしている状態が演出できるわけだ。
 人間とは錯覚しやすい生き物である。そこでタイピングをはじめれば、すらすらと文章を書けることであろう。

 しかし、お前、ネタのこと言ってないじゃないか。と思っている、そこのあなた。まだまだ、話は続くのだ。
 
 あなたが食べたその食事について書いてほしい。
 それもできうるだけ丁寧に。
 
 ただ、「おいしい」とか「しょっぱい」とか、「いつもどおり」だなんて、絶対に書いてはいけない。徹底的に描写表現、感情表現に特化して書いてほしい。
 これでもかと思うほどにこれらにこだわって書くことで、あなたのライティング能力が向上するだけでなく、本日の投稿のネタとなるのだ。


 では、例を示していこう。


 
 少し甘いにおいを含んだ湯気が私の嗅覚を刺激する。
 碗に盛られた白き宝石は、その輝きを抑えられず、ただ自らの美しさを周囲に誇示しているかのようだ。

 私は静かに彼に触れる。
 彼からは、その内在する熱量がじんわりと伝わり、私の中のナニカをさらに搔き立てる。
 そこに白と黒のコントラストがまぶしい粉末が、彼をさらに際立てるように装飾する。
 私は彼から目が離せない。
 その甘美なまでの外見に、香りに。抑えの聞かなくなった私は、思わず彼にかぶりつく。

 口の中に広がる塩味と甘みがお互いに絡まりあい、高め合いながら私の口の中に広がっていく。
 塩味は、甘みが存在することでその能力を最大化すると聞く。
 まさに私は味覚をもって今、それを感じる。
 ……後を追いやってくる香ばしく、小さなアクセントとなる食感。奥歯にカリリと、聴覚にも心地よい。

 これらを合わせて嚥下する。
 喉の奥で塩味と甘み、香ばしさが絡まり合い、私の中へと落ちてゆく。いま、私はこの幸せという宝石を体内に取り込んでいるのだ。



 ね。
こんな感じです。それなりの十分な文章量になったのではないだろうか?
よかったら、あなたもためしてみて。
 
あ、ご飯をしっかり食べると、眠くなることもあるので注意してね。

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