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法人営業から、教育系NPOに転職して学んだこと②

2022年4月。
以前の部署から別チームに異動となり、オンライン(zoom)を通じて全国の中高生に学び合いの場を届ける事業部の責任者となりました。

この事業自体が立ち上がって1年ちょっと。
コロナ禍で交流・学びの場から断絶されてしまった10代に向けて緊急支援として立ち上がったサービスで、コロナが落ち着きを見せ始めた2022年に、改めて全社での位置づけ・ターゲット・サービス内容を再設定していこう、という時期でした。

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2月頃に異動の打診があった際、嬉々としてこの事業を進めていきたい!という気持ちよりは、「今の私で役に立てることがあるならぜひ」という感じで、今の業務環境で自分を発揮できていないことへの後ろめたさ・申し訳なさ・やり切れなさが根底にあった気がする。

“事業責任者”という言葉が内包している役割や、今後この事業をどうしていきたいか?などは正直考え切れていなかったけれど、自分をフルに遣い切っていく場が欲しいと思っていました。

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幸いなことに、事業づくりの右も左も分からない中だったものの、半年前頃から参画していたビジネスパートナー(実は前職の同僚!)が精神的にも業務的にもすごくサポートしてくれて、何とかスタートを切ることができました。
彼がいなければ今この事業は成り立っていないだろうし、私も早々にギブアップしてしまっていたと思うと、感謝してもしきれません🥺

事業の再スタートを切ることになるこの1年間で進めていったことは、箇条書きにするとこんな感じ。(簡単に書いているけれど、私にとってはどれにおいても内容を考え決め、提言して進めていくのは超難しかったし何回も挫けそうになった、、)

  1. ターゲットの再設定
    10代の中でも、特にどんなペルソナにこのサービスを一番に届けたいのか?それはなぜか?このペルソナは、何に課題感を抱いているのか?

  2. コンセプトの再設定
    サービスを一番届けたいペルソナが感動し、リピートしてくれるようになるためには、どんな要素が必要不可欠か?
    他サービスに代替できない要素があるとしたら何か?

  3. コンテンツの開発
    コンセプトに沿った際、ペルソナが利用するサービスはどのような内容が最適か?(開催日時、1回の時間、扱うテーマ、スライドの内容、登壇者の関わり方などなど)

  4. マーケティング戦略の再考
    ペルソナがこのサービスを認知・利用・リピートしてくれるようになるために、どうやって広報していくか?(インスタ広告の展開、学校営業、口コミ、などなど)
    第一ターゲットに届けた後は、どんな広がりを描いていくか?

  5. 達成目標の設定
    全国に300万人の高校生がいる中で、中期・短期で何を目標として設定し、モニタリングしていくのか?
    設定したモニタリングの指標は、事業が目指していく方向性を体現するものになっているか?

  6. 事業推進に必要な採用計画の立案・実行
    達成目標を確実にしていくために、どの領域において、どんな要件を持った、どんな人が必要なのか?
    採用後、一人ひとりに握ってもらう目標・役割/チーム全体で握っていく目標・役割は何か?

  7. 会議体の設計・推進
    チームメンバー全員で事業を動かしていくにあたって、どんな会議体が必要か?
    そこでは、何を報告・連絡・相談できるように進めていくか?

  8. メンバーの精神・業務支援
    チームメンバー一人ひとりが悩んでいること・やっていきたいことは何か?
    この事業推進を通じて、彼らがより豊かな人生を歩んでいけるようになるためにはどんな役割・サポートが必要か?


こうやって書いているだけで、「もう二度とやりたくない、、」と胸がキュッとなるくらいに、苦手意識満載な2年間だったんだな、と振り返れました。笑

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この2年間で自分の「苦手・できない」を痛感した一方で、人の「得意・好き・できる」にたくさん触れた時間でもありました。

前職の同僚でビジネスパートナーだったTさんは、過去の仕事ぶり含めて聞けば聞くほど、オタク級に情報収集・整理分析・方向性の決めと着実な推進が得意。
私と同じ時期に異動してくれたBさんは、周囲が「これでいこう!」と盲目的に進みそうになっている所に別の観点を注入したり、雑多に散在している資料を整理するのが得意。
グラフィックデザイナーのSさんは、私たちがめっちゃ抽象的に「こんなデザイン!こんなイメージ!」と好き勝手言っていることを汲み取って、ターゲットに響くデザインに仕上げるのが神業級。
元高校教員のRさんは、フルリモートにも拘らず人の微妙な変化や背景を感じ取って寄り添い、チームの士気を上げ、場全体を明るく前進させていく力のある人。
教育系パラレルワーカーのSさんは、無意識に取り残されそうな疑問や人の感情を察知して、勇気を出して全体に問いとして投げかけることができる。
出版・大学院勤務を経て、ご自身も現役大学院生をしているYさんは、広告戦略の立案・推進に長けているし、異様な引き出しの多さ・ユーモアでチームに和みを与えてくれる。
SNSマーケを得意とするRさんは、元々大学生の就活支援事業に携わっていたこともあってか、自分ごととしてマーケを推進するだけでなく、その背景やミソを分かりやすく相手に伝えることができる。

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たった4人でスタートした事業が、こうして多彩なメンバーに参画してもらえるようになっていくうちに、「事業責任者として私がやらなきゃ、できなきゃ」と張り詰めていた気持ちが徐々に溶けていって、「彼らが今までの経験・これからやっていきたいことを最大限発揮できるような環境を作っていこう」と気持ちを切り替えることができました。(良いのか悪いのか分からないけれど。笑)

そして、一人ひとりが輝ける舞台をつくることが、私が好きだし得意なことなんだろうな、と今は振り返れます。
中学高校の6年間で演劇に携わる中で、役者含めて色んな役割を担ったけれど、一番好きだったのは“演出”と“音響効果”だったことを今思い出した。その場が一番映えて観客の心が動くためには、誰が、どんな衣装・表情・立ち回りで舞台に立つのが良いのかな、そのシーンで最適なBGMは何かな、と考えるのがすごく好きだった。

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長くなっちゃったけど、めっちゃ苦しんだ2年間を経て、自分の好き・得意に気づくことが出来たみたいです😊

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