書評 入門米中経済戦争
リュディアです。 入門米中経済戦争 を読みましたので感想です。
野口氏の言説には大げさなことが多いと思っていますが、個人的に腑に落ちたのは中国IT企業に対する政府の締め付けは第三次天安門事件だという部分でした。
2022年5月3日にアリババ株が一時急落、馬氏を当局拘束の憶測 - 人違い示唆で下げ縮小という報道がありました。日本のGW中でしたね。
この報道を見て怖いなと思ったのは、市場関係者がこのような事案が発生しても疑いをもたずマーケットに反映されることです。拘束は無いだろう、ということではなくて、本当に拘束されたのかも、と誰もが思ってしまったことですね。
今も米国と中国の間で制裁合戦が続いていますが、制裁の期限が切れるのに合わせて制裁を緩めるという報道もちらほらと出てきています。特にインフレ対策として中国から安い消費財を制裁なく輸入したいという米国の目論見もあるようです。
米国、中国の経済戦争はどのように展開されていくのでしょうか?野口氏の主張を読んでから報道を見ていると、また違った角度から眺めることができると思います。
では、ごきげんよう。