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「書く」「きく・はなす」 2つのワークショップ|遠野
*書くワークショップ β5 … 終了
*インタビューのワークショップ … 終了
真冬の遠野で2つのワークショップをひらきます。「寒いところは寒い時期に訪れるのがいい」と聞きますが(聞いたことある?)、私もつくづく「そうだな」と思うようになりました。
書くワークショップ β5
2025年1月20日(月)〜24日(金) 4泊5日
定員:6名
参加費:80,000円
宿泊費:74,000円
>お申込み(Googleフォーム)
非公開で重ねてきたプログラムです。初回は2023年の春。今年9月のβ4であらためて納得感があり、一般公開に踏み切ることにしました。とはいえまだ結構変わっていく感じはするので、β表記でつづけます。
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「きく」ワークショップ(Interview)だけでなく「書く」方(Writing)もやって欲しいという声は、前からもらっていました。
が、原稿でも本でも「一所懸命書く」(中略)「出来た!!」という感じで、自分がなにをしているのか、なにが起きているのか、よくわかっていない。「書く」ことについて他人をサポートできる感覚は到底なかったので、「無理無理」と逃げていました。
「音楽家の友人も『編曲は教えられるけど作曲は教えられない』って言うし」とか思いながら、はぐらかしていた。
でも約2年前に強めの「やって」という声がつづき、ちょうど個人的な課題感も重なった。実はここ数年私自身が、書くことについても、自分が書いたものも、「なんか前ほど面白くない」と感じるようになっていて、組み立て直さないといずれ書けなくなる気がしていたんですね。
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で、4つのβ版を試して、この2年は私自身の「書く」ことの再構築にもなった。そしていまちょうど一冊書き始めたところで、予定通り進めば1月の遠野では脱稿!しているはずだ。
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それはともかくですね、「読ませる書き方」とか「書くことで自分の内面を見つめる」たぐいのプログラムとは違うと思います。
「わかち合う」とか、「そもそも〝書ける〟ってどういうことなんだろう?」という感じ。なによりも本人が書いて楽しく、読んで面白いのが最高だなと思っています。
β版ではありますが、そんな時間を一緒にすごしてみたい方は、どうぞお集まりください。定員は6名です。
インタビューのワークショップ
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2025年1月25日(土)〜29日(水) 4泊5日
定員:7名
参加費:69,000円
宿泊費:74,000円
>お申込み(Googleフォーム)
こちらの定員は7名です。割り切れないので、つまり私も一緒に参加するんですね。ペアワークなどに。そこがよいなー、と最近つくづく感じています。
以前は12名でやっていました。「2でも3でも6でも割れてグループサイズの自由度が高い」とご満悦でしたが、自分は頭数に入れていなかった。そのぶん余裕があった。
それを7名にして、いまは余裕ってものがない。全力でやるしかなくて、頭も心もフル稼働させて、夜はぐっすり寝る。参加メンバーもたぶんそう。
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人の話を「きく」ってどういうことだろう? きくと「話す」側にはどんなことが起きてゆくのかな? そして二人は…? といったことを講義的に知る前に、たっぷり体験的に共有してゆこうじゃないか!というワークショップです。
その順序が逆で、学びが矮小化しやすいのが「教育」の難しいところだと思う。本来結果として起きることを、目的化して、先に約束してしまう点が。買い物じゃないのに。
このワークショップに参加した人たちは500名近くになるんですが、来る前に友人や同僚から「5日間もなにすんの?」と訊かれて困ったまま来ていた人が少なくないと思う。なにをするとか、なにが得られるとか、明示していないから。
でも冒険ってそういうものだし、話をきくことも、話してみる体験も、日常のなかにある小さな冒険だと思うんですよね。
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6年前に書いた本のタイトルにはこの言葉が含まれていました。最初は『自分の仕事をつくる』で、『自分をいかして生きる』になり、『ひとの居場所をつくる』になり、その先で『一緒に冒険をする』になった。
歩いて山を登るかわりに、きくことや話すことで生きている世界を横断する、5日間の試みです。どうぞ!
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クイーンズメドウカントリーハウスと、食事について
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滞在する「クイーンズメドウ・カントリーハウス」は、ランドスケープデザイナーの田瀬理夫さんやその仲間たちが、30年ほどかけて育ててきた空間です。いわゆるホテルのように予約できる宿泊施設ではなくて、扉の比喩で言えば「半開き」な感じ。
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清潔で品のある、気持ちのいい場所です。
ここには馬がいます。牝馬が3頭。雄馬が2頭、周囲の山林ですごしていて、ときどき建物のまわりに来る。
遠野の馬(とくに牝馬と仔馬)は、夏の間は高原に移ってすごしているので、その夏の頃にクイーンズメドウに行くとなんか寂しい。高原には素晴らしい情景が展開していますが、私は彼らが近くにいる季節に訪れるのが好きです。
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施設と、馬と。あと料理が私たちの滞在を支えてくれる。昨年まで弘前で「ゆぱんき」というカフェを切り盛りしていた山崎彩子さん(ゆぱんきを他の人に渡し、紫波町に移った)が、滞在中の食事をつくってくれます。
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「満腹と満足はちがうよな」と思う。その両方が満たされるご飯で、いつも助けられている。美味しい。一緒にいただきましょう。
付記:参加費に関する相談があれば、申込フォームの「備考欄」で伝えてください