驚きの旨さ!「鯵」のすべて
食材noteとは?
「食材note」は、日常の食卓に彩りを添える食材について深く掘り下げ、その魅力をお届けする連載です。毎回、身近でありながら奥深い食材を取り上げ、その栄養価や選び方、保存方法、調理法まで詳しく解説します。
今回は「鯵(あじ)」にスポットを当て、その美味しさと健康効果を再発見していただきます。
鯵(あじ)とは
漢字でわかる鯵の魅力!
「鯵(あじ)」という漢字は、「魚へん」に「参」という字が組み合わさっています。漢字の由来はいろいろな説がありますが、この「参」という字は、味の良さを示す「味」と関係があるとされています。すなわち、「鯵(あじ)」はその美味しさから「味の良い魚」として名付けられたと言われています。このことからも、鯵が古くから美味しい魚として親しまれてきたことがわかります。
一年中楽しめる!鯵のすべて
鯵(あじ)は、日本周辺の沿岸に広く回遊し、多くとれるマアジやムロアジは夏が旬で、日本では非常にポピュラーな食材です。最近では養殖物も出回っているので一年中味わえます。豊かな旨味と適度な脂肪が特徴で、生食、焼き物、揚げ物、干物など様々な調理法で楽しまれています。
旬
鯵(あじ)の旬は主に夏です。特にマアジとムロアジは、暖かい季節にその美味しさがピークに達します。この時期の鯵(あじ)は、適度な脂肪と豊かな旨味を持ち、新鮮な状態で市場に出回ります。夏の鯵(あじ)は刺身や寿司、焼き魚として楽しむのが最適で、その甘みとコクは他の季節にはない特別な味わいです。また、鯵は一年中手に入りますが、旬の時期のものは特に栄養価が高く、風味も格別です。
栄養
鯵は、適度な脂肪に旨味の成分であるグルタミン酸やイノシン酸などのアミノ酸がたっぷり含まれているうえに、栄養的にも大変充実しています。良質のタンパク源であるばかりでなく、健康維持に役立つ様々な成分が詰まっています。
カルシウム
鯵(あじ)には豊富なカルシウムが含まれ、骨や歯の成長を促し、骨粗鬆症などの予防になります。また、精神を安定させる働きがあるので、妊娠中や更年期の方におすすめです。効率よく摂るには、小あじなどを骨ごと食べることで、特に南蛮漬けやマリネなど酢を使った料理はクエン酸の働きでカルシウムの吸収率が高まります。
DHAとIPA
鯵(あじ)にはDHAとIPAが豊富に含まれています。これらの成分は血液をサラサラにし、血栓の形成を防ぎます。また、血中のコレステロールを下げる働きがあり、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪を減らします。さらに、DHAは脳細胞や神経組織の成長を促進し、活性化する働きを持ち、IPAは血栓を防ぐことで脳血栓型の老人性痴呆症を予防します。その他、心臓病予防に効果的なタウリンや、老化を防ぐビタミンB2も豊富です。
選び方
適度な脂が乗った丸みを帯びた形で、全体にピーンとした緊張感のあるものが新鮮で美味しい鯵(あじ)と判断できます。各部位で新鮮な鯵を選ぶポイントは以下の通りです:
目の透明度:新鮮な鯵(あじ)の目は盛り上がりクリアで輝いています。
エラの色:鮮やかな赤色が新鮮さの証です。
体の硬さ:弾力があり、しっかりとした触感のものを選びましょう。
魚体の輝き:鱗が光り、全体的に艶があるものが新鮮です。
種類
鯵にはいくつかの種類がありますが、特に有名なのは以下の3種類です:
マアジ:最も一般的な種類で、年間を通じて市場に出回っています。
シマアジ:高級魚として知られ、特に寿司ネタとして人気です。
ムロアジ:干物や練り製品に使われることが多い種類です。
保存
鯵(あじ)は鮮度が命です。保存方法としては、すでに保存食として発達した干物がありますが、新鮮なものが手に入ったら、腹を開いて塩をして風干しすれば、自家製の干物が出来上がります。もっと手軽に保存したい場合は、鯵(あじ)を三枚におろして一枚ずつラップで包み、冷凍保存すれば、使いたい時に必要な分だけ使えて便利です。ただし、冷凍とはいえ生なので、一週間以内に使い切るようにしましょう。
鯵(あじ)の主な部位と選ぶポイント
目:盛り上がって澄んでいて、濁りや赤みがないものが新鮮です。
えら:鮮紅色をしていて、腐りやすいため、鮮度が落ちると黒ずんできます。
あぶらびれ:前にある背びれがピンと張って、傷がないものが新鮮です。
ぜいご:アジ特有の硬い鱗の線で、ぜいごがしっかりしているものが良いです。
尾びれ:しっかりして傷のないものを。つけ根がだれていたり、張りのないものは避けましょう。
鯵(あじ)のおすすめレシピ
一年中安く買える魚の一つです。是非、食卓の定番食材にしてみましょう
鯵のなめろう
家で簡単に作れる最強の酒菜
材料:
鯵(あじ):2尾
生姜(しょうが):少々
味噌:大さじ1
ねぎ:適量
作り方:
鯵(あじ)を三枚におろし、細かく刻む。
生姜とねぎをみじん切りにする。
鯵(あじ)、味噌、生姜(しょうが)、ねぎを混ぜ合わせ、包丁で叩いて粘りが出るまで混ぜる。
器に盛り付けて完成。
小鯵(こあじ)の南蛮漬け
効率よくカルシウムが取れる最強レシピ
材料:
小鯵(こあじ):10尾
玉ねぎ:1/2個
人参:1/2本
酢:1/2カップ
醤油:1/4カップ
砂糖:大さじ2
塩・胡椒:少々
小麦粉:適量
作り方:
小鯵(こあじ)、塩・胡椒を振り、小麦粉をまぶす。
フライパンで両面を揚げ焼きにする。
玉ねぎと人参を細切りにし、酢、醤油、砂糖を混ぜた漬け汁に浸す。
小鯵(こあじ)を漬け汁に加え、一晩冷蔵庫で寝かせる。
器に盛り付けて完成。
まとめ
鯵(あじ)はその美味しさだけでなく、豊富な栄養素を含む健康的な食材です。新鮮な鯵(あじ)を選び、適切に保存し、基本のさばき方をマスターすることで、様々な料理に応用できます。ぜひ、鯵(あじ)を活用した料理を楽しんでみてください。次回の「食材note」もお楽しみに!
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