5月1日発売!!『生理で知っておくべきこと』
こんにちは。ラブテリ研究チームの奈良岡です。
雨が続いたり、夏日になったりと、不安定な日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。私たちの心や体は、想像以上に天気に左右されるものです。
ラブテリでは2014年から『保健室プロジェクト』として、のべ数千人の女性の調査を行なってきました。この度、この7年で分かったことを中心に、そもそも「生理(月経)って何?」というところから、「生理痛やP M Sを軽くする栄養素や生活習慣は?」「閉経って何?」などなど、10代から50代まで、知っておいたらきっと役に立つ情報をことをギュッと凝縮した1冊【生理で知っておくべきこと】が5月1日に発売されました!
今回は、特に注目のトピックスを紹介します。
生理痛とPMSがある人はどのくらい?
私たちの調査では、生理痛を感じている女性は約72%でした。このうち31%の女性は “痛みどめを服用しなければいけないほどの痛み”、さらに3%の女性は“寝込むほどの痛み”を感じているということが分かりました。また、生理前の不快な症状(PMS)は、女性の95.6%が感じています。誰もがうらやむ、「どちらも感じない」という女性はたったの2.5%です。
月経痛もPMSもない人の食事の傾向は以前の記事にも参考にしてみてください。
月経痛やPMSがない人の食事とは!? 〜Luvtelli保健室の結果から〜
https://note.com/luvtelli2020/n/nf593668ca8fe
痛みの原因はプロスタグランジン
プロスタグランジンというホルモンは、生理の時に子宮をギューっと収縮させて経血を押し出す働きがあります。しかし、このプロスタグランジンは痛み物質でもあるために痛みを感じてしまいます。このプロスタグランジン、実は動物性の脂肪やサラダ油(ω-6系脂肪酸)に含まれるアラキドン酸から作られます。そのため、揚げ物や洋菓子など摂取が多いと生理痛が重くなる可能性があります。
生理痛を軽くするためには、魚やエゴマ油、亜麻仁油に含まれるω-3系脂肪酸。血液をサラサラにする上、炎症を抑えることで生理痛が軽くなることが分かっています。
PMSの原因のひとつはセロトニンの減少
セロトニンは、いわゆるハッピーホルモンと言われる脳内ホルモンですが、生理前は女性ホルモン(プロゲステロン)の影響でセロトニンが減ってしまいます。これは仕方のないことですが、原料のトリプトファン、鉄、マグネシウム、ビタミンB6が不足しているとセロトニンの産生がさらに少なくなってしまいますので、日頃からしっかり摂ることがPMS知らずのポイントです。魚、バナナ、キウイ、納豆、アーモンド、くるみなどが救世主。また、セロトニンは目からの光が入ることで作られるので、朝起きてすぐに朝日を浴びると良いですね。
鉄が足りなくなると心も不安定になりやすくなる
心が安定するには、ワクワクホルモン“ドーパミン”、心の安定ホルモン“GABA”、幸せホルモン“セロトニン”の3つが不可欠です。これらはタンパク質を原料に、鉄をはじめ、マグネシウム、葉酸など様々なビタミン・ミネラルの力を借りて作られます。特に女性は生理で血を排出するとともに鉄も排出されてしまうので、鉄を不足させやすいのです。そもそも、鉄を多く含むタンパク質が十分に摂取できている人は11%程度。鉄不足によって、3つのホルモンの作られる量が減ってしまうと、やる気がない、心が不安定、幸せを感じない、というメンタル不調に陥ってしまいます。
更年期症状は生活習慣で和らぐ!?
閉経前の5年と閉経後の5年、トータル10年を更年期と言います。更年期症状は人によって症状はそれぞれですが、病院で相談したいと思っている人は9%です。原因は、女性ホルモンが減ってくること。治療としては減ってきた女性ホルモンを補う方法しかありません。病院に行くほどではない症状を和らげるためには、身体が必要としている栄養素を摂ることが有効だと考えられます。つまり、PMSや生理痛を和らげる生活習慣が、更年期を快適に過ごせる可能性が高いということです。しかし、残念ながら生理痛やPMSが重いと更年期症状も重いかどうかなど、まだ解明されていないことが多くあります。
生理痛やPMSの原因は、もちろん食事や生活習慣だけではありません。子宮内膜症などの婦人科疾患の可能性もあるので、気になることがある時は病院に行くことも大切です。しかし、女性の場合は毎月の生理関連の症状を一つのアラートとしてポジティブにとらえ、食事や生活習慣を見直すのもおすすめです。
#生理で知っておくべきこと ぜひお手にとってみてください。
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\私が記事を書きました/
奈良岡佑南 博士(医学):大学にて細胞を使った基礎研究から女性アスリートのコンディショニング研究まで、スポーツ・栄養・健康を軸に研究してます。
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