考証要集
NHKで考証に10年以上携わってきた著者がさまざまな言葉について、言葉のいわれ、世の中に普及しだした時期などから、ドラマ、ドキュメンタリーを手がける際に気をつけるべき点を記した一冊。
美は細部に宿る、とはまさしくこういうことだよなあ、と唸らずにはいられない一冊です。そしてプロフェッショナルもまさに地道な努力の積み重ねから成り立ってるということもよくわかります。本を幾多も読むだけでなく、関ヶ原の戦いの場に立って戦いのあり様を実感したり、さまざまな博物館や研究の一任者、歴史の生き証人を尋ね歩き、知見を乞いたり、考証に使えるまでに知識定着させるためのプロセスが垣間見えるのもこの本の特色です。
ま、そんな固いこと以前に、へー、そうなの、そうだったの、と思えるネタがぎっしり。したり顔で雑学自慢をしたいムキにもおすすめです。