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Look Back 2022

観たり聴いたり

今年はかなり気合を入れてLook Backを描くこと前提に日記を書いていた。
年末には息切れで更新が滞ってしまった。それは反省している。

Movie

映画110本

小津安二郎 6本
成瀬巳喜男 4本
ホン・サンス 9本
エリック・ロメール 14本
シャンタル・アケルマン 3本
クリント・イーストウッド 9本
ダミアン・マニヴェル 3本
ギヨーム・ブラック 3本
アルフレッド・ヒッチコック 3本
ロベール・ブレッソン 2本
大江崇允 2本
濱口竜介 2本

2022年は映画館に昨年よりよく行けたなと思う。
東京ではシャンタル・アケルマン特集、バーバラ・ローデン「WANDA」、アニエス・ヴァルダ「冬の旅」という昨年観ていたケリー・ライカートの歩んできた道を振り返れるように見ることができてとてもよかった。
同時に蓮實重彦さんのジョンフォード論刊行記念ジョン・フォード特集も見ることができず、ギヨーム・ブラック特集でも全作品見ることができなかったのはとても心残りだ。
エリック・ロメールは2021年末に観てとても興奮した「モード一家の一夜」から一年かけて初期のドキュメンタリーなど網羅するように観れた。23年も引き続きロメール、ヴァルダ、リヴェット、ゴダールあたりを観て行きたい。
ホン・サンスの初期作品を観れたことにより、新作以外の過去作を全部観れたのには達成感がある。
今年ゴダールが亡くなってしまったこともあり、同い年のイーストウッドの監督作映画をもっと観なければと焦りたくさん観れた。23年には近年の作品も観て制覇できるかもしれない。問題はワイズマンだ、もっとたくさん観たいんだが特集上映以外になかなか機会がない。
逆に言えば国内の監督の作品を全然観れていない年でもあった。小津安二郎、成瀬巳喜男を数本見たきりで終わってしまった。U-NEXTのおかげもあって小津はあと数本でトーキー以降の作品を全て鑑賞できる。他にも、田中絹代、山中貞雄、木下恵介、清水宏、溝口健二、黒澤明、その辺りをしっかりみてサイレント期の日本映画に入りたいなんて考えている。さらにはもう少し後の川島雄三、新藤兼人、鈴木清順、大島渚、今村昌平、篠田正浩、吉田喜重、あたりも観たいななんて。
もっというとヌーヴェルヴァーグ以前の作家主義、ハワードホークス、ジャンルノワール、ロッセリーニ、ジャンコクトー、メルヴィル、ブレッソンなんかも観たい。まだまだ観たい映画があることは本当に幸せなことだ。

Drama

ドラマ25本
地上波ドラマをとても楽しめた年だった。
NHK「鎌倉殿の13人」は自分の中で初めて大河ドラマを年間通して見ることができた。毎話必ず何かが起きて全く飽きず、そして来週への興味の引かれようがすごかった。
坂元裕二「初恋の悪魔」
渡辺あや「エルピス」
と見たい作家の新作も地上波であり、どちらも最高傑作で素晴らしかった。
特にエルピスは脚本の強度が凄くて、同時期にやっていた「silent」なんかと比べ物にならないくらい凄くてそっちは2話で見るのやめちまったよ。

NHKでは「恋せぬふたり」「正直不動産」「空白を満たしなさい」「拾われた男」と今年も面白いものが多くてよかった。
岸井ゆきのさん、柄本佑さん、太賀くん、NHKのキャスティングはいつも最高だ。
「オリバーな犬」も今年放送があって、オダギリジョーが無双していた。
配信では「すべて忘れてしまうから」「本気のしるし」と見れてよかった作品ではあった。
2023年は配信のドラマもしっかり観たい。「モダンラブ東京」とか見逃してしまっているので。

Theater

  1. 範宙遊泳「バナナの花は食べられる」

  2. ロロ「ロマンチックコメディ」

  3. 贅沢貧乏「わかろうとは思っているけれど」

  4. ロロ「グッドモーニング」

  5. bananaman livea2022「H」

  6. 小田尚稔「よく生きろ!」

  7. 小田尚稔「是でいいのだ」

コロナ禍以降もっと演劇を見にいきたいと思ってはいるのだが、全然見ることが叶っていない。
今年も配信など交えてこれだけなのでもっと頑張りたい、劇団ムニ「ことばにない」なんかは注目していたのに見れなくてショックだった。
来年こそはより観れるよう努めたい。

Book/Comic

小説14冊、エッセイ2冊、紀行文1冊
  1. 若林正恭「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」

  2. 岸政彦「リリアン」

  3. 年森瑛「N/A」

  4. 滝口悠生「長い一日」

  5. 砂川文次「小隊」

①は以前に読んだことがあったものの読み返し。
しかし学生時代に読んだ頃よりも若林さんが語っていることの骨太さと純粋さにやられてしまい、さらにファンになった。紀行文というジャンルもおもしろいなと感じたので他にも読んでみたいと思ったりした。
②はうだつの上がらないJAZZベーシストの話なのだが、冒頭の誰もいない海の描写やウッドベースを鯨に見立てる描写などがとても良くてすごく惹かれた。
③は2022年文学界の新人賞が満場一致で決まったと発表されると同時にすごく話題になっていた1冊、フェミニズムやシスターフッドともまた違うそれを超えていく文学作品が出てきたと感じた。終盤のカフェで再会シーンでの会話なんか個人的には鮮烈で、センセーショナルな印象を受けた。
④は大好きな滝口悠生さんの長編小説?日記のような文体から始まって当たり前のように人称が移動して語っていく様に見事に引き込まれて自分の日記の文体も影響受けた。
⑤は2022年前半の芥川賞受賞後に読んだのだが、設定や人物の心理描写などがすごく面白くて、彼の作品をもっと読みたいと感じた。ロシアとウクライナの戦争が始まった頃に読み始めたので作品の設定にもドキドキしていた。

Music

1,001人のアーティスト、276枚のアルバム

国内アルバムベスト

  1. 宇多田ヒカル「BADモード」

  2. 柴田聡子「ぼちぼち銀河」

  3. Awich「Queendom」

  4. 三浦透子「点描」

  5. 中村佳穂「NIA」

  6. ジオラマシーン「あわい」

  7. 大石晴子「脈光」

  8. OMSB「ALONE」

  9. 佐野元春&THE COYOTE BANDO「今、何処」

  10. 優河「言葉のない夜に」

①は年始にリリースされたものだけれど1年通してずっと聴き続けた。特にタイトル曲の優しさが本当に好きで、今年1年はこの曲に支えられた。
②の「雑感」は現代の中島みゆき「ファイト」のような鋭さを感じていて、この強いメッセージ性を発信してくれるSSWと同時代を生きれることを本当に嬉しく思っている。カネコアヤノと柴田聡子にはラジオをしてもらいたい。③は紅白に出るくらい大きくなるかと思っていたけど、そうはならなかった。④は「私は貴方」が名曲

海外アルバムベスト

  1. Arctic Monkeys「The Car」

  2. ロバート・グラスパー「Black Radio III」

  3. Big Thief「Dragon New Warm Mountain I Believe In You」

  4. ドミ&JD・ベック「NOT TiGHT」

  5. Lizzo「Special」

  6. ハリー・スタイルズ「Harry's House」

  7. マカヤ・マクレイヴン「In These Times」

  8. サマラ・ジョイ「Linger Awhile」

①は年末近くにリリースされたものだが、自分の中でBigThiefを1番にしようとしていたものをグンっと追い抜いていった。高校生の頃「AM」を聴いてすごく興奮したけどその頃のことと今の自分の距離を明確に意識するとともにアレックスターナーもここまで旅をしてきたんだ、当たり前なことだと腑に落ちることができた。
②はこのタイミングでティアーズ・フォー・フィアーズ「Everybody Wants To Rule The World」をカバーするその発言力とエクスペリメント名義から個人名義に変わった「Black Radio」にまだJAZZを増幅させていく意志を感じました。
③は完成度が高すぎて、①が現れなければ絶対1番にしようと決めていたアルバム。この先何十年と名盤として聴き継がれていくと思う。④は星野源と松重豊が紹介していて初めて聴いたのだがぶったまげました。

Documentary

  1. NHKのぞき見ドキュメント100カメ

  2. 日曜美術館「友よ 写真よ 牛腸茂雄との日々」

  3. NHK プロフェッショナル「小栗旬スペシャル」

  4. ふたりのディスタンス「太田光と太田光代」

  5. 情熱大陸「歌人・木下龍也」

  6. 映像の世紀バタフライエフェクト「フラーとジョブズ」

  7. クローズアップ現代「旧統一教会と政治 見過ごされてきた関係」

  8. クローズアップ現代「日本政治はどこへ 独自分析 参院選」

  9. BS朝日「サウナを愛たい サウナの日特別編 熱波師ドキュメンタリー 五塔熱子」

  10. ドキュメント72時間 歴代ベスト10直前スペシャル

①は今年からレギュラーが始まったNHKのドキュメント番組。一つの場所に寄り添い続けると言う意味でドキュメント72時間と似ているが、こちらは100このカメラがあるという特性をどんどん活かした展開づくりが上手くなっている気がしていてとても好きだ。
②は22年に作品全集を出した牛腸茂雄の生涯を見るドキュメント。とても良くて展覧会に足を運んだ後何度もみていた。
③は22年の大河ドラマの主役を演じた小栗旬さんのドキュメンタリー。「毎週みられなかったら俺の負け、みてくれたら俺の勝ち。そう言う戦いだと思ってる」なんて熱い言葉を口にした彼には22年とにかく負けました。
④は情報を得た時すごく衝撃だったし、内容もすごくよかった。

Sauna

私の暮らす街の付近に、五色湯と巣鴨湯というふたつのリニューアル銭湯がオープンしました。どちらも最高で銭湯ライフがより楽しくなってきました。サウナもそうですが、ほどほどに東京銭湯組合に貢献できるよう自分おリフレッシュのためこれからも通いたいと思います。

ヒト

村上宗孝

もちろん神宮球場というHRのでやすい球場がホームだというのもあるかもしれないのですが、やっぱりそれでも若干22歳の男が王貞治の記録を超えるホームランを打ちもうできる人なんて現れないと言われていた三冠王を達成していることに本当に野球って面白いなと興奮する。
4月頃には佐々木朗希というまだ20歳になって間もない男が前年の優勝チーム相手に完全試合を達成していて大谷だけでなくNPBもめちゃくちゃ面白いやんと興奮している。

小栗旬

今年はとにかく大河ドラマが面白かった。NHKプラスを利用し始めたのもあるが、本当に毎週欠かさずに観ることができて飽きさせられなかった。
大河ドラマが始まってすぐの小栗旬さんのドキュメンタリー「プロフェッショナル」で「1年間みせ続けたら俺の勝ち、途中で辞めさせてしまったら俺の負け」という発言があって、参りました。と伝えたい。本当に面白かった、そして本当に役者として真価が問われる闘いの作品だったと思う。そのハードルを見事に乗り越えてみせた彼は本当にすごいと思う。

ワウト・ファンアールト

みなさんはこの男を知っているだろうか。今年のツール・ド・フランスで最後まで緑ジャージ(マイヨヴェール)を着続けて、総合優勝を果たすチームメイトでもあるヨナス・ヴィンゲゴーのアシストを、全ステージ通して献身的に行い、総合敢闘賞も獲得したこの男を。
僕は今年の7月はずっとこの男に夢中だった、前年総合優勝のタディ・ポガチャルを個人タイムトラウトで下してチームで勝つことに貢献した彼の働きは本当にすごかった。まさかここでロードレーサーをピックアップするとは思っていなかったが、彼のおかげでツールドフランスを好きになった僕からしたら彼の名前をここで出せたことが本当に嬉しい。

モノ

コーヒーミル

妻が誕生日に買ってくれたコーヒーミルとコーヒーポッドを愛用している。
自分で豆を選んで、それを砕いて、真ん中がぽこっと盛り上がるようにお湯を注ぐのとか楽しい楽しい。これからもコーヒーライフを充実させていこうと思います。

フィルムカメラ

祖父の遺品のPENTAX MEを使っています。
初心者の僕にとても使いやすく、ロケに出かける際によく持っていっています。まだ意図せず明るいところにピントがあってしまったり勉強不足ですが現像されたものを見るのがとても楽しみで、いつも楽しいです。

コト

銭湯お遍路

昨年の32から13個伸ばして45湯巡礼。

転職と結婚式

3月末で以前の会社を退社して、4月から新しい会社へ。
以前は非正規で自給で働いていましたが、4月からは正社員になりました。
GWに結婚式も無事にできて、結婚してからの一つの目標を達成することができました、よかった。
自由学園明日館、以前から憧れていた式場で
挙げれたことがとても嬉しい。

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