【日記】本の並べ方は何が正解?
今日は比較的長く図書館に滞在していたので、本に関する話題で書きます。
Twitterでアガサクリスティーの「春にして君を離れ」に関するツイートを見て、何だか興味を引かれたので最寄りの図書館で借りようとしましたが、既に誰かによって貸し出されてました。きっと同じツイートを見てた人が他にもいたんだと思います。
この「春にして君を離れ」を探す際に、どうせアガサクリスティーだし簡単に見つかるだろうと思って棚から探したんだけど、小説の棚の外国人作家のア行の場所でアガサクリスティーの本が全く見つからなくて、なんでやと思ってしばらく棚を見てたら、どうやらこの図書館は外国人作家をファミリーネームの方、姓名の姓の方で並べてるらしかった。つまりアガサクリスティーならクリスティーなのでクの位置にあるってことです。
なお、クの位置でもアガサクリスティーの本は見つかりませんでした。なぜかというと、この図書館ではアガサクリスティーの本が置いている可能性のある場所は、単行本の棚、文庫本の棚、ヤングアダルトの棚、ミステリーの本の棚(福山はミステリーの街として売り出しているので、図書館にも特設の棚がある)の4カ所であり、私は単行本の棚しか見てなかったからです。それに気づいた後は、棚から探すのは諦めて大人しく検索機を使いましたが、結局「春にして君を離れ」が貸出中だと判明して終わりました。(検索機に対する文句はまたの機会に)
ここの図書館は外国人作家をファミリーネームの頭文字で並べていたので私は戸惑ってしまいましたが、じゃあ他の本屋や図書館はどうだったかっていうと、あまり記憶にないんですね。あんまり外国人作家の本を探したことが無かったってのはもちろんあるけど、でもBOOKOFFのSFの棚はよく見てて、「夏への扉」とか「幼年期の終わり」とかを探したことはあるはずなんですが……棚の範囲が狭かったので、題名だけで簡単に見つけることができたのかもしれません。
本屋の棚といえば、小説を出版社別に並べてる書店が多いですが、私はあれがあまり好きじゃなくて、「誰が、探してる小説の、出版社を、覚えてんねん!タイトルや、作者名、ですら、あやふや、なのに!」といつも思っています。
中には作家ごとに全ての出版社の本をまとめて並べてくれる優良な本屋もあって、昔その本屋でバイトをしたことがありましたが、立地の悪さと出版不況とで働き始めて半年もしないうちに閉店してしまいました。まあ本屋の閉店のあれこれを間近で見れたので悪くはなかったです。いややっぱまだ悲しい。昔働いてた焼肉屋が他の店に変わってたのを見た時は小躍りしたのに。
今日は手塚治虫の「火の鳥」を読みました1巻2巻は貸出中だったので途中から。「ヤマト編」「宇宙編」「鳳凰編」「復活編」「望郷編」「羽衣編」「乱世編」を読みました。内容に関しての感想は詳しくは書かないんですけど、ただ読んでる時はずっと
この手塚治虫って人は漫画書くのクッソ上手いな
と分からされてました。いやこれまでの70年以上で多くの人が既に知っていたことで、こんなの当たり前体操で、車輪の再々々発明で、百番煎じくらいの話なんでしょうけど、この手塚治虫って人は本当に漫画が上手いんですよ。こりゃマンガもアニメも時代が始まるわってのが心から理解できました。
ストーリーが面白いのはもちろん、コマ割りも独自性があって、パロディやメタをスッと入れてきて、歴史上の出来事を分かりやすく噛み砕いて「火の鳥」用に再構築してて、本当にすごいなと感心しました。
コマ割りなんて、これは50年近く前の作品なので、他の後続作品に色々な部分を真似されてて、もう珍しくも何ともないのが普通なのに、独自性を感じられたのが、今考えるとすごいことです。
「乱世編」ってのが、源平の合戦、つまり平清盛や源義経の話を下敷きにした物語なんですけど、弁慶を主役に置いて、でも彼は力は強いけど気は弱くて、しかも、とある女を探すことを一番の行動原理にしているキャラクターにしています。一体どんなものを食べてたらこんな改変を思いつくのか皆目見当もつきません。
源義経も、義経と聞いて真っ先に頭に浮かぶ「悲劇の天才美少年」ではなくて、いや天才美少年ではあるんですけど、どっちかというと以前やってた『鎌倉殿の13人』での「こいつ可哀想だけど討伐命令を出されるのも仕方ないよな」の義経でした。ただ『火の鳥』の方はもっと酷くて、とにかく平氏を倒すことにしか目が行かず、仲間や友を簡単に切り捨てて、弁慶の最愛の人も殺し、最後は弁慶に殺されます。
弁慶といえば、義経を守っての立往生という最期が有名なので、この弁慶と義経でどう立往生になるんだとドキドキしましたが、そんなものはなく、逆に弁慶が義経を殺しました。手塚治虫は思い切りが良いなと思いました。
まだ「火の鳥」は最後まで読めていないので、明日もきっと図書館へ行って続きを読むでしょう。
ではまた明日。