#21 る。 〜しりとりに見る、生存戦略と潜在意識
今日は、くだらない話。
大袈裟すぎるタイトルには見合わない、馬鹿げた話。
期待しちゃダメ、絶対。笑
■しりとり、してますか?
娘としりとりをするとき、
なるべく簡単な単語、娘が知っているものの名前をチョイスするようにしている。
知らない言葉を多用されるのもつまらないだろう…
という、ささやかな気遣い、のつもり。
だけど、そうも言ってられないときがある。
■る
ある日、 「る」のターンで、
勢いよく「ルビーのゆびわ!」と言った娘…!
絶対、何か知らずに言っている(笑)
これまでに僕が言った覚えはない。
むしろ、わからないだろうからと 意図的に避けていた言葉だ。
保育園で 先生か誰かが言ったのだろうか?
その誰かも、数少ない「る」に困って
仕方なく言ったに違いない。(※キメツケ)
冗談はさておき。
実際、「ルビーの指環」は、
しりとりにおける「る」の定番アンサーとして
脈々と受け継がれていると思うのだ。
何なのか知らなくても、みな当然のように使う。
困ったとき 実に頼りがいのある単語なので、
使わずにはいられない。
僕のようなしりとり素人はお世話になりっ放しです。
だって、しょうがないじゃないか。
「る」が少ないんだもの!!
「る」は、いつもみんなを悩ませる。
言葉を選ぶ余裕なんて、ある筈がない。
なりふり構っていられない状況で、無意識に、
記憶に刷り込まれた答えが出てしまう。
だから面白い。
■みんな知ってる「ルビーの指環」
「ルビーの指環」という曲は
僕はもちろん知っているけれど、
それでも世代ではない。
おそらく 最初に耳にしたのは、親の口からで、
おそらくおそらく しりとりだったと思う。
親も、自分が知っている数少ない「る」として、
苦肉の策で言ったのだろうか?
知らない相手とのしりとりで使うのは
どんな気持ちだったのだろうか?
(どうでもいいわ。笑)
なんにせよ、
こうして受け継がれていく、知らない「る」。
「ルビーの指環」も、
希少な「る」であることが 認知度を後押ししてる。
と思う。
子どもにも知られる存在たらしめている。
と思う。
もちろん狙った訳ではないでしょうけど(笑)
きっと大人になっても憶えててもらえるだろう。
「競合が少ない」おかげで埋もれない。
それが生存戦略において大切な要素だと、体現してくれてますよね。
■追い詰められて、何を言うのか?
長期化したしりとりでは、「る」に限らず、
徐々に言葉の選択肢がなくなってくる。
追い詰められたときに出てくる単語は面白い。
自分のボキャブラリーの中から搾り出される、
自分でも「なんでそれ?それしかないん?笑」
という感じの単語。
しりとりでもしない限り、思い出す機会もないようなレア単語が出ることも。
謎で、なかなか味がある。
自分を含め、言う人の潜在意識に触れるようで、
恥ずかしくもあり、発見的でもある。
これは、文章を推敲するときに似てるかも…?
なけなしの脳みそを搾り切った先に閃く、
思いがけず出現する言葉。
その気持ち良さがあるから、考え続けたくなる。
しりとりの「る」は、
数が少ない割に、頻繁に出現する。
頻出高難度問題だと認識されているが故に、
みんな 幾つかの答えをきちんとストックしてる。
むしろ、頻度が少ない文字の方が、
不意打ちで アドリブで、思いがけず面白かったりする。
ちなみに、
娘は「んぱんだ」という切り札を持っている。
自分が「ん」で終わっちゃったときに、
父に言わせる謎ワードだ。
まだ終わらせたくない思いが生み出した、
まさに復活の呪文。笑
追い詰められた娘は、
こんな思いもよらない新語を発明したりする。
だから面白い。
そんな「面白い」に出会うコツは、
とりあえず長く、やり続けることだろうね。
■遊びを馬鹿にしない
子ども相手の遊びだと思って
適当に「付き合う」だけで終わらせるのか、
何か自分なりの意図を持って取り組むのか、
発想を変えて面白がってみるのか、
遊びにも やりようは色々ある。
馬鹿なことを、馬鹿だと分かりながらやる。
馬鹿にして やめたりしない。
真面目に遊び、真面目にふざけると、
そこに「楽しい何か」があるとか ないとか。
それは、やった人にしかわからない。
おわり。