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雲南省旅行記③香格里拉(シャングリラ)編 高山病で大変な思いをする
この春節の雲南省旅行の第3弾です。
旅の記録のpart2になります。
シャングリラでは高山病にかかり、現地の病院で点滴を受ける事態になりました。
高山病の恐ろしさとしんどさを身を持って経験させて頂き、貴重な体験はできたんですが、予定していた観光ができず、同僚には悪い事をしました。
以下、シャンクリラでの旅の記録です。
いざ、香格里拉(シャングリラ)へ
虎跳峡から車で香格里拉まで、高速に乗り約一時間半、道路は空いていて、すんなり市内には入れました。。
最初の目的地は独克宗古城(ドッカソウ コジョウ)です。着いた時間は六時半を回ってましたかね。でも中国の西側にある為、この時間でも、まだほんのり明るいです。
ここの道中でも駐車スペースを探す車で超渋滞です。結局30分くらいかかってやっと駐めることが出来ました。
今度は運転手さんも一緒になり、私、同僚、ガイドの4人で食事して、その後散策するそうです。
レストランに向かって歩いて行く途中で、街並みを観ながら歩くんですが、この時点で、もう息苦しさを感じます。
さすが、海抜3,000mを超える街です。ちょっとした階段を登ると、すぐに息が切れるし、回復に時間が掛かります。
この独克宗古城は、かつて雲南茶とチベットの馬を交換する交易路「茶葉古道」の需要な中継点として、経済や文化交流の拠点となっていたとの事です。
シャングリラ独特の建物というのはわかりますが、中国の他の古鎮と一緒で一階のお店の部分だけ見ていると、今時に改装されていて、他の古城や古鎮と一緒に見えます。
独克宗古城がちょっと違うのは、コスプレ(民族衣装を借りて散策する)をしている人の着ている衣装のほとんどがチベット族の衣装というところです。
他の古城とか古鎮では、そこの部族とは全く関係ない部族の衣装を身にまとって、写真を撮ったりする人が多く、「何しにここに来たの?」と思う事が多々ありましたが、ここはちゃんとチベット衣装を着てうろうろされていました。
下の写真は独克宗古城の小高い丘にある亀山公園という所です。右の大きな円筒形ものはマニ車と言って、真ん中にお経が収められており、回す事でお経を読んだ事と同じ効果があるとされています。
写真のマニ車は超巨大のもので、20名くらいいないと回らない様なものだそうです。
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上の亀山公園に上がるにも、階段を数百段上がらないといけないから、今回はやめておいた方が良いとガイドに言われ、従いました。
そして、食事に向かうのですが、この時、もっとここが高地である事をもっと認識するべきでした。
シャングリラのヤク鍋を堪能!
ガイドに連れられヤク肉鍋のお店へ。
これが大変おいしゅうございました!ヤクの肉は食べた事が無かったので、どんなものかと心配していましたが、さすが牛の一種です。牛肉でした。
スープも野菜もおいしく、この旅行の中で一番美味かったんではないでしょうか。
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毎日毎日食べてばかりで、あまりお腹が空いてないのですが、美味しいので、無理して食べた感じでした。(これも調子が悪くなった一つの原因と思う)
そして、シャングリラビール!
海抜が高い所ではお酒はダメという事は聞いてました。
でも、甘く見ていました。ちょっとくらい良いんじゃないの?という油断がえらい事になりました。
麗江とか大理のビールがアルコール度2.5%なのに対し、シャングリラのビールは5.5%くらいあって、日本のビールと同じくらいの度数あります。そして種類もペールエールでヨーロッパのビールの味わいなので、新鮮さもあって、2本くらい飲んでしまいました。
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効果テキメン!!(いや、効果じゃないか)
やや高度の低い場所から、高地のシャングリラに着いてすぐ、という一番悪いタイミングも相まって、レストランからの帰りは、既にかなり息苦しい感じになっていました。
ホテルに帰って異常炸裂 地獄の一夜を明かしました
ホテルに着いた時は、もう、ゼイゼイ息がきれて、ホテルチェックインした時はもう倒れそうになっていたと思います。
そして、会社の資料の提出日が今日である事を思い出し、パソコンを開けるも、思考が出来ない状況でした。本当は少し手直しして提出するつもりでしたが、諦めて、とにかく提出し、寝ることにしました。
頭痛がして、吐き気がして、全体的にしんどくて、フラフラする。完全に高山病の症状でした。
この状態で寝れる訳がありません。
22時頃には横になったものの、24時くらいまで唸ってました。多分少し寝たと思うのですが、1時半くらいにしんどくて起きて、そこから朝まで、ひたすら苦しみに耐えました。
朝買った高山病の薬を飲んでみても、酸素缶から酸素を思いっきり吸ってみても、全く歯が立ちませんでした。
翌朝、同僚も同じ状態、病院へ
朝、ツアーは同僚に行ってもらって、私はホテルで休む、という連絡をしました。
ただ、本当にしんどいので、どうしようかと思ってたところ、程度は私より軽いものの、同僚も同じく外出できる状態ではなかった様です。
ガイドさんと相談したところ、低い所に行かないと、自然にはなかなか治らないので、病院へ行った方が良いとの事。ツアーの予定はとにかく放っておいて病院に行く事にしました。
病院の中に入って見ると、高山病治療用の椅子がいっぱい並んでました。さすが需要が高いんですね。
聞いたら、みんな外の地方から来た人ばかりだという事です。
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医師の診断の結果、同僚は酸素の吸引だけ、私はそれに加えて点滴となりました。
シャングリラまで来て、観光もせずに病院で点滴。なかなかできないですね。
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点滴も酸素吸引も、両方とも2時間くらいかけてやるんですね。
私も同僚もしんどくて倒れそうな状態がらは脱出する事ができました。
こんな経験、わざわざこんなところでしなくても良いのですが、一生忘れられない経験になりました。
動ける様になったので、近場だけ観光
午前中を病院で過ごした私たちですが、なんとか動ける状態になったので、どこか観光に行く事にしました。(休めよ、と言われそうですが)
当初予定していた普達措国立森林公園はホテルより高所にあるらしく、行ったら症状が悪くなると言われたので、行かない事にしました。
比較的ホテルの近くにあるナパ湖と松賛林寺だけ行く事にしました。
時間はいっぱいあるのですが、体調は少し復活したとはいえ、まだまだ元気が無いので、無理はせずに、残りはホテルで過ごす事にしました。
とりあえず、朝から何も食べていないので、食事に行く事に。ガイドの知り合いが多国籍料理をやっているというので、その店に。そろそろ中華料理は飽きたので、トマトソースのスパゲティを注文。
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食事を済ませて、下記の二か所に観光に行きました。
ナパ湖
湿地になっている湖の様です。
馬に乗って草原を一時間程度歩きまわるというものでした。
3コースある様です。
それぞれ、180元、280元、380元で、ツアー代とは別料金です。
280元で一般的なコースを回りました。
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この時期オフシーズンみたいで、景色はそんなに綺麗ではないみたいです。
もっと草が青々していると綺麗に違いないと思います。
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天空の門、どこかで見た様な光景だと思っていたんですよね。。。
馬で観光通路を歩いていると、何か見た事がある映画のポスターが目に入りました。
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なんでいきなりここにこのポスターが出てくくるんだろう、、、と思いながらふと振り向くと、「再会長江」の中に出てくる、チベット族の茨姆(ツームー)さんのホテルである事に気が付きました。
馬に乗っていて、写真も撮る事ができませんでしたが、こんなところで思いも寄らず、映画の聖地巡礼ができるとは思いませんでした。
「再会長江」の映画は2024年の春頃公開され、私も中国の映画館に見に行きました。あんまり宣伝されていないみたいで、私一人で映画館を独占して見れました。
映画の内容は、2011年頃に俳優の阿部力と、監督として竹内亮が長江沿いの各地をロケで訪れ、いろいろな方と知り合いになります。そして、10年ぶりに知り合ったいろいろな人に会いに行く、というドキュメンタリーです。
その中で、中国の変化の激しい部分と変わらない部分などが描かれていて、非常に面白い映画と私は思いました。
その10年前に出会った一人がチベット族のツームーさんで、大変お綺麗な女性です。10年たったら彼女は自分で旅館を立てて経営していて、竹内亮が訪れた時にびっくりするというエピソードが入っています。
その旅館がまさに目の前にあったのです。
私はこのエピソードがチベットであった事も、このナパ湖であった事も知りませんでしたし、思いも寄らない偶然でした。
もしかしたら、ツームーさんにも会えたかも、なんて思ったりしました。
何も知らずに来たので、この偶然は私には大変うれしかったです。
再会長江のWeb版のYouTubeリンクを貼っておきます。
松賛林寺
シャングリラで一番有名なチベット仏教のお寺です。ナパ湖の後はここに行きました。
泊まったホテルの目の前が出発口になっています。
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ガイドさんが一生懸命、なんとかラマがどうとか、11世がどうとか、12世がどうとか、仏像がどうとか、説明してくれますが、もともとあまり興味が無いのに加えて、体調が万全ではありません。
全く説明が頭に入らないまま、雰囲気だけ堪能して現地を後にしました。
その後も体力は削られる
病院で体調はある程度良くなったので、そこからもっと体調が良くなるか、というとそうでもありませんでした。
やはり酸素が少ないのはジワリジワリと体にダメージを与える様です。
昨日寝れなかった事もあり、松賛林寺観光後は2時間くらいにホテルで休憩する事にしました。
夕食はチベットのショーを見ながら
しばらくホテルで休んで、夕方の6時半くらいに夕食に出発です。
チベット族のショーを見ながら食事をする所があるというので、そこに連れて行ってもらいました。
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チベット文化を知る為にガイドさんと運転手さんが手配してくれたレストランでしたが、店の店員の要領が悪かったり、なかなかショーが始まらなかったり、料理の味がおいしくなかったり、体調がいまいち回復してなかったり、ショーが何言っているか全然分からなかったり、様々な要件が重なり、適当に食べたらすぐ出てきてしまいました。
あと1日、高所に耐えなければ
この日もシャングリラに宿泊しないといけません。
明日の朝早くにシャングリラ駅から高鉄で昆明に行くためです。
高山病はできるだけ速やかに高度の低い所に移動するのが良いとの事ですが、それができず、もう一日シャングリラで絶えないといけないです。
不安を抱えながら、後一日だけ耐えよう!!と気合を入れて就寝しました。
つづく