映像思考②ゲームも漫画も「映像思考」で作る
スラムダンクの映画を見た。
エンタメとして凄く面白かった以上に、この人も頭の中で映像で考えているんだろうなと思って感動したので「映像思考」についてメモする。
映画「THE FIRST SLAM DUNK」
凄かった。とにかく見て欲しい。
①コマ割りの外にいるキャラ全員の気持ち表情アクションを全部見せるという発明
マンガのコマに入る人は、大きな見開きページなら全員入るが、基本は、中心となる1人か数人だが、動画では漫画のコマによる表現ができない。
そこで、逆にそのシーンにいるキャラを全員見せることで漫画とも、これまでのアニメとも別の表現を行っている。
②全員を見せながら主人公視点を維持してるから見やすい
バスケしている湘北と山王工業の選手たちだけにとどまらず、場面によってはベンチの人まで全部入れている。
普通なら、混乱して見方が変わってしまう所を、主人公の視点や気持ちを中心にすることで整理されている。主人公の気持ちやアクションに対するリアクションとして描かれているこの相対論的な配置によって分かりやすくしているところが凄い。
③天下一武道会システムの流用
巨人の星やあしたのジョーなどのスポコンで発明されたトーナメントの中でバトル中心で見せながら、主人公の生い立ち、心情だけに焦点を絞っている。
他のキャラは、漫画やアニメでこれまで散々紹介されているのを前提に作られたヒット漫画にしかできない手法だ。
④脇役を主人公にする
宮城リョータという本編では、脇役を主人公にしたという点で、試合を別の視点、別の想い、別の歴史から語るというシステムが素晴らしい
このシステムを使った有名バトルマンガ・アニメの再現の可能性
このシステムを使えば、有名バトルマンガのあのシーンを、別の脇役のキャラの視点で描くことも可能になる。
・ドラゴンボールをクリリン視点で描く
・キャプテン翼を、ガッツ岩崎視点で描く
・ナルトをシカマル視点で描く
・ワンピースをウソップ視点で描く
・ヒロアカを、お茶子視点で描く
みたいな感じ
映像で考える
コマとコマの間に流れる映像があった
スラムダンクを見て、まず、漫画のコマとコマの間の動きが映像で見えていて、そこに登場するキャラの動きや気持ち、表情などが全て見えているのが分かった。
スラムダンクは、頭の中に映像が流れていて、一番良いシーンをコマにしているのだと思った。
映像だけでなくキャラの想いも見えている
ああ、この人、勝手に映像が動いて、必然的にキャラが勝手に動いて勝手に悩んで勝手に感情を爆発させてる感覚で手に入れているのだなと思った。
凄いわ。
映像的思考をどう獲得するか?
映像で考えると、処理速度が速くなる。
そこには、音や動き、心理とかがセットで乗っているからだ。
映像は論理的に構成され、必然的に、そういう動きになってしまう。
現れた選択肢が数個あっても、その中から最適な解が、前後の時間的流れの中で生まれていく。
論理的な構成は、これまで観てきたものや学んだものや経験や感じたものや物理的な自然さから決定されていく。
師いわく「60分の世界で考えなさい」
ここで映像的思考だ。
師匠が言った。「24時間、60分の1の世界で考えなさい」
ハッキリ言って良く分からん。まったく分からなかった。
俺は無能だったし、何もできなかった。
俺が分からないだけで皆はできているのか、俺も60分の1の世界で考えれば、仕事ができるようになるかもしれない。
60分の1の世界で考えるために、まず、「世界を60分の1で観察する」ところから始めた。
頭が壊れて倒れた。
それまで、映画や漫画や小説は一回見ただけで、ほぼ覚えられていたが、それ以降は、何も覚えられなくなった。
記憶力を失うことで、映像が頭の中に流れてくるようになった。
バイクのドライブ映像を頭の中で思い出す
ある日、家から良くいく場所までの道のりが細かいところまで頭の中で勝手に再生されるようになった。
バイクを買ったばかりで、好きなバイク映画を見ているようで面白く、やがて毎日の習慣のように頭の中で繰り返し再生するようになった。
最初は目を閉じる必要があったが、その後は、目を閉じなくてもサブスクリーンのような感じで、視界に重なるように再生されるようになった。
映画やアニメ、ゲーム、漫画、学術書などをインプットする
映像が再生できるようになったら、映画やアニメ、ゲーム、漫画、物理や数学、心理学や料理など色んな学術本をインプットしまくった。
インプット後は、印象に残ったシーンだけで良いから、映像として思い出して再生してみる。
現実世界の体験のインプットが一番効く
自分自身が直接体験したことの方が残る。
嫌なことも良いことも、快楽も説教も理不尽も恋心も敵対心や怒りも全部インプットしまくった。
特に旅に出たり引っ越したり海外転勤したり世界旅行したり、恋すれば、非日常は新しいインプットになる。
これも繰り返し再生してみる。
体系づけて整理する
自分の基準で良いので、見たものを分析して体系づけて整理した。
ゲームだったら、ポンから始まって、パックマン系のドットイート、インベーダーのシューティング、モグラたたきをはじめとしたガンシューからFPSへ、テトリスから落ち物パズルなど。
映画だったら、アクション、ホラー、ドラマ、青春などなど、自分視点のキーワードをつけて自分の中に整理する。
難しかったら、映画やゲームを分析した本とかで補完しても良いかも。
ただし、うのみにするのではなく、自分の視点で分析することが重要。
アウトプットして映像思考の準備をする
自分なりの視点で、分析し体系した内容を文章にまとめる。
アウトプットする時に、映像を再生しながらやる。
これにより、映像思考の準備ができる。
普段から映像で考えてみる
例えば、友達や家族と話す場面を映像で想像してみたり、会議の内容を映像で考えたり、ドラマやアニメの今後の展開を映像で想像してみる。
映像で想像する
これまでのインプットから、描きたいもの、表現したいもの、作りたいものを映像で想像する。
それを頭の中で動かすのが映像的思考になっていく。
タイトルと紹介記事から映像で想像してみる
もし、表現してみたいものが見つからなければ、ゲームや漫画、アニメのタイトルと簡単な記事から内容を想像してみて、同じかどうかやってみる。
もし、想像と違っていたら、それが、作りたいネタになる可能性が高い。
映像で考えながら創作する
作りたいものが思いついたら、それを頭の中で映像化して動かしてみる。
最初は、何かのマネでも良いです。
これまでのインプットから、個々人の体験、人生観、性格、心理描写によって別のものが生まれる。
再構築してオリジナルの商品を作る
恩師は言った「お前は無能なんだからオリジナリティなんて考えるな。何か凄いけど惜しい商品を探して不満点をなくし再構築して商品化しろ」
断言しよう。この世にオリジナルはない。
過去の蓄積で全てが構成されているのだ。
我々ができる唯一できるのは、自分なりの視点を持って再構成することだけだ。だから、自信を持って再構築。
再構築を繰り返して行けば、やがて、参考にしたものとは全く違った商品が完成する。
ただ、他にも思考方法はあるので映像的思考に拘る必要はない
音楽だったら、全て音だけで考えた方が良いだろうし、プログラムだったら、プログラムで考えた方が良いし、数学や物理だったら数式で考えた方が良いと思うし、この世で最速なんじゃないかなと思う。
※できれば、数式で世界の構造を考えられたらいいなあと思ってる。
映像思考について、もっと知りたければコメントよろしくです。
また、新しく記事にしてノウハウ残したいと思いますのでよろしく。
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