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除夜の鐘が消えるかも

幼い頃から除夜の鐘を遠くに聞いて育った私にとって、それがなくなってしまうのはとても寂しい。育った家も結婚後の家もお寺からちょっと離れた場所にあって、遠くに除夜の鐘が聞こえ、なんとも言えない情緒、日本の風情をひしひしと感じてきた。その音だけで一年が過ぎ去ることとまた迎えることを実感することができた。そして「あ~」とか「ふ~」とか心が声を出した。だからなくてはならないものと信じきっていた。まさか「うるさい」とか思う人がいるなんて思いもしなかった。

しかし、よく考えてみると、お寺に近い家では確かにうるさいかもしれない。若い人ならいざ知らず、高齢になると「さー寝よう」と思う時にボ~~~ン、、ボ~~~ンと大きな鐘の音が108回も続く。寝られるわけもない。12月31日は寝なくて良いわけもない。終わるまで起きていることになる。108の煩悩を払う気持ちとはなれないまま。

私はキリスト教の学校で讃美歌を歌い、生まれは神道だったので、仏教には馴染みはない。でも「除夜の鐘」は「日本」を感じる一つで好きだった。でも、私はお寺に行くと、お線香の煙がたまらなく嫌で困ってしまう。花粉症もあるので鼻がムズムズするし、煙で胸が苦しくなる。最近ではマスクをして凌いでいる。「お線香をやめて」とは言わないけれど、その場にいるのは苦痛。「除夜の鐘」は逃げることができないからもっと大変と思う。 耳にくるか、鼻にくるか、仏教の人には不謹慎と思われるかもしれないけれど、体は気持ちだけでは解決しないこともあるのよね~

除夜の鐘はネットで聞く時代になるのかしら。携帯を耳に当てて聞くのかしら。時代は流れているのね~

さて今夜、聞こえるかな?

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