汚れなき心と反比例
真白な壁を指でなぞった。
何か大きな幸せな夢を、
描ける気がした。
描ける気がしていた。
だけれど期待は何時も僕を嘲笑うんだ。
絵はもう描けないから
きっと夢も描けない。
…
明日は来るかな。
わからないけど、
明日も来るかな。
嗚呼、
来ないでほしいな。
何故かとてつもなく眠くて、
このまま目が覚めないような気もした。
もしこのまま目が醒めなかったら
誰もいない白い世界で
僕は一生幸せになれる。
純粋も美しいも優しいも弱さも強さも
おかしな思考だって
全部全部
誰も僕を嘲笑ったりしない美しい世界で
一生を生きるんだ。
辛くて泣き喚く重たい荷物も
全部おろしていい。
幸せだけを噛み締めて
美しいまま。
愛でられる為だけに生まれた
あの白百合のように。